実妹至上主義者の憂鬱

最初に

実妹キャラ好きには大きく分けて、実妹以外受け付けない実妹至上主義者」と、実妹好きだけど義妹や妹的存在も愛せる「妹博愛主義者」に分かれると思うんですが、今回は前者の「実妹至上主義者」についてのお話です。

ちなみに僕は以前は「妹博愛主義者」だったんですが、いつの間にかすっかり「実妹至上主義」に染まってしまいました。

お気に入りの実妹キャラに出会える可能性

実妹キャラ以外受け付けない「実妹至上主義者」になると、楽しめるゲームが一気に減ってしまいます。
地底天使にあるソフ倫近親緩和後、実妹義妹数比較を見ると、2004/10/29〜2009/8/1時点の妹の内訳は実妹144人義妹144人。
つまり妹キャラの内、半分の妹は自動的に切り捨てられるという事になります。

試しに1年でどれだけの実妹キャラに出会えるかを考えてみると、2005〜2008年の実妹数(2004年と2009年は期間が半端なので除く)は118人。
それを年数の4で割ると年平均29.5人、更に12で割った月別では2.5人(小数点第2位四捨五入)。
ちなみに実義両方いける「妹博愛主義者」なら+122人の240人/4で年平均60人、月別では5人になります。

粗製濫造という言葉もありますし、人数が多ければいいというものでもないですが、人数が多いほどお気に入りの妹キャラが出てくる可能性が高くなるのは確か。
実妹至上主義者」は「妹博愛主義者」に比べ、その可能性が半分しかないことになります。

しかし、可能性は少ないながらもお気に入りの妹には出会えているのなら、これはそう大した問題ではありません。数値的に見れば年平均29.5人は決して悪くない数字でしょう。

本当に憂鬱なのはここからです。

実妹ゲームの危険性

繰り返しますが「実妹至上主義者」は実妹キャラ以外受け付けません。
せっかく新しい妹キャラに出会っても、それが実妹でなければ意味がないのです。

キャラ紹介に実の妹と書いてあるから大丈夫?
甘いです。
なぜなら実妹キャラというのはサブキャラの可能性がかなり高い。
そのキャラが攻略出来るとは限らないのです。

「せっかくお気に入りの実妹キャラを見つけたのに、攻略不可と知って悔しい思いをした」というのは、「実妹至上主義者」なら誰もが一度は経験していることでしょう。

ちなみに2004〜2009年の攻略不可実妹は24人。(攻略可で本番なしと主人公以外で兄×妹シーン有りの妹は除く)
24/(144+24)=0.14285*100=14.29(小数点第3位四捨五入)
100/14.29=7.00(小数点第3位四捨五入)
実妹キャラの内14.3%、7.0人に1人はサブキャラです。(小数点第2位四捨五入)

これが攻略不可義妹の場合となると4人。(攻略可で本番なしの妹は除く)
4/(144+4)=0.02702*100=2.70(小数点第3位四捨五入)
100/2.70=37.03(小数点第3位四捨五入)
義妹キャラの内2.7%、37.0人に1人がサブキャラというデータと比べると雲泥の差ですね。
(小数点第2位四捨五入)

せっかくなので実姉キャラとも比べてみましょう。
ソフ倫近親緩和後、実姉義姉数比較
2004〜2009年の攻略不可実姉は11人。
(攻略可で本番なしの姉と主人公以外で姉×弟シーン有りは除く)
11/(87+11)=0.11224*100=11.22(小数点第3位四捨五入)
100/11.22=8.91(小数点第3位四捨五入)
実姉キャラの内11.2%、8.9人に1人がサブキャラ。(小数点第2位四捨五入)
なかなか高い数値ですが、実妹キャラほどではありません。

実妹でサブキャラでも無さそうだから大丈夫?
いや、まだ安心できません。

実妹だと思ってプレイしたら義理オチだった、妹が寝取られた、既に死んでいた、人間じゃなかった。


実妹がメインヒロイン扱いの紹介をされてるので、当然攻略可だと思ってたら攻略不可だった。


攻略可ではあったが、Hシーンや本番がなかった。


背徳感や兄妹の意味など全然ない、単に実妹とやれるだけのゲームだった。

エロゲーの世界にはこんなゲームが当たり前のように存在します。
どんなに情報を集めても実際に発売されるまでは絶対の安心など無いのです。(そもそも、大半のメーカーはそのキャラが実妹で攻略可だなんて親切に教えてくれません)

ただでさえ選択肢の多くない中にこんなトラップが仕掛けられていることが珍しくない実妹ゲーム。
情報を集めずに「なんか妹が良さそうだから買う」なんてのは、地雷原を好き放題に走り回るようなものです。絶対にやめましょう。
痛い目にあった経験を何度も重ねた「実妹至上主義者」は、常に「何か落とし穴があるのでは?」と疑う癖がついてしまっているので、実妹ゲームの予約なんかしません。

一番安全な方法は発売後の評判を見てから買うことですが、そうするとネタバレを見てしまう事も多い。
実妹ゲームは前情報無しに純粋に楽しむことが非常に難しいのです。

一時の至福

これらの問題を乗り越え、ようやくプレイ開始。
しかし、「実妹至上主義者」が実妹キャラに求めるハードルというのは高い。

妹は好みにあうか?
兄妹関係は好みか?
禁忌や背徳感はあるか?
シナリオの出来は良いか?
エロは満足出来るか?
(まだまだありますが、人によって好みもあるので一般的と思われるものだけ列挙)


これらを満たした良妹に出会うのは難しいですが、その分出会えた時の喜びは何物にも代え難いほど嬉しいものです。
実妹キャラを好きで良かったと心から思える瞬間。

しかし、すべてに満足出来る実妹キャラなど存在しません。
良妹に出会えた喜びも束の間、やはりどこか物足りないものを感じ、まだ見ぬ素晴らしい実妹キャラの存在に希望を求め、次の作品を探し始めます。

実妹至上主義者」とは?

発売前は義妹や攻略不可の可能性という不安を抱え、今度こそはと寄せた期待はあっさりと裏切られ、良妹に出会えても絶対の満足は出来ない。どんなに痛い目に遭っても、決して実妹キャラ好きはやめられず、あくまで理想の実妹ゲームを追い求める。
それが実妹至上主義者」なのです。