2020年5月23日 再プレイして、大幅に加筆修正しました。
作品情報
タイトル:星空のメモリア −Wish upon a shooting star−
ブランド:FAVORITE 公式ページ
ジャンル:星空学園ファンタジーADV
発売日:2009年3月27日
販売価格:8,800円(税別)
あらすじ
幼い頃に住んでいた雲雀ヶ崎(ひばりがさき)に数年ぶりに帰ってきた主人公は、展望台で思い出の幼なじみにそっくりな死神の少女に出会う。
雲雀ヶ崎学園の天クルという天体観測サークルに入った主人公は、部員の足りない天クルを部活に格上げする為に仲間と奔走する、という学園モノ。
システム
クリックで読み進めていき、選択肢でシナリオが分岐する、一般的なエロゲ。
ウインドウサイズは800*600。
システム設定は一通りのものは揃っていて特に問題なし。
イベントの合間に入るSDイラストは数が豊富でどれも可愛いのですが、CGモードで見られないのが残念。
右クリックでメッセージウインドウが消えるのはいいのですが、シーンによっては右クリックすると勝手にCGが拡大されたりするのがうっとうしかったです。
プレイ前には必ずパッチを当てましょう。パッチを当てると以前のセーブデータが使えなくなります。
プレイ時間は共通ルート7時間と長めで、個別ルートの方は30分~5時間ほどとキャラによってかなりバラツキがあります。
残念ながら妹の千波ルートは2時間ぐらいで短い方です……。
コンプまでにかかる時間は30時間ぐらい?
妹について
名前 | 年齢 | |
---|---|---|
小河坂 千波(こがさか ちなみ) | 兄の1つ下、高○1年生? | |
一人称 | 兄呼称 | |
千波 | お兄ちゃん、おにいちゃん | |
身長 | 体重 | スリーサイズ |
153cm | 不明 | B80/W55/H80 |
CV | 原画 | シナリオ |
みなづき蓮(FDでは藤森ゆき奈に変更) | 司田カズヒロ | なかひろ |
備考 | ||
2月19日生まれ(みずがめ座)、B型 |
主人公の異父妹。
ヒバリ校の1年生。
部活は兄の友人である飛鳥がやっているオカルト部に入部することに。
性格は底抜けに明るく、ハイテンション。
兄のことは大好きで面倒を見ようと頑張るが、ドジなのでいつも失敗して迷惑ばかりかけている。
マヨラーでマヨネーズが大好き。
料理の腕は壊滅的に下手、おまけにねぼすけで朝に弱いとダメダメな妹。
お兄ちゃん観察日記や生態記録をつけていて、布教用、観賞用、保管用、妄想用がある。
最高に可愛いです。
千波のCG枚数は14枚。
内訳はイベントCG9枚に、HCG5枚。
一緒にベッドで寝るCGとEDのCGがお気に入り。
Hシーンは2つしかなく、描写も薄いので、そっち方面には期待しない方がいいでしょう。
「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃ――んっ!!」
「見て見てお兄ちゃんっ、千波のメイドコスプレだよっ、かわいいでしょ甲斐甲斐しいでしょお兄ちゃんが望むならこの姿でご奉仕だっていけないご奉仕だってっ」
「千波は、幸せ者だよ。お父さんとお母さんがいて……詩乃さんがいて……お兄ちゃんも、いるんだから。大好きなお兄ちゃんが、いるんだから」
兄について
主人公。
ヒバリ校の2年生。
部活は天体観測愛好サークル(天クル)に入ることになる。
母親は既に亡くなっていて、現在は母の妹である叔母と妹との3人暮し。
父親については、ネタバレになるので後述。
学校の成績は良く、トップクラス。
星に関してはかなりの知識量を持っている。
性格的には普通のエロゲ主人公。
一見妹に冷たいが、実際は結構なシスコンで独占欲も強め。
何だかんだいっても、妹の面倒見は良く、とても大切に想っている。
「足手まといなんて思ってない。一度だって思ったことないからな」
(俺も、守るから。あなたの愛娘である千波は、あなたの息子である俺が必ず守るから。だから、絶対に、二度と千波を泣かせはしない――――)
「だからさ……おまえは、おまえのままでいい。俺は、おまえのままのおまえが好きだ」
シナリオ
シナリオはルートロックが掛かっていて、最初からすべてのヒロインを攻略出来るわけではありません。
千波を攻略するには、衣鈴ルートをクリアする必要があります。
共通ルートは、主人公が都会から子供の頃に住んでいた雲雀ヶ崎に引っ越してきたところから始まり、展望台でメアと出会い、ヒロインたちと出会い、天クルに入部し、天クルの廃部を避けるために部員集めをするという感じで進んでいきます。
テキストのテンポは良いので冗長には感じないのですが、さすがに7時間近い長さは疲れますね。
妹の千波の出番は序盤から多く、兄と千波のやり取りはまるでコントのようで楽しいのですが、プレイする人によっては千波はウザイらしく、合わない人には合わないらしいので、その辺が気になる人は体験版動画で確認した方がいいかもしれません。
普段は千波をぞんざいにあしらう兄ですが、本当は千波のことを大事に思っていて、心配性なシスコンぶりが端々に見えます。
共通ルートの終盤に千波が何者かに襲われるという展開があるのですが、そこでの兄の心配ぶりは見もの。
(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)
千波ルートは兄妹の亡くなった両親の話が中心。
途中でちょっとシリアスが入りますが、基本的には明るい話。
能天気に見える千波の悲しい過去やなぜ兄を好きになったかが明かされます。
千波が詩乃さんをお母さんと呼ぶシーンは泣けますね。
両親の話が多すぎて、兄と千波の恋愛の話が少ないのでその辺は物足りないかな。
洋の父親の名前は大河というのですが、息子の洋、娘の千波で、河→海→波と家族の名前が繋がっているのがいいですね。
EDは恋人になっても日常は続くというほのぼの系。
実妹ゲームとしてはぬるい展開ですが、千波がそれ以上に可愛いので問題無し。
(ネタバレここまで)
他ルートの千波
衣鈴ルートは千波の格好良いところが見られるので必見。
……と言ってもルートロックが掛かっているので、千波ルートをプレイするのに衣鈴ルートのプレイは必須なんですが。
明日歩ルートでは、千波に明日歩と付き合っていることを話すシーンがあるのですが、ここは名シーンなのでこちらも必見。
それ以外のルートではあまり出番はないのですが、シナリオ自体はとても良いので、出来れば夢ルートまできちんとプレイすることをお勧めします。
親バレ、周りバレ
ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
二人の保護者で叔母である詩乃さんには気付かれますが、孫が出来るかもと喜んでいます。それ以外の人たちには気付かれないままエンディングを迎えます。
葛藤、背徳描写
ほとんどありません。
千波は兄妹で恋人になる事をまったく気にしませんし、兄は世間一般的に良くないことと認識はしていて罪悪感は多少ありますが、「考えないで感じたままでいい」と千波に諭され、深くは考えません。
背徳感が好きな人には物足りないかもしれませんが、僕はこの二人はそれでいいと思いました。
まとめ
作品としては良作。
エロについては薄いですが、キャラの魅力、作品の雰囲気、テキスト、シナリオなどは一級品なので、妹目当ての人も、最後までプレイする価値ありです。
千波のシナリオに関しては、兄妹恋愛の要素が薄すぎて物足りなさはありますが、千波のキャラや兄の素直じゃないシスコンぶりはとても良かったです。
千波とキスしてから結ばれるまでの流れは、短いながらも顔がニヤニヤしっぱなしでしたね。
二人が恋人になっても、千波の天真爛漫な性格やボケとツッコミを繰り返す二人の関係は特に変わることなく、ノリは同じ。
ある意味理想的な兄妹関係だと思います。
天真爛漫な妹と素直じゃない兄のラブコメディ
お気に入り度(10点満点) 10
おまけ
jitsumai.hatenablog.com
プレイした際のTwitterの呟きを別記事にまとめました。
良かったら参考にしてみてください。