神蛇 玲 『サイノガミ ~破滅も来るべき事柄も、望めば手中~』(若妻妹系・世話焼き、しっかり者、強気)

作品情報

タイトル:サイノガミ ~破滅も来るべき事柄も、望めば手中~
ブランド:BLACK Cyc 作品ページ
ジャンル:ネオフォークロアADV
発売日:2018年11月30日
販売価格:通常版8,800円(税別)、豪華版10,800円(税別)

あらすじ

公式サイトのストーリー参照

システム

クリックで読み進めていき、選択肢でシナリオが分岐する、一般的なエロゲ。
初回プレイは4、5時間ほどで、Badエンドなどをすべて回収して、エピローグにたどり着くまでに要した時間は15~18時間ほど。ミニゲームのプレイ時間も合わせれば20時間はプレイしたと思います。

ウインドウサイズは1280*720のワイド。



システム項目は必要最低限のものしかありません。
前作に引き続き、クリックしても音声を継続の項目が無いのはどうかと……。
体験版であるイントロダクションディスクでは音量のバランスが悪かったですが、製品版ではだいぶ改善されていて、デフォルトでも問題なくなっています。

他には、インストールしてもデスクトップにアイコンが設置されなかったりと、かゆいところに手が届かない印象。コンフィグのシステム音声は種類が豊富で無駄に凝ってますが、そんなことより基本的な部分に力を入れてほしかったですね。
システムは総じて悪いです。

CG枚数は80枚。
シーン数は58ですが、Hシーンじゃない普通のシーンやエピローグがほとんどで、Hシーンは4分の1程度しかないです。

妹について

名前 年齢
神蛇 玲(かんだ れい) 20歳以上
一人称 兄呼称
わたし 丞(たすく)
身長 体重 スリーサイズ
155cm 46kg 不明
CV 原画 シナリオ
赤井リア 吉澤 友章 芦澤 夜呼夜
備考
誕生日1月27日、血液型A型

前作の主人公である丞の妹。
前作から5年経っており、現在は兄と夫婦になり、紡(つむぐ)という娘もいる。
もうお酒を飲める年齢という会話があるので、20歳以上は確定。
男装して名前を変えた叔母の零雅(零佳)を今でも零雅さんと呼んで慕っており、娘が母親ばかりにくっついていると気落ちしている兄と娘の二人の時間を作ってあげるのと、観光も兼ねて、島を出て零雅に会いに来た。

本編ではほとんど出番がありませんが、エピローグではちょこちょこ出番あり。
零雅とコウミガミと一緒にデパートで買物をするCGもあります。
丞と紡は登場しませんが、話題には出てきて、親娘3人幸せに暮らしているようです。
作中で酷い目に遭うことは一切ありません。

「うん、気を付けるわね。夜はひとりで出歩かない……これは、丞からきつく言われているの」


「とても素敵よ、丞の次にね」


「丞にも背広を用意してあげたいの。それで、ワンピースを紡に着せて……。ふたり並んだらきっと素敵、うふふ!」

たまえについて

名前 年齢
たまえ 不明
一人称 兄呼称
ワタシ 鼎、お兄ちゃん
身長 体重 スリーサイズ
156cm 41kg 85(E65)/57/85
CV 原画 シナリオ
神泉のぞみ 吉澤 友章 芦澤 夜呼夜
備考
誕生日11月15日、血液型A型

主人公の妹ではなく、作中に登場する鼎(かなえ)の双子の妹。
幼い頃に両親を殺されたことがきっかけで、すべてを諦めて耐え忍ぶような内向きの性格に。
兄からは嫌われており、日常的に虐待を受けている。

ゲーム開始時点では処女。
性的な知識はほとんどなく、裸を見られても全然気にしないほど心は幼い。

双子ですし、設定的にも実妹なのは確実ですが、いまいち魅力が感じられないです。
これなら、鼎のことを気遣って、色々頑張っているマキの方がよっぽど可愛いし、妹っぽいです。
ちなみに兄である鼎との近親相姦はありません。

「鼎が生きたいなら……ワタシ、いいよ? どうせ、何にもないし……」


「ううん……ちゃんと見るよ。鼎の事、ただひとりの双子の兄の事、ずっと……忘れないように」


「ワタシは、昔の鼎に戻って欲しいって思ってる。酷い事されても、我慢してたのは、そうなの……」

兄について

名前は鼎(かなえ)
たまえの双子の兄で、主人公ではありません。

一人称はカナ。
自分を姫神と称し女装をしている少年で、傲慢でサディスティックな性格。
ただ、幼馴染のマキに対してはわりと優しく、年相応の弱さや感情も見せる。

妹のことは嫌っていて、兄らしさや愛情はほとんど無し。
兄としてはクズ以外の何者でもないですが、鼎の置かれた環境や境遇を考えると致し方ない部分もありますし、キャラとしては魅力的でわりと気に入っています。

ちなみに鼎は男にフェラしたり、男とのセックスシーンもあります。
そういうの苦手な人はお気をつけください。

「男なんてさ、種付けしたら用済み。蟷螂(かまきり)だってメスに食い殺される。……何で、カナにはこんなモノあるんだろう」


「だよねー! カナもオマエなんか大嫌いだよっ!」


「あはは……最期に気が合った……。その調子で、たまえをお願いね……? 沢山、嫌な事して……言える物じゃ、ないけど」

シナリオ


ゲーム開始時点ではプロローグしか選べません。


プロローグを選ぶと60年前に起こったイシンの村の悲劇が語られ、その後キャラの選択画面になり、各キャラを選ぶと3分から10分ぐらいのショートエピソードが読めます。
この辺は、イントロダクションディスクのプロローグとまったく同じです。


プロローグが終わると本編が選べるようになります。

本編が始まると、モノローグで60年前の悲劇のその後、ソトの村とウチの村の成り立ちなどが語られ、OPムービーが流れます。

序盤は主人公である框(かまち)がソトの村に行き、鼎やたまえと出会うパートと、零雅がコウミガミや玲に再会して旧交を温めるパートが、三人称のモノローグで交互に語られます。怪しい雰囲気の框パートと違い、零雅たちのパートはほのぼのしていて癒やされます。
前作の『コウミガミ』をプレイしていると各キャラの変化や成長が感慨深いですね。特に玲は、情緒不安定だった前作と違い、すっかり大人びていて、かなり可愛くなっています。

話が進むと零雅とコウミガミがソトの村にやってきて、村から逃げ出そうとしていた框とたまえに出会います。
話の流れで村に戻ることになるのですが、先に戻ったたまえがトラに見つかり折檻され、それを框と零雅が助けた辺りから、それまでの選択肢次第で、話が分岐します。

たまえルートと鼎ルートは、どちらも過程と結末は陰惨で、Happyエンドとは言い難い内容。
そこから分岐するBadエンドも救いがありません。
框とたまえ、框と鼎のHシーンはあるし、兄妹愛も全然無いし、登場人物はどんどん死んでいくし、グロいシーンもてんこ盛りと、プレイするのが辛かったです……。

Trueルートからは、NormalエンドとTrueエンド、Badエンドに分岐します。
Trueルートでも框とたまえのHはあります、選択肢で避けることはできません。


エピローグでは研究室で絵合わせのミニゲームをプレイでき、


絵合わせで手に入れたコインを使い、酒場でキャラに飲み物や食べ物をおごってあげることができます。


各キャラには好みがあり、好きなものをおごってあげるとエピソードが聞けます。


なんとか玲だけはコンプしましたが、これ以上はさすがにやる気が……。全員コンプする(暇人)人はいるんでしょうか?
絵合わせは最初は零雅としか遊べませんが、酒場でエピソードを聞けるようになると、キャラが増えて他のキャラとも遊べるようになります。(コウミガミ、恭二郎、さやか、たまえ、マキちゃん、玲、框、鼎、恭一郎、トラまで確認)

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)




ここでは、各キャラについての簡単な寸評を。

主人公だが、イマイチ影が薄い。鼎ルートではかなり性格が変わる。
回想CGの少年時の顔がやたらイケメンでびびった(笑)

たまえ

結局、最期まで好きになれなかった。
Trueエンドやエピローグでは、ずいぶん成長しているけど、結局框とくっつくわけで、相手が鼎ならなぁとどうしても思ってしまう。
前髪パッツンな髪型は好きだが、あのガリガリの体型は受け入れがたい。

サディスティックでヒステリックではあるが、内面は臆病な普通の少年。マキちゃんとのやり取りは微笑ましい。
本命がありながら、他の男や女とばかりHしてるところは、昔のエロゲ主人公を思わせる。
最期までマキちゃんに手を出さないところも(笑)
Normalエンドで、死ぬ寸前にちゃんと妹のことを気遣ったのは、好印象。

マキ

玲を除けば、作中一番のお気に入り。
とにかく作中で酷い目に遭いまくる悲劇のヒロイン。
アグミオンボイスでさやかに暴言を吐きまくるシーンが一番好き。
Trueエンドでは鼎と生き延びるが、彼女には幸せになってもらいたい。

零雅

前作のおっとりお姉さんから、男装の麗人にクラスチェンジ。
ずいぶん格好良くはなったのだが、やたら考え込みすぎるところがあって、作中での活躍はイマイチ。
恭一郎とのHシーンでは、人の本質はそう簡単には変わらないことを教えてくれる。
コウミガミとの関係は百合とはちょっと違うが、結構好き。

コウミガミ

前作のラスボスも、今回は大幅に弱体化。
神としての力を発揮できない状態とはいえ、恭一郎に手も足も出ないシーンにはがっかり。
一応トラとのシーンでは見せ場があったが、ぶっちゃけいなくても良かったよね?

サヤカ

単なる脇役と見せかけて、Trueルートではまさかの大活躍。
恭二郎とマキちゃんに発破をかけた手腕はお見事。
作中で最も株が上がったキャラかも。良いお姉さんでした。

恭一郎

イカれた言動が目立つが、そうなった生い立ちを考えると嫌いになれない。
優秀な弟にコンプレックスを持ってるところは共感できる。
姫神バージョンの彼は、作中で一番輝いていた。
Trueエンドの結末は悲しいが、彼にとってはある意味幸せなのかも。

恭二郎

マキちゃんと並ぶお気に入りキャラ。
苦悩する白衣の眼鏡男子という設定の段階で勝ち。兄想いなところもツボ。
惨劇を止められないヘタレなところはあるが、要所要所で格好良く活躍してくれる素敵な弟君。
エピローグで兄と並んで会話するシーンは特にお気に入り。

トラ

頭のイカれたババアではあるが、孫であるマキに対する想いや彼女の境遇を思うと、恭一郎と同じく嫌いにはなれない。
フェラシーンは本当に誰得(笑)

さもありなん君

名前は作中に出てこないので僕が勝手につけた(笑)
イントロダクションディスクやエピローグで出てくる零雅の同僚。
やたら「さもありなん」という言い回しを使うのが特徴。
作中では観測者的な立場で深くは関わってこないという、プレイヤー的な立ち位置。




(ネタバレここまで)

特典について


予約特典の特製下敷き。
双子ですし、母親の胎内をイメージしているんでしょうか?


公式通販特典のサントラ。
主題歌の「Doll」やED曲の「笑っていいよ」のフルバージョンはこれでしか聴けません。
曲は全て1ループ。

『コウミガミ』に引き続き、音楽は良いですね。
「Doll」も格好良くていいんですが、「笑っていいよ」もさわやかな良曲です。
しばらくは両曲をリピートして聴きまくる予定。
それ以外の曲では「printemps」「Sacrifice」「真珠星」がお気に入り。


豪華版特典の公式設定資料集。
描き下ろしビジュアル(マキちゃんとたまえ、零雅の2枚)各キャラのパーソナルデータ、舞台背景、エンディングリスト、CGラフ、「Doll」と「笑っていいよ」の歌詞、制作裏話などが掲載されています。
80ページもあってかなり読み応えあり。
框のマタギバージョン、鼎の別バージョンラフは格好良いですね。
モブのキャラはゲーム中ではシルエットですが、ラフではちゃんと顔も描かれてます。

まとめ

たまえと鼎のHシーンがない時点で、実妹ゲームとしては、論外。
まさか、この設定で近親相姦が無いとは思いませんでした。設定資料集のライターのコメントでは、近親相姦から逃れることが物語の軸であると書いてありますからね……。框にはいのりという生き別れの妹がいて、たまえか妹のどちらかを選ぶという原案があったらしいんですが、断腸の思いでオミットされたそうです。なぜそちらにしてくれなかったのか……。
玲が兄と幸せに暮らしているのを確認できたのだけが収穫です。

伝奇モノとしての出来はなかなか。
前作に比べるとキャラが増えましたが、それぞれキャラが立っていて、魅力的です。
個人的にはマキちゃんと恭二郎さんがお気に入り。

Badエンドも、ただ選択肢を間違えて主人公があっさり死ぬというようなものではなく、一つ一つ特徴があって、バリエーションに富んでいます。グロはキツイですが、たまえEDのマキちゃんなどは、ビジュアル的な美しさもあって、印象に残りました。姫神になった恭一郎なんかも、狂気には彩られていますが、ものすごいインパクトありましたね。
四肢切断、性器切断、首切断、睾丸潰し、内蔵破壊、顔の皮膚剥がし、カニバリズム、人糞喰い(不快な表現が入っているので隠します)など、グロは本当にキツイので、これらに耐えられる自信が無ければ手を出さないことをお勧めします。

そんな凄惨なBadエンドを乗り越えた後に見たTrueエンドは、それまでとはうってかわってさわやかなもので、プレイ後の後味は非常に良かったです。

テキストは難しい言い回しが多いうえに、遠回しで周りくどい描写も多く、非常に読みづらいです。もうちょっとすっきりと読みやすい文体にして欲しかったですね。

前作『コウミガミ』に比べると、システムや近親相姦以外の部分は概ね進化していて、完成度はかなり上がっています。名作というほどではないですが、90年代や00年代の伝奇モノを思わせる懐かしさもあって、なんだかんだ気に入っています。
設定資料集によると、続編の構想もあるようですが、もし出るならおそらく買うでしょう。


実妹ゲームとしては論外だが、伝奇モノとしては悪くない出来
お気に入り度(10点満点) 8

別のキャラのレビューを読む

おまけ

jitsumai.hatenablog.com
プレイした際のTwitterでの呟きを別記事にまとめました。
良かったら参考にしてみてください。

「ぱれっと」アキバPOP祭 in2018物販情報公開、「Tinkle Position」電気外祭り2018出展情報公開、「電気外祭り2018WINTERin高田馬場」公式グッズ通販受注開始、『サイノガミ』CG2点とシナリオ追加

「ぱれっと」アキバPOP祭 in2018物販情報公開

イベント情報ページ


注目は和泉つばす先生描き下ろしの「9-nine-天の晴着B1タペストリー」でしょう。絵柄はまだ公開されていませんが、近日中に公開されるらしいので楽しみに待ちましょう。

アキバPOP祭特設ページ

イベント名称:アキバPOP祭 in2018
開催日時:2018年12月28日(金) 10:00~19:00
     2018年12月29日(土) 10:00~18:00
会場:秋葉原UDX GALLERY NEXT 1・2

「Tinkle Position」電気外祭り2018出展情報公開

イベントページ

日程:2018年12月28日(金)
時間:9:00〜16:00
   ※混雑状況により早まる場合がございます。
会場:ベルサール高田馬場
ブース:B1 Tinkle Position

新グッズとして『おにギュ』の女未家法被、アクリルフィギュア、サコッシュ、それ以外にも既存のグッズの販売があります。

「電気外祭り2018WINTERin高田馬場」公式グッズ通販受注開始

公式通販サイト

NanaWind『白恋サクラ*グラム』瀬真 梢グッズ

Tinkle Position『お兄ちゃん、朝までずっとギュッてして!』女未 あかねグッズ

今の所確認出来る実妹キャラのグッズはこれだけ。追加などがあったらまた取り上げます。
受注期間は2018年12月7日(金)~2019年1月31日(木)まで。

http://www.denkigai.net/dg/
他にもとらのあなのブックレット店舗購入特典が梢のA3ポスターになっています。
ブックレットを購入するならとらのあなが良さそうです。

『サイノガミ』CG2点とシナリオ追加

GalleryページにCG2点とシナリオが追加されています。現在プレイ中ですが、グロはマジでキツイです。グロに耐性が無い人にはお勧め出来ない。

直筆サイン色紙プレゼントキャンペーンは本日の16時が締切なので、まだ応募してない人は忘れずに。

橘木 理帆 『家の妹』(お兄ちゃん子系・ぐーたら、甘えん坊、自信家)

作品情報

タイトル:家(うち)の妹
ブランド:Argonauts 作品ページ
ジャンル:「おかえり」と迎えてくれる妹がいる同棲ADV
発売日:2018年11月30日
販売価格:抱き枕カバー付き豪華限定版:12,800円(税別)、パッケージ版:2,600円(税別)、ダウンロード版:2,400円(税別)

「うちカノ」シリーズ第二弾。
僕は前作である『家の彼女』は未プレイです。

あらすじ

公式サイトのストーリー参照

システム

クリックで読み進めていく、一般的なエロゲ。
選択肢での分岐はなく、シナリオは一本道で、プレイ時間は4、5時間ぐらい。
画面サイズは1920*1080のワイド画面。

システムは基本的なものは揃っています。
体験版ではウインドウサイズの変更ができなくて不便でしたが、製品版では変更できるようになっていました。
右クリックでウインドウ消去がメッセージウインドウ上じゃないと効かないのは、そのまま。
メッセージ速度が初期設定で最速になってるのは、地味にありがたいですね。
あと、体験版の時には気づかなかったんですが、画面エフェクトの省略機能が無いですね、左クリックである程度省略はできるので、そこまで問題はなかったですが。

妹視点あり。
裸立ち絵あり。
ボイスの途中で立ち絵が切り替わるのは珍しくないですが、CGの差分まで変化するのは初めて見た気がします。
サブキャラの立ち絵は『かまいたちの夜』のようなシルエット表示でボイスも無し。
低価格作品なんだから、こういうところの予算や手間はガンガン削っていいと個人的には思いますね。

修正ファイルあり(パッケージ版のみ)

妹について

名前 年齢
橘木 理帆(たちばなき りほ) 兄の4つか5つ下、高◯3年生
一人称 兄呼称
お兄ちゃん、おに~ちゃん、おにーちゃん、あなた
身長 体重 スリーサイズ
156cm 不明 84/54/86
CV 原画 シナリオ
奏雨 やまかぜ嵐、桜坂つちゆ(SDキャラクター) 木葉
備考
特に無し

学園の3年生。
部活はバスケ部で部長だったが、今は部長の引き継ぎも終わり、引退している。

外ではしっかり者で通っているが、家にいる時は素で飾ったりしないのでちょっとだらしなく、家事なども全然できない。
兄とはベッドで一緒に寝たりするぐらい仲が良い。

理帆の実義ですが、パッケージの裏面には「作中での妹とは血縁関係を意味するものではありません」と書いてありますが、作中に何度も実の兄妹や血の繋がった兄という表現が出てくるので、実妹で問題ないと思います。

理帆のCG枚数は23枚。
内訳はイベントCG13枚に、HCG10枚。
お風呂上がりで乳首がちら見えしてるCGと添い寝CGがお気に入り。

(お疲れのお兄ちゃんは、妹が支えてあげないとね。ウンウン)


「お兄ちゃんは、嫌? 普通じゃない妹なんて……嫌い?」


「でもお兄ちゃんのためならやったげる♪ それが妹のありがたみ」

兄について

主人公。

社会人1年生。
普通にお酒を飲んだり、車を運転しているところから、大卒の22、3歳と思われます。

家族構成は両親と妹の4人家族。
一人暮らしをしていたところに、妹の理帆がやってきて、二人で住むことに。

性格は社会人らしく落ち着いていますが、これといった趣味があるわけでもなく、ちょっと淡白なところがあって、面白みに欠ける印象。
半年とはいえ、一人暮らしをしていたので、一通りの家事はできる。
妹に対しては、かなりの心配性で過保護なところがあり優しい良い兄ですが、女心にはかなり鈍感。
CGで顔出ししていますが、やや童顔でかわいい感じの顔でした。

「理帆が普通だろうが、あるいは普通じゃなかろうが……僕が、お前を嫌いになるはずないだろ」


「僕も理帆のことが好きだ……女の子として」


「分かったよ。そうだな……僕にとって、理帆はいるだけでありがたい」

シナリオ

物語は、一人暮らしの主人公のところに、妹の理帆が遊びに来ているところから始まります。
その後、兄妹の母親がノロにかかってしまい、感染を防ぐために理帆が主人公の家に2、3週間ほど住むことに。そこからしばらく二人だけの生活が始まります。

兄妹の生活ややり取りは、わりとリアルな感じで、自然。
理帆がお風呂上がりに上半身裸で出てきたり、寝起きで無防備な格好を見せたりと、恥ずかしがりながらもなんとか兄を意識させようと頑張るところは、可愛かったです。兄妹とはいえ、やっぱり恥じらいは大事!

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)





母親のノロも落ち着いて、理帆が実家に帰ることになるのですが、帰る直前に今度は父親にノロが移ってしまい、結局理帆は年末まで兄の家で暮らすことに。
元々心配性だった兄ですが、理帆と暮らしていくうちに、だんだんそれが酷くなって、妹が一人で家にいると考えると不安がどんどん強くなり、日常生活に支障をきたしてきます。それは子供の頃に出かけたハイキングで理帆を一人にしてしまったことが原因なのですが、そのトラウマを克服するために、兄は理帆と一緒にハイキングに行くことにします。

山頂で夜景を見ながら、妹にトラウマについて正直に話すことで、お互いわかりあう二人。兄の話を聞いて、兄が自分を意識してくれないのは子供と見られているからだと感じた理帆は、兄に自分の気持ちを告白することにします。

街のベンチでいきなり理帆にキスされて告白された兄は、最初戸惑いますが、とりあえずしばらくカップルとして過ごし、兄妹でも上手くやっていけるか試すことに。
カップルとして過ごしたり、デートしたりするうちに自然と気持ちが高まり、二人は結ばれます。

結ばれた後は仕事終わりにHしたりという日々が続き、クリスマスも二人で過ごし、年末になり理帆が家に帰り、理帆のセンター試験、二次試験、合格発表、卒業式と経て、また理帆が兄の家に戻ってきたところでEDで。

最初は料理が全然ダメだった理帆が、二人暮らしを続けるうちにだんだんと料理が上手くなるのは妹の成長が感じられて良かったですね。
残業で仕事は忙しいけど、家に帰れば愛する妹がご飯を作って待っててくれるというのは、社会人にとってはたまらないシチュです。「妹のありがたみ」を感じますね。
あと、レアシチュとして妹にお酌してもらってビールを飲むというのがありました。エロゲの主人公ってほとんどが学生なので、これはなかなか新鮮でしたね。

EDの後はAfter Daysという後日談あり。
理帆は大学で漫画研究会に入ってオタサーの姫みたいになり、百合マンガを描いて兄と一緒にコミケに参加するようになるんですが、この後日談いるかな? と思いました。一応合間にHシーンもありますが、別にマンガは関係ないですし、兄妹ならではという内容でもありませんし、あまり必要性を感じませんでした。






(ネタバレここまで)

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
親バレも周りバレも無く、兄妹の関係は最後まで二人だけの秘密です。二人とも、両親に対して申し訳ないという気持ちは持っていますが、両親の理想の息子や娘にはなれないと割り切っています。兄が両親にけじめとして結婚は無理かもしれないと伝えるのですが、父親は子供はいるだけでありがたい存在だと言ってくれ、母親も自分の思うように生きなさいと理解を示してくれます。ここはちょっとジンと来ました。

まとめ

何というか、盛り上がりに欠ける作品ですね。
普通なら告白シーンとか結ばれるシーンとかクリスマスとか理帆が家に帰ってしまったときとか理帆の大学受験とかED付近で、何か事件やアクシデントなどが起こり、読む方はそういうところでハラハラしたり、気分がグッと盛り上がったりするものなんですが、この作品の場合、大した山や谷もなく、普通に淡々と進んでいくんですよね。

別にテキストが読みにくいとかつまらないとかそういうわけでもないんですが、あまりに淡々と進んで盛り上がりに欠けるので、読んでてどうにも作業感が漂います。
主人公である兄も真面目で良い人ではありますが、どうにも淡白で面白みがなく、なんで理帆がこの兄をここまで好きになったのか、よくわからなかったです。
兄を好きになった切っ掛けも作中で語られませんでしたし。

理帆についても、外ではしっかり者だけど家ではぐーたら、料理は苦手だけど家事は得意、普段は不真面目だけど目標があれば集中力を発揮するなど、色々特徴はあるんですが、「理帆といえばこれ!」という強烈な個性がないので、全体的な印象が薄いです。
可愛いか可愛くないかといえば、間違いなく可愛いんですけどね。

作中で兄妹がやたらと「普通の兄妹はそんなことしない」とか「普通じゃない」と言って、自分たち兄妹は普通ではないことを強調してましたが、僕から言わせればあまりに普通の兄妹過ぎて、こいつら何言ってんだ状態でした。

一定以上のクオリティは保っていますし、決して悪い作品ではないんですが、プレイして面白かったかと言われると微妙としか答えられない。僕にとって『家の妹』はそういう作品でした。

シナリオに盛り上がりがない作品は面白くないです
お気に入り度(10点満点) 8

別のキャラのレビューを読む

おまけ

jitsumai.hatenablog.com
プレイした際のTwitterでの呟きを別記事にまとめました。
良かったら参考にしてみてください。

『家の妹』修正ファイル公開

『家の妹』修正ファイル公開

修正ファイルページ

[修正内容]
・システム効果音のテストボタンをクリックしたときの不具合を修正
・エンドロールをスキップしたときの不具合を修正
・CGモードについて微調整

細かい不具合が修正されるようです。


こちらはパッケージ版専用で、ダウンロード版には使えないとのことなのでお気をつけください。