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水原 明鐘 『Φなる・あぷろーち』(大人しい系・甘えんぼ、ブラコン)

メーカー PrincessSoft
(このページではプリンセスソフトの素材をガイドラインに基づき転載しています。
これらの素材を他へ転載することを禁じます)

ゲーム内容

それは、バレンタインデーのある日。
主人公・水原涼は一人の少女に出会う。
少女の名は、益田西守歌(ますだ・しずか)。
少女はおもむろにチョコレートを取り出し、
チョコレートと共に一つの指輪を涼の左薬指にはめた。

西守歌 「あ、ご注意くださいね。
     それ、無理に外そうとすると、爆発いたしますから」
涼   「は……?」
西守歌 「生命までなくすことはないと思いますけど、
     爆発すると痛いですよ」
涼   「え……」


あっけに取られている涼に追い討ちをかけるように
西守歌は再度口を開くと……


西守歌 「涼様。ふつつか者ですが、よろしくお願いいたします」
涼   「ま、益田さん……?」
西守歌 「西守歌、とお呼び捨てくださいませ。
     私には、一切のご遠慮はご無用に願います」
涼   「はぁ? なに言ってんだ? あんた、一体……」
西守歌 「私は、益田西守歌。あなたの許嫁です」


……こうして、水原涼の平凡な日常は終わりを告げ、
波乱に満ちた日常の幕開けとなったのであった……。


(以上、『Φなる・あぷろーち』公式ページより転載)


注.この作品はエロゲーじゃなくPS2のギャルゲーです。

妹について

水原明鐘


名前は明鐘(あかね)。
一人称は「私」。
兄の呼称は「兄さん」。
年齢は16才で兄の一つ下。
兄と同じ高校に通っている。


性格は大人しく引っ込み思案だが、兄に対しては甘えんぼ。
週末は「プラーヴィ」という喫茶店で、兄と一緒にウェイトレスのバイトをしている。

「おはよ、兄さん」
「もう少し兄さんのために、何かしてあげられたらな……って」
「私は、兄さんの味方」

兄について

鹿角高校1年生。
両親とは5年前に死別。
それ以来従兄のハルの世話になりつつ、明鐘と二人暮しをしている。


頑固で自分が正しいと思ったことは曲げない一本気な性格。
二人きりの家族という事で妹の明鐘を大切にしていて、
知らない人から見ると恋人同士と間違えられるほど仲が良い。
明鐘に対してはやや過保護な面があり、周りの人達からはシスコン扱いされている。

シナリオ

ゲーム開始からいきなり仲の良い兄妹描写が全開。
兄が明鐘の髪を撫でたり、好きな人の話をしたり、
幼馴染の美紀(みき)には兄妹仲をからかわれ、仲が良すぎるのを心配されたり。
プレイ開始10分で良実妹ゲームと分かるほど、掴みはバッチリです。


序盤で兄に西守歌(しずか)という押しかけ婚約者が出来て一緒に住むことになるんですが、
強引で人の話を聞かない西守歌に兄と明鐘は困惑気味。


兄が西守歌に「婚約に同意したらどうなるのか?」を試しに尋ねた時の明鐘の反応がツボでした。

「え……!? ダ、ダメだよ、兄さん!」
「ダメ……そんなの、絶対ダメ……!」
「だって、おかしいもん。こんな兄さんの気持ちを無視して……」
「だって私は……。私は兄さんのこと、本当に大切に思ってるんだから」

この台詞が出てくるまでの数日間、明鐘はわりと西守歌と上手くやってるように見えて、
強く反対する素振りを見せてなかったので、かなりグッと来ます。
明鐘が単なる物分りのいい子というだけじゃなく、
内心に兄への強い想いを秘めているのがわかる最初のシーンです。


明鐘ルートに入った後も明鐘が風邪を引いて看病したり、一つの部屋で西守歌と三人で寝たり、
男に誘われて困ってる明鐘を助けたりといったイベントが続きます。


兄は美紀に兄妹の仲が近すぎると指摘され、妹離れを勧められるんですが、
その後も、妹と相合傘で帰ったり、雪で冷たくなった明鐘の手をさりげなく握ったりと、
全然自重する気配なし。
この兄の天然シスコンぶりとそれを自然に受け入れる明鐘のブラコンぶりは、周りも呆れるほどです。


さて、ここまでは何だかんだいっても仲の良い兄妹だったんですが、
西守歌が事情があって水原家を出て行ってからは、二人の関係に変化が訪れます。
明鐘が自分を見る目が以前と違う事に気づく兄。
そして自分も以前のように明鐘の事を見られなくなっていることに気づきます。


ここから兄の出生の秘密の話が出てきて、一気に話は重くなります。
かなり大きなネタバレなんで省略しますが、この先の話は本当に良かったです。
実の兄妹の恋愛を、コンシューマーゲームでここまで踏み込むってのが凄い。
EDも二人の関係について想像の余地を残す終わり方で、かなりギリギリまで行ってます。


明鐘には先程のルートに加えてもう一つGood endルートもあるんですが、
こちらもHappy endルートに負けず劣らずいいです。
真実を知ってしまった時の明鐘の台詞はどれも切ない。
こちらのルートの方が明鐘の兄に対する強い気持ちが伝わってきました。
なぜか明鐘だけBad endルートが無い辺りにも製作者のこだわりを感じます。


また、明鐘は他キャラのルートでも出番が多め。
基本的に明鐘はどのキャラのルートでも兄思いの可愛い妹なんですが、
百合佳ルートだけはちょっと違います。


このルートは従姉妹のハルの恋人である百合佳さんが悩んでるのを
兄が傍で慰めるうちに……という重い話なんですが、
その事がきっかけでハルに殴られた兄を見て、百合佳さんへの明鐘の怒りが爆発します。
家に来た百合佳さんに対し、

「帰ってください」
「とぼけないで! 百合佳さんのせいじゃないですか!」
「百合佳さんが二股かけたりするから、兄さんは巻き添えになって……!」
「だって、そうでしょ!? ハル兄さんが仕事で忙しくて寂しいからって、兄さんにまで手を出して……」
「ずるいよ! ハル兄さんと元鞘になったら、兄さんはどうするつもりだったの!?」
「用が済んだらポイ!? バカにしないで!私の兄さんをなんだと思ってるの!」
「許さないよ……! 私の大切な兄さんを、傷つけたんだから……!」

普段の大人しい明鐘からは想像出来ない激しい言葉の数々。
兄の為に本気で怒ってくれる妹
明鐘の兄に対する強い想いを感じさせてくれる名シーンです。


兄はこれらの明鐘の言動を否定するんですが、
僕からすると明鐘の言ってる事は概ね正論で、それほど間違っているとは思えなかったです。
プレイヤーの代弁をしてくれた明鐘には「良く言った」と拍手喝采を送りたい。

親バレ、周りバレ

少しだけあります。
従兄のハルだけは二人の関係に気づいたらしいそぶりを見せますが、
二人の意思を尊重すると言って、味方になってくれそうな雰囲気でした。

禁忌、背徳描写

兄と明鐘の距離を兄妹にしては近すぎると真面目に指摘してくれる美紀の存在が、
いいスパイスになってます。
血の繋がった兄妹であるが故に許されない二人の気持ちHappy endのエピローグなど、
禁忌、背徳感を感じさせる描写は結構ありますね。

エッチ

コンシューマーのゲームなので当然無し。
一応脱衣所でバッタリなんてシーンもありますが、
タオルで完全ガードされててあんまり色気がありません。


ちなみにお嬢ルートには事後のシーンまであるんですが、
明鐘にできるのは抱きしめるまでで、キスシーンすら無し(泣)。
この差を見るとやはり実妹の壁は高いと感じますね。(だからこそ燃えるんですが)

まとめ

素晴らしい兄妹です。
両親を亡くし、二人で助け合って生きてきた兄妹の絆はとても強く、
恋愛に発展する過程も丁寧に書いていて、説得力があります。


特に兄に対する明鐘の愛の強さが凄い。
普段は大人しい明鐘から兄への熱い想いが吐き出される時のギャップとインパクトは強烈です。


これほどの妹がギャルゲーにいたとは……。
お気に入り度(10点満点) 10


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