『黄昏の刻』の感想

第二次世界大戦以降、現代日本とは違う歴史を歩んできた日本を舞台に
「綾(あや)」という超能力を駆使して戦う少年少女達が活躍する、サイキック学園モノ。
全五巻。

妹について

主人公兼ヒロイン。
名前は夕姫(ゆうき)。
一人称は「私」
兄の呼称は「おにいちゃん」
年齢は兄の一つ下の16歳で光輪学園三年生。(この学園は14歳が一年生)
家族構成は両親と兄の4人家族だったが、
幼い頃に両親が離婚して母親に引き取られる事になり、
同じく父親に引き取られた兄とは離れ離れに。
現在は学園の寮で一人暮らし。


黒髪ロングの美少女。
強力なテレキネシスを使え、学園での成績は優秀。
学園の男子にも人気が高く非常にモテるが、まるで相手にしていない。
十年ぶりに再会した兄とは、会ってすぐ打ち解ける。
かなりのお兄ちゃん子で兄に幼い頃から恋心を抱いていたが、兄妹であるという事実に悩んでいる。

「おにいちゃんこそ、どうなの? 彼女とかいるの?」


「ちょ、ちょっと! 私たち、その……兄妹でしょ」


「おにいちゃん。私の力を頼って。できることがあるなら、なんでも言って。お願い」


「おにいちゃんと再会できて、この先もずっと一緒にいられるなら、こんなに嬉しいことはないもの」


「じゃあ、おにいちゃん……キスしよっか」

兄について

ヒーロー。
幼い頃に両親の離婚で生き別れた夕姫の兄。
年齢は夕姫の一つ上の17歳だが、
訳あって夕姫のクラスに転入してきたので、妹と同じく三年生。
妹の呼称は「ヒメ」


銀髪で中世的な容姿の美少年。
見た目とは裏腹に軽い性格で、妹の夕姫にも気安く接してくる。
幼い頃は病弱で、夕姫だけが遊び友達だった。
今は一見健康体だが、時々持病の発作が起こり薬が手放せない。


夕姫と同じくテレキネシスの使い手で、その力は夕姫より遥かに強い。
夕姫の事は大事に思っている様だが、それが家族や兄妹愛以上のものかは不明。

感想

基本は妹の夕姫視点というのが、実妹モノとしては珍しいですね。
一巻の時点から夕姫は兄にベタ惚れ。
何かと言えば兄と手をつないだり、抱きついたりとニヤニヤなシーンが多いです。
投げキッスとか、見てる方が恥ずかしい。
兄もそれらを自然に受け入れるし、兄妹仲の良さは相当。
子供時代の思い出もしっかりあるし、絆も強いです。
兄妹のキスシーンが複数回あるのもポイント高い。


そして兄の銀嶺がまた格好いいんですよ。
妹視点のせいか、兄が本当に魅力的に見えます。
強くて優しい上に賢く、冷静な判断力を持ち合わせているので戦いでは大活躍、
そして妹を何より大事にしているという点が素晴らしい。
特に4巻の銀嶺は最高。
ネズミーランドのシーンだけ何回も読み返してしまうのは僕だけじゃないと思う。
間違いなく良兄です。


また、妹の夕姫が、そんな兄に守られるだけの存在じゃないというのもいいですね。
兄の隣に並べるように強くなりたいと願い、
実際に戦いで兄の手助けをしたり、心の支えになろうとする姿が良いです。
兄もそんな妹の存在を心の拠り所に自分の使命を果たそうとする。
理想的な兄妹関係です。


そして、物語の終わり方もちょっと賛否両論ありそうですが良かった。
正直、五巻の第四章で夕姫が○になるという超展開が始まった時はどうなる事かと冷や冷やしましたが、
あくまで兄妹として兄と結ばれる事にこだわった夕姫の姿勢はまさに妹の鑑。
やや変則的ですが兄妹の本番シーンもありますし、
ここまでやってくれると、もう何もいう事が無い。お見事です。

まとめ

実妹モノとしては、ほぼ完璧。
ラノベでこれ以上のものは望めないんじゃないでしょうか?
もし、これより優れた実妹ラノベがあるというなら、是非教えて欲しいです。