『LOVELETTER』のネタバレ感想

元記事

この記事には作品の根幹に関わる重大なネタバレが含まれています!! 未プレイの方は決して読まないでください。


花衣について

ツンツンと見せかけて、中身はお兄ちゃん大好きブラコン妹。
兄の事が大好きゆえに、裏切られたと勘違いして、冷たい態度を取っちゃうところが可愛いです。
形的には兄に襲われているのにも関わらず、死にはしないと腹をくくるクソ度胸と、行為が終わった後にそれが全然嫌じゃないことに気づき、涙を流すところは萌えました。

真実を知った後に兄を探しに行くシーンでの、

(私は瞬き一つの後、躊躇なくその一歩を踏み出した。どんなになだらかで明るい道でも、その先に兄がいなければ、もう何の意味もないのだ)

というモノローグにはグッときましたね。
その後の髪型チェンジや、兄が自分の声に気づかず苛立つところも可愛かったですが、腰が痛いと強調して兄の動揺を誘う小悪魔ぶりが、この妹の一筋縄では行かない性格を現していて好きです。
兄に対して「いいよ、幸せにしてあげる」と言い切るイケメンぶりと、それには今の自分では足りないと自覚し、努力して兄を支えられる大人の女になってみせると決意する現実的なところも。

志津について

花衣の異母兄。
愛する妹のためを思って行動するも、やり方が悪いせいで、肝心の妹に誤解されまくる不器用お兄ちゃん。
妹のためを思って色々頑張ってきたのに、結局我慢出来なくなって、強引に妹にキスして迫ってくるところは燃えました。
後半の、妹に手玉に取られて、上手くコントロールされちゃうヘタレぶりも可愛い(笑)
そういえば、あの着替えシーンはサービスシーンなんでしょうか(笑) 男の僕にはわかりませんが、新鮮で面白かったです。

雨宮君について

花衣の異父兄。
訓練された近親スキーなら、彼の目の色を見て何となくきづいていたんじゃないでしょうか?
この事実が明かされるのはED1のみなんですが、これを知ってから他の雨宮君EDを見ると、色々ヤバイのが分かりますね(笑)
雨宮君も一応兄なんですが、長年一緒に暮らしてきた志津と違って、兄妹として過ごしてきた思い出が無い分、どうしても兄らしさが足りない……。
個人的な好みは、花衣>志津>>>越えられない壁>>>雨宮君です。

EDについて

EDリストで見たEDをクリックするとEDが再生出来ますが、リストの枠の右下部分をクリックすると作者の雑感とイラストが見られることに、最初気づきませんでした。もし、同じように気付いてない人がいたらチェックしてみてください、EDや作品についての理解がより深まります。

ED1 血よりも深い

唯一ラブレターの中身がわかり、真実が明かされるED。
兄妹的にも文句なしのハッピーエンドですね。
僕はハッピーエンドが好きなので、当然これが一番好きなEDです。

ED2 見ぬは極楽知らぬは仏

雨宮君ED。
メリバってやつかな?
色々ヤバそうな感じではありますが、本人たちが幸せならそれでいいんでしょう。
最後の花衣の表情が素敵。

ED3 兄妹

いわゆるノーマルED。
兄妹としては、実にまっとうな形のEDです。
作者さんの雑感を見るとまだ色々ありそうですが。

ED4 愛の裏の裏の裏

作中きってのバッドED。
雨宮君怖い……。
エンドタイトルは、要するに憎しみってことですね。
雑感のイラストも、その後のアレコレを想像させてヤバイです。

ED5 フラペチーノは終わらない

ED1からの分岐で、ED1とはまた違った形でのハッピーED。
責任を取るという形で、妹にまとわりつく兄が捨てられた忠犬みたいで可愛い。
迷惑そうにしながらも、安堵を覚えちゃう花衣の反応もいいですね。

ED6 新しい日常

ノーマルEDその2。
真相は結局わからずじまいですが、雨宮君とお兄ちゃんの二人に囲まれてモテモテな花衣ちゃん。
これも一つの幸せの形でしょう。

ED7 幸福な地獄

兄妹二人だけの世界で生きていくという背徳ED。
ハッピーエンドが好きな僕ですが、こういうエンドも嫌いじゃないです。
いいですよね、背徳ED。

ED8 ラブレター

雨宮君とのハッピーED。
一見何の問題もないハッピーEDですが、実は二人は兄妹という問題は何も解決していないという……。
僕はED1を見る前に、このEDを見たんですが、ED1を見る前と後で印象が180度変わりますね。

日下部 満花 『いもうと~蜜壺・完全版~』(一途系・二面性、敬語、巨乳、黒髪ロング)

作品情報

タイトル:いもうと~蜜壺・完全版~
ブランド:スナック・ファクトリー 作品ページ
ジャンル:真夏の田舎で妹に溺れる禁断関係ADV
発売日:2013年11月29日
販売価格:5,800円(税別)

『蜜壺 ~兄さん……わたしこんなに大きくなりましたよ~』のリメイク作品。
元の作品は未プレイです。

あらすじ

公式サイトのストーリー参照。

システム

クリックで読み進めていき、選択肢でシナリオが分岐する、一般的なエロゲ。
メインヒロインは妹の満花のみ。
母親とのHもありますが、ほぼおまけです。
マルチエンドで、EDの数は6つ。

ウインドウサイズは1280*720のワイド。
システム設定は一通りのものは揃っていて特に問題なし。

裸立ち絵と立ち絵鑑賞モード有り。

妹について

名前 年齢
日下部 満花(くさかべ みつか) 20歳前後?
一人称 兄呼称
わたし、私、満花、みつか 兄さん、にいさん、お兄ちゃん、おにいちゃん、おにぃちゃん
身長 体重 スリーサイズ
不明 不明 胸はかなり大きい
CV 原画 シナリオ
計名さや香 瑳々 短編工坊、ニコチュウ(仮)、びんぼうくじ
備考
Hシーンはアニメ有り

主人公の妹。
学校に行ったり仕事はせずに、家や畑の手伝いをしている。
満花の年齢はハッキリとわかりませんが、お祭りでお酒を飲んだことを聞いても母親が怒らない、結婚してもおかしくない年齢、満花は義務教育が終わってから何年も何もしていない、大学に行っても周囲と年齢が違う、20代半ばである社会人の兄とはそれなりに年齢が離れている、以上から推測すると20歳前後と思われます。

性格はお嬢様風な敬語妹。
昔は子供っぽかったが、今ではすっかり女性らしい大人びた雰囲気になり、久しぶりに会った兄を困惑させている。
田舎暮らしなだけあって、意外に体力があり、料理も上手い。

兄のことは小さい頃から慕っていて、盲目的なぐらい好意を寄せている。
満花が兄を慕う理由も、ちゃんと描写されていて、説得力あります。

意外に策士なところがあって、様々な手を使って積極的に兄に迫ってきます。
ちょっとヤンデレな一面も……。

作品の雰囲気からして、妹が村の男に犯されるようなシーンがありそうに見えますし、実際に作中で満花に好意を寄せる男性も登場しますが、あくまで立ち絵無しのモブですし、満花が兄以外の男性に裸を見られたりHなことをされたりするようなシーンは一切ありません。

満花の実義は作中に実の妹とあるので、実妹は確定。

満花のCG枚数は51枚。(母親との3Pは除く)
内訳はイベントCG9枚に、HCG42枚と大半がHCGです。
6枚目の抱き合ってキスするCG、40枚目のお風呂でバッタリのCG、50枚目のHしながらキスするCGがお気に入り。

「妹を助けるのが兄ですが、兄を助けるのも妹です。持ちつ持たれつの素晴らしい関係じゃありませんか」


「いいですよ……。兄さんがくれるものなら、何でも欲しいです。愛も、快楽も、苦しみも、痛みも、全部私が独占したいんです……」


「兄さんが好きです。ずっと小さいときから守ってくれた、あなたのことが大好きです。だからどうか、私を選んでください。全てを裏切って、私の愛だけを貰ってください」

兄について

主人公。
二十代半ばの社会人。

元は田舎に住んでいたが、妹への倫(みち)ならぬ想いを捨て去るために、家族には何も言わず黙って家を飛び出して都会に出てきた。
都会で沙緒里という婚約者ができたため、婚約の報告のために数年ぶりに田舎に帰省してきたが……。

家族構成は母親と妹の3人家族。
父親は満花が生まれる前に亡くなっています。

優柔不断で、状況に流されやすい性格。
妹のことに関しても、うじうじ悩むばかりで、なかなか行動に移さないので、見ててちょっとイライラします。
ただ、自分が悪いという自覚はあって、人のせいにしたりはしないので、そこはまだ救いがあります。

容姿は公式サイトやCGでも出てきますが、眼鏡を掛けていて少し冴えない感じ。
婚約者や他の女性と経験済みなので、非童貞。

妹のことは昔から性的に意識していて、離れて暮らすことと他の女性と付き合うことで忘れようとしていたが、美しく成長した妹に再会したことによって、妹を諦めきれていない自分の気持ちに気づいてしまい苦悩する。
妹への独占欲はかなり強い。

母について

兄妹の母親。
豪快な性格をした肝っ玉母さん。
早くに亡くなった夫の代わりに、女手一つで兄妹を育ててきた。

口は悪いが、子供たちのことはとても大事に思っていて、黙って家を出た息子に対しても、少し怒っただけであっさりと許す寛容さを持ち合わせている。
息子が帰ってきたことと息子の婚約については、母親らしく素直に喜んでいるが、同時に満花が兄に想いを寄せていることにも気づいていて、何とか諦めさせようとしています。
年齢のわりに見た目は若く、立ち絵やHシーンもあります。

シナリオ

物語はいきなり満花とのHシーンから始まり、田舎に帰省する主人公、母親や満花との再会という感じで進んでいきます。

帰ってきて早々風邪を引いてしまい満花に看病される兄ですが、その最中、兄を想って自慰に耽る満花を目撃してしまいます。
妹も自分と同じような気持ちを抱いていると知った兄ですが、兄妹でそんな事は許されないし、自分には婚約者がいるということで、満花に自分が結婚することを告げて、何とか諦めさせようとします。

しかし、諦め切れない満花は夜中に兄の部屋に訪れて自分の兄に対する気持ちを伝え、自分を抱いてくれるように兄に迫ってきます。
最初は流されるわけにはいかないとキッパリ拒もうとした兄ですが、一度だけでいいからと言われ、結局抱くことに。
ここからダメ兄の苦悩が始まります。

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)





そんな感じでズルズルと関係を結ぶことになってしまった兄ですが、一日だけの恋人でいいからと言った満花が、その約束を破って関係を延長しようと言い出した時は、約束が違うといってさすがに断ります。
しかし、満花は密かに兄の携帯で兄妹の情事の音声を録音しており、逆に脅される羽目に。

ここからは各エンドについて語っていきます。

満花失踪エンド(エンド名は僕が勝手につけたものです)

満花が失踪してしまい、警察や村人にも頼んで探すが見つからず、仕方なく都会に戻る主人公。
数年後、婚約者と結婚し、子供も生まれ平穏な生活を送っていた兄の元に、なぜか婚約者の持っていた携帯を持って現れる変わり果てた姿の満花が……。

選択肢を間違えると突入する、救いのないバッドエンド。
ハッキリとは描かれていませんが、婚約者は満花によって殺されたと思われます。
テキストのみで、CGもないし、3流ホラー映画のようなラストです。

母子相姦エンド

自分たちの障害が母親であると思い込んだ満花が、村の男を唆して母親をレイプさせたうえに、兄を丸め込んで母親を無理矢理犯して屈服させ、自分たちの関係を認めさせるエンド。

胸糞なエンドです。
女手一つで苦労して育ててくれた母親に対し、恩を仇で返す鬼畜な所業。
婚約を破棄し、会社を辞め、ただひたすらに母娘三人で快楽を貪る姿は見ていられません。

駆け落ちエンド

会社を辞め、婚約者も家族も捨てて、妹と二人で逃げ出し、一緒に暮らすエンド。

未来への不安はありますし、これが本当に幸せかどうかというと難しいところですが、二人とも後悔はしていませんし、誰も知らない土地で新婚カップルとして振る舞える本人たちは幸せそうです。

満花妊娠エンド

満花の身体に溺れ、全てを捨てて二人で逃げ出すエンド。

逃げ出すという意味では駆け落ちエンドと似てますが、ひたすら快楽に溺れ、妊娠した満花とのセックスに耽る兄の姿にはまったく希望がないです。
妊娠エンドというよりは退廃エンドと言ったほうが近いかも。

満花キスエンド

結局、優柔不断で何も決断できないまま、満花は母親に無理矢理嫁に出され、その母親にも見捨てられてしまう兄。
激しい自己嫌悪に陥り、失意のまま都会に帰ろうとする兄ですが、そんな兄の元に駆けつけ、兄のダメな部分を全て受け入れ、肯定し、自分を選んで欲しい、自分を連れて逃げて欲しいと懇願する満花。
そんな満花を兄が受け入れ、キスを交わすエンド。

どう考えてもバッドエンドの流れの中で登場し、兄の救いになる満花が眩しいです。
満花の兄に対する愛情が最も感じられるエンド。
過程はともかくとして、ラストはかなり後味が良いです。

満花ハッピーエンド

兄妹は、母親に正直に二人の気持ちを打ち明けて許しを貰おうとしますが、母親は冷静に現実について言い聞かせ、考えを改めるよう言ってきます。
しかし、二人の決意が揺らがないのを見ると、包丁を持ち出してきて、どうしても添い遂げたいなら自分を殺していきなさいと満花に告げます。
最初は躊躇する満花ですが、母親に覚悟を見せろと挑発されて、本気で母親を殺そうとします。
が、兄に止められて結局未遂に。
満花と兄の覚悟を見せられた母親は、仕方なく折れ、二人の仲を認めてくれることに。

婚約者との婚約は解消することを兄が決心する、母親は兄妹の関係を認めてくれる、世間体を考えて一家三人で都会に引越すことになる、満花は今後の将来を考えて学歴を身につけるため大学を目指す、という現実的な落とし所を見つける作中で一番のハッピーエンド。






(ネタバレここまで)

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
ルートによっては母親に二人がセックスしてるのがバレる展開有り。二人の関係を認めてくれるルートもあれば、無理矢理犯して認めさせるルートもあります。

禁忌、背徳描写

めちゃくちゃあります。
兄も満花も兄妹で関係を結ぶのが良くないことだと自覚してますし、ましてや兄は婚約者がいる身。
婚約者や自分の母親の信頼を裏切るわけにはいかないということで、必死に自分の気持ちを抑えようとするのですが、それでもどうしようもなく妹に惹かれてしまい、つい身体を重ねてしまうという兄の苦悩は、ものすごく背徳感あって良いです。
まぁ、この辺は人によってはウジウジしてるだけにも見えますし、好みが別れると思いますが……。

まとめ

やはり背徳感のある作品は良い。

ここまで背徳感ある作品は久しぶりにプレイしました。
夏の田舎を舞台に、妹への許されない気持ちに悩みつつも、拒みきれず受け入れてしまう兄の苦悩。
自分の気持ちが兄を困らせるとわかっていても、なお積極的に兄を求める妹。
もう、好きな人にはたまらない設定ですね。

ミドルプライスということで、ややボリューム不足な点もありますが、兄妹描写、濃厚なエロ、兄を愛する一途な妹など美味しいところはしっかりと抑えています。
最近背徳感のある作品をプレイしてないなぁ……という人にお勧め。

古き良きエロゲの雰囲気を残した懐かしい作風
お気に入り度(10点満点) 9

別のキャラのレビューを読む

おまけ

jitsumai.hatenablog.com

プレイした際のTwitterでの呟きを別記事にまとめました。
良かったら参考にしてみてください。

『お兄ちゃん、朝までずっとギュッてして!』予約キャンペーン追加情報公開、「AMUSE CRAFT」Character1情報公開

『お兄ちゃん、朝までずっとギュッてして!』予約キャンペーン追加情報公開

予約キャンペーンページ

K子先生のイラスト付きのミニ色紙が追加になっています。


ニコ生の特番ページも更新されています。
第四回は長女のそら。
放送日時:2018/04/20(金) 開演:21:00

「AMUSE CRAFT」Character1情報公開

イベント情報ページ

『ナツイロココロログ』のグッズはロロログマルチポーチの一つだけ。
鈴の描き下ろしはありません。

下の方に書いてありますが、Vita版の『ナツイロココロログ』をインストールして会場の専用スタッフに見せると、SDリンイラストの缶バッジが貰えるキャンペーンをやるそうです。

臣苗 鈴 『ナツイロココロログ~Happy Summer~』(お兄ちゃん大好き系・甘えん坊、健気、恥ずかしがり屋、おもらし)

作品情報

タイトル:ナツイロココロログ~Happy Summer~
ブランド:Hearts 作品ページ
ジャンル:夏色電脳交錯恋愛ADV
発売日:2017年3月24日
販売価格:初回特典版7,800円(税別)、本編同梱版10,800円(税別)

あらすじ

公式サイトのあらすじ参照。

システム

システムは基本的に前作と同じなので省略。

前作にはなかった裸立ち絵と立ち絵鑑賞モードが追加されています。

シーン切替時のアイキャッチが飛ばせないのは相変わらず。修正されてるのを期待してたんですが……。

妹について

名前 年齢
臣苗 鈴(おみなえ りん) 兄の1つ下
一人称 兄呼称
鈴、リン、私 お兄ちゃん
身長 体重 スリーサイズ
150cm 不明 不明
CV 原画
鹿野まなか 白もちさくら
シナリオ 備考
仙道佳帆 誕生日は12月3日(射手座)、左利き

www.youtube.com
主人公の妹。
私立芦ノ宮学園1年生。
部活動は兄と同じ電脳研究部に所属。

他のキャラのシナリオではしっかり者の鈴ですが、アフターストーリーの鈴は、兄に対してかなり素直に甘えるようになっています。
前作も可愛かったですが、今回の鈴は可愛さ3割増しで、お兄ちゃん大好きぶりも上がっています。

鈴の実義については、特に変更はなく実妹のままです。(パッケージによく書いてある「登場人物に血縁関係は云々……」という邪魔な表記は今回も無し)

鈴のCG枚数は10枚。
内訳はイベントCG5枚(鈴4枚、リン1枚)に、HCG5枚(鈴3枚、リン2枚)
花火をバックにしたキスCGがお気に入りです。
このCGは本当に素晴らしかった。

「リンが、妹でも……お兄ちゃんは、女の子として好きでいてくれる、ってことも、解ってるから……妹の暮らしも、大切にしたいの」


「リンはぁぁぁっ、お兄ちゃんがっ、大好きぃ~~~~っ!!」


「あのお芝居みたいに、絵に描いたみたいな、ドラマチックなハッピーエンドにも憧れるよ。けど……鈴は、お兄ちゃんさえいてくれたら、いつでもどこでも幸せだから」

兄について

主人公。
私立芦ノ宮学園2年生。
電脳研究部の副部長を務めている。

兄については特に変化無し。
いつも通りの良兄ぶりで安心です。
鈴のアフターストーリーでは、鈴のことが好きすぎてすっかりメロメロで、非常にニヤニヤ出来ました。

(どちらか片方が“鈴”の本当の姿なんじゃない。両方とも“鈴”で、全部ひっくるめて、俺の“鈴”だ)


「俺もぉっ、リンのことがっ、大好きだぁぁぁぁぁぁっ!!!」


(出来るのか、じゃない……作るんだ。俺が、鈴のためのハッピーエンドを……!)

シナリオ


FDは7つのシナリオから選んで読み進めていくタイプ。

現実世界ハーレムルート

プレイ時間は1時間ぐらい。
本編の夏祭り後からのIF展開です。

和風カフェ『芦ノ園(あしのえん)』でお泊り合宿をすることになった電脳部員一行が、お店で接客や料理のお手伝いをすることになるのですが、泊まる部屋が確保できなくて、主人公も一緒の部屋で寝ることに。

さすがに年頃の男女が一緒の部屋で寝るのはお互い気になって困るということで、先生が安眠ツールというのを持ち出してきて無事ぐっすり眠れるようになるのですが、それを使って以来、主人公を含めみんなの様子がおかしくなり、その流れでHが始まります。
Hシーンは2つで、組み合わせは綺新先輩と久遠、鈴と小都音ちゃん。

ちなみにHに関しては皆で同じ夢を見ていたという夢オチです。
元々ハーレムは好きじゃない僕ですが、さすがに夢オチはどうなの? と思いましたね。

電脳世界ハーレムルート

プレイ時間は45分ぐらい。
本編で電脳世界のプールでみんなで遊んだ数日後の出来事。

『リアルリンクプロジェクト』の一環ということで、アバターのみんなで電脳世界で開催されるクイズ大会に参加することに。

クイズの景品は電脳温泉施設の貸し切りチケットで、アバターのみんなで温泉に行くことになります。
温泉は混浴ということで、男女一緒にお風呂に入ることになり、前作になかったアバターの裸立ち絵も有ります。
最初は和気あいあいと温泉を楽しんでいたみんなですが、梅宮先生の作った入浴剤を使ったところから、おかしな展開に……。

もうこの時点でオチが読めると思いますが、急に発情したみんな相手にHをすることになります。
Hシーンは2つ。
組み合わせはリンとクオン、キサラとライです。
アヌスはモザイクなし。

こちらは夢オチではなく、ちゃんとみんなの記憶に残ってますが、気まずいので無かったことにという暗黙の了解のまま終了。
実際に本編の合間にあった出来事なのか、IFの物語なのかは微妙なところです。

他アフターストーリー

鈴目当てなら、プレイする必要はなし。
むしろ、鈴が出てくると「明るい態度を取っている裏の本音はどうなんだろうか?」と余計な気遣いをしてしまって素直に楽しめなかったぐらいです。

小都音ちゃんルートだけは、小都音ちゃんの成長が感じられる良いシナリオだったのでこれだけはお勧め。

鈴アフターストーリー

ここからが本題です。
鈴のアフターストーリーは、本編の鈴ED直後からの続き。
僕はこの記事を書きながらじっくり読んだので2時間かかりましたが、普通に読んだらもっと短いと思います。

序盤は、プライベートモードでイチャラブ三昧。
電脳世界のプライベートモードでは人目を気にしなくていいということで、お兄ちゃんに甘えまくるリンがむちゃくちゃ可愛いです。
普段は兄妹ということで抑えている、鈴の兄を大好きという気持ちが溢れ出していて、見てるこっちが恥ずかしくなるぐらい。
兄妹のやり取りは本当にバカップルそのもので、頬がニヤニヤして困りました。

中盤は兄妹二人きりで泊りがけの旅行に行くことになります。
旅行先では人目を気にする必要がないので、普通の恋人同士のように旅行を楽しむ二人。
兄妹であること、他人には話せないような関係であることについて悩む兄妹の姿も描かれますが、そこまで深刻になることはありませんし、兄がヘタレることもないです。

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)







後半は1年後の夏祭り。
子供のようにはしゃいでお祭りを楽しむ鈴が可愛かったです。
二人の未来に関して、やや不安に感じさせるような描写もありますが、すぐに兄がその不安を払拭してくれます。

ラストの花火をバックにしたキスシーンは本当に美しくて感動しました。








(ネタバレここまで)

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
前作と同じく、二人の関係が周りにバレることはありません。両親についてもモノローグでちょっと語られるだけで、実際の登場はなし。

禁忌、背徳描写

少しだけあります。
二人の関係は周りには秘密なので、その事について悩むシーンがチラホラありますが、兄がブレないので安心して見ていられます。

特典について

今回はげっちゅ屋で購入しました。

その他


予約キャンペーンのサイン色紙。
早期予約キャンペーンの「久遠&鈴」のサイン色紙は、通販のせいか手に入らなかったのが無念。
地方の人間には、秋葉原までなんて行けないですよ……。

ナツイロココロログEV原画集


初回版特典の原画集。

ヒロインの立ち絵集、特典やグッズ、イベントに使われたイラストやお誕生日イラスト、前作と今作のイベントCGの原画やラフ(白もち桜先生のコメント付き)などが収録されています。
心持ち鈴のイラストが多めに感じたのは、僕のひいき目かな?

新OP曲シングルCD


こちらも初回版特典のCD。
主題歌はフルバージョンが収録されています。

まとめ

FDというものは、本編に比べるとどうしても出来が落ちることが多くて、この作品も例に漏れずそんな感じなんですが、鈴のアフターストーリーに関しては別格で、しっかりと本編の補完をした素晴らしい出来でした。

結ばれた後のイチャラブを補完しつつ、兄妹であり恋人という関係に不安を覚える兄妹の描写も押さえてあり、それでいてラストはその不安を払拭するような美しいシーンでしっかりと締めています。

実際、何かが解決しているわけではないんですが、二人の気持ちはしっかりと結ばれていて、将来は大丈夫だと思わせてくれるような内容になっていますので安心。

本編で鈴が気に入った人はプレイ必須、買わない理由がないです
お気に入り度(10点満点) 殿堂入り

別のキャラのレビューを読む

おまけ

jitsumai.hatenablog.com
プレイした際のTwitterでの呟きを別記事にまとめました。
良かったら参考にしてみてください。