相坂 詩乃鈴 『幻月のパンドオラ』(リアル妹系・お兄ちゃんっ子、二面性持ち、ぽっちゃり)

メーカー Q−X
Q-X最新作『幻月のパンドオラ』応援中!

ゲーム内容

ちょっと妄想の激しいゲーム好きの主人公がひょんな事から淫魔に気に入られ
「パンドオラ」という携帯ゲームを利用して人の欲望データを集めることに、という学園モノ。


ゲームシステムは『たいせつなうた』『こころナビ』に比べて格段に進歩していて、
ボイスについても特に問題は無し。
ようやく普通にプレイ出来る環境が整いましたね。

スペシャルコンテンツCD

ソフマップメッセサンオーの購入特典です。
僕はメッセサンオーで買いました。
ピクチャーレーベルはメッセの特典テレカの詩乃鈴。
細かい事ですが、こういう妹優遇は嬉しい。


内容は
各キャラのラフ原画、初期設定ボツ原画
システムボイス(真姫、詩乃鈴、uni、千歩子、トゥナ、初露、パンドオラ)
壁紙集(真姫、詩乃鈴、uni、千歩子、トゥナ、初露、エレディーユ、菘、みまり、由緒の全10枚)
(真姫、詩乃鈴、uniは公式にあるのと同じです、サイズは1280×960と1024×768の2つだけ)
デモムービー


見所はラフ原画と初期設定のボツ原画くらいですかね。
詩乃鈴の初期設定1、2はかなり好みです。
初期設定でも微妙な真姫と今とはまったく別人のuni先輩なんかも面白い。

妹について

相坂詩乃鈴

名前は詩乃鈴(しのりん)。
一人称は「私」「詩乃」
兄の呼称は「兄さん」「兄ちゃん」
年齢は兄の一つ下で、兄と同じ湧仁学園の一年生。


普段の態度に二面性があり、外モードではおしとやかなお嬢様風、家モードではかなり子どもっぽい。
食べることが大好きだが、そのせいで体型がぽっちゃり気味なのを気にしていて、ダイエットに熱心。
家の料理は仕事で忙しい&料理下手な母親に代わって、兄の弁当を含め詩乃鈴が担当している。
しかし、味付けに関しては微妙。
「ゴスバーガー」というファーストフード店でバイトをしている。
小さい頃から兄と一緒にゲームをしていたので、ゲーム好き。
勉強と幽霊は苦手。


結構なお兄ちゃんっ子で、何かと兄と一緒にいたがるところがあり、
部活も兄と同じ電芸部に入部する。
兄が他の女の人と仲良くしてるとすぐに機嫌が悪くなったりと、ヤキモチは強め。
普段は妄想の激しい兄に文句を言ったり、ささいな事で口喧嘩をしたりしているが、
欲望データ集めで疲れている兄を心配したり、何とか兄の役に立ちたいと願う優しい面も。

「でも、冷静に考えて下さい。あんな綺麗な人と兄さんが付き合える訳ないでしょう?」


「ふーんだ、詩乃のゴハンなんか好きじゃないくせに。
最近、女の匂いプンプンさせてるし…誰かに作ってもらえばぁ?」


「わかってるもん! ばーか! ばぁーーか!! ぶわぁーーーっか!!!」


「兄ちゃんのことが…心配なんだよ。いつも…ヤな言い方ばっかりしちゃうけど…兄ちゃんには…詩乃の言うこと、いつも意識していて欲しいの…」


「いいんだもん。兄ちゃんが詩乃のこと好きでいてさえくれたら、どんな辛いことがあっても…大丈夫だもん」


「えへへ……嬉しいなぁ、嬉しいなぁ! 私…すごく幸せ。兄ちゃんの…こんなに近くにいられるんだもん…」

兄について

湧仁学園二年生。
家族構成は父と母と妹の詩乃鈴の四人家族。
エロゲにしては珍しく父と母とは一緒に暮らしている。(……が父の出番は全く無し)


ゲーム好きで小説を書くのが趣味だが一度も完成させたことがない。
人とのコミュニケーションを求め文芸部に入ろうとするが、
結局ゲームを研究する電芸部に入部する。
妄想が激しく、それがきっかけで淫魔のエレディーユに見込まれ
人の欲望データを集める手伝いをさせられる事に。


妹の詩乃鈴については、ゲーム開始時では恋愛感情などまったく無し。
逆に少々ウザイぐらいに思っていて、時に邪険に扱う事も。
しかし、兄として家族として詩乃鈴の事はちゃんと大事に思っている。


後述しますが、僕はこの兄はあまり好きじゃないです

シナリオ

共通ルートはサブキャラとのHシーンがある欲望データ集めと、電芸部でのゲーム制作を中心に進んで行きます。
共通の長さは『こころナビ』と同じく長め。
ですが、選択肢を上手く選べば1回で全ヒロインのルートに入れるように一応改善されてます。


共通ルートでの詩乃鈴の出番は多く、イベントや会話も豊富
兄妹や家族の絆を感じさせる会話、子供の頃の思い出、
兄が少しずつ詩乃鈴を意識していく描写などは相変わらず上手く、
さすがはリアル妹持ちライターの茉森さんと言ったところ。
詩乃鈴が昔ピアノを習ってたとか、バイト先で詩乃鈴に普通に対応されて不思議な気持ちになるとか、
ちゃんとバイトしてる妹を見て感心するところなど、
やけにうちの妹と共通するところがあって、「あー、これ、わかるわかる」と思う部分が多かったです。


しかし、あくまで仮想空間での出来事で現実には影響が無いとはいえ、
様々な女性キャラとHする兄を見てるのはあまり面白いもんじゃなかったですね。
なかには強姦まがいなシーンもありますし。


詩乃鈴ルートですが、兄が詩乃鈴の事を好きになって結ばれるまでは、非常に良かったです。
妹が自分を兄以上として見ている事、妹を女性として見る事に対しての戸惑い、
妹の幸せを本気で考えるなら相手は自分じゃない方がいいのでは?
今は良くても将来どうしようもなくて別れる事になるかもしれないという不安など、
兄妹での恋愛に関して兄妹が真面目に考えてます。


好きになったなら仕方ない。
周りに迷惑さえかけなければ問題ない。
世界中の価値観が間違ってると言ったって、自分達二人の価値観が揺らがなければそれでいい。
この恋が間違ってるなんて誰にも決められないはず。


Q−Xの兄妹恋愛に関しての考え方は、相変わらず揺るぎ無いです。


ただ、実際結ばれてからのシナリオ展開はあまり褒められたものではないですね。
シナリオの流れが唐突だったり、問題が意外とあっさり解決したりと、どうにもテンポが良くない。
伏線などは上手く回収しているんですけど、なにか物足りないものがありました。


その中でも特に気になったのが兄が何でも自分で解決しようとするところ
妹を守りたい、心配かけたくないという気持ちはわかりますが、
どうせなら兄妹で協力してっていう展開が見たかったかなぁと思いました。


それともう一つ、兄が「愛してる」とか「守りたい」という言葉を頻繁に使うのも気になりました。
こういう言葉はここぞという時に使うからこそ重みが増すのであって、
あまり何度も言われると軽く聞こえてしまいます。


他にもこの兄は自己弁護な言動や余計な一言が多かったり、
物の考え方が(妹関係以外)偽善っぽく共感出来なかったりして、
好きになれない部分が多かったです。

禁忌、背徳描写

これに関しては少し弱いです。
兄妹での恋愛が一般的には周りには認められないという描写こそありますが、
実際二人の仲に反対する人というのが作中に出てこないんですよね。


結婚や子供という問題も、
ある設定のおかげでEDでは解決しそうな雰囲気があって、深刻さは薄いです。

親バレ、周りバレ

親バレは無し。
周りバレは真姫にあります。
しかし、ちょっと驚くだけで普通に応援してくれます。
魔界関係の人にも知られますが、
魔界は人間の世界とは倫理観が違うようで、こちらも反対は無し。


正直この辺は物足りなかったので、
次回作では親バレなど周りに反対される兄妹というのが見たいです。

エッチ

詩乃鈴とのHシーンは5回。
内容は正常位、座位、背面立位、パイズリ、パイズリフェラ、背面座位。


テキストは相手が妹ならではという描写が多いのが特徴ですが、
尺は短めなのが多く、描写も濃いとは言い難いです。


出す場所ですが、
仮想空間でのHで中出しが1回ありますが、それ以外のHシーンはすべて外出しかコンドームをつけてです。
現実世界で詩乃鈴の中に出すことは一度もありません。


実妹コラムの第1回でも書きましたが、
僕は実の兄妹なのに安易に中に出すHシーンというのが好きではないので、
これは非常に嬉しいというか感動しました。
まさかここまで徹底してやってくれるとは思わなかった。
実妹キャラとのHシーンで中に出さないゲームなんて、
僕の知る限りではこの作品と『妹レイプ』しかありません。


普通エロゲなんですから、妥協して一回ぐらいは兄が我慢出来ずに中に出すとかやるでしょう?
こだわりがある僕だって「まあ、一回ぐらいならいいかな」と思いますし、
エロゲ的にもそちらの方が正しいでしょう。
でもQ−Xはそれをやらなかった。
ここに僕はQ−Xというかライターの茉森さんの実妹キャラに対する飽くなきこだわり」を感じます。


あと、何と言っても素晴らしいのがキスシーン。
元々Q−Xは実妹キャラとのキスシーンには力が入ってましたが、
今回の力の入れ具合はいつも以上にすごく、全部で7回もあります。
CGは使い回しもありますが、3枚もあって、差分も有り。
特に詩乃鈴の秘めた想いが明らかになる最初のキスシーンは、かなりグッと来るものがあります。
避妊の件といい、どこまでQ−Xは僕のツボを突けば気が済むのか……もっとやってください


他にはパンドオラには刻印を探す為の透視機能があるので、
母親、エレディーユ、トゥナ、皆川さん以外の女性キャラには全員裸立ち絵があります。

音楽について

曲については「焦る心」がちょっと印象に残ったぐらい。
『たいせつなうた』が良曲揃いだった事を考えると少々寂しい。


歌の方はかなりいいと思います。
「恋のコントローラー」は最初公式サイトで聞いたときは
「なんだこれ?全然ゲームの雰囲気に合ってないだろ」と思ってたんですが、
タイトル画面で何度も流れるのを聞いてる内に、いつの間にか妙に気に入ってしまいました。
「もっと! パンドオラ 〜恋のゲーム教えて〜」の方もアップテンポでノリがいいですね。
歌詞もよく聞くと2曲ともちゃんとゲーム内容に合ってますし。

由緒とみまりについて

今回の作品にはQ−Xの過去作の『たいせつなうた』と『こころナビ』に出てきた
由緒とみまりがサブキャラとして登場するんですが、二人とも今作の主人公とのHがあるんですよね。
(あくまで仮想空間での出来事ではありますが)


「あるゲームの攻略ヒロインを続編で他のキャラとHさせる」なんて
エロゲーとしては絶対にやっちゃいけないタブーの一つだと思うんですが、
空気を読まずにそれをやってしまうQ−Xにはハッキリ言って失望しました。


特に由緒に関しては、
まさかQ−Xが実妹キャラでそういう事をするとはまったく思ってなかったので、二重にショックです。
『たいせつなうた』をプレイした人の大部分は、
由緒と(由緒の)兄以外の男のHシーンなんか見たくなかったと思うんですけど……。
由緒とのシーンは、兄に詩乃鈴との関係について考えさせるきっかけの一つになるという事で
シナリオ的に意味はあるんですけど、それにしても、もうちょっと別のやり方がなかったのかなと思います。


ついでなのでもう少し今回の由緒について語りますか。
このパンドオラの世界の由緒は残念ながら『たいせつなうた』の由緒END後ではないようです。
年齢も上がり大人になったかと思いきや、子供っぽいところもしっかり残ってるし、
相変わらずお兄ちゃん大好きなところは変わってません。
詩乃鈴ルートで重要な役割を果たすかと思いきや、少ししか出てきませんでしたし、
主人公とのHの後、兄と由緒の関係がどうなったのかもハッキリせず微妙。
正直こんな扱いなら出ない方がよかったと思います。


そういえばこの世界は『こころナビ』の数年前が舞台らしいんですが、凛子は出てきません
由緒と詩乃鈴のバイト先に『こころナビ』の兄と子供凛子がやって来て
「由緒、凛子、詩乃鈴とQ−X実妹ヒロイン揃い踏み!」という夢のシチュを期待してたのですが、
叶いませんでした、残念。

由緒と詩乃鈴の共通点

プレイしていて気づいたのですが、由緒と詩乃鈴は似てる部分が多いです。
以下、列挙してみます。

  • 兄の妹に対する接し方
  • 二人の子供っぽい性格
  • 序盤、兄妹の関係を誤解された時に妹が訂正しようとしないところ
  • 妹のお風呂を覗くところ
  • 妹が兄への想いを我慢しているところ
  • 妹がキスシーンで嬉しくて泣くところ


これはあくまで僕の推測ですが、
今回の詩乃鈴ルートは、由緒の時にソフ倫規制で出来なかった事をやろうという
リベンジみたいな部分があったのではないかと。
由緒が今回の二人の仲を取り持とうとするところなどは、それを象徴してるように思います。

改善案

Q−Xのゲームは「自分達が作りたいものを作る」という意気込みは伝わってくるのですが、
それがゲームとしての面白さに繋がってるかというと、ハッキリ言って微妙だと思います。
もう少し外部の意見を取り入れるとか、ユーザーの意見をしっかり聞くなどして、
世間的な好みに合わせた部分を入れてくれれば、もっといい作品が出来ると思うのですが。


例えばシナリオを書いてる茉森さんは、
実妹キャラを書くことに関しては世界一といっても過言ではないと思ってますが、
正直言ってライターとしての腕は並かそれ以下だと思います。
(キャラを魅力的に書くことは抜群に上手いんですが、シナリオの構成が致命的に下手)
出来れば外注でライターを雇って、ヒロインの半分ぐらいはその人に任せる方がいいのではないかと。
そうすれば茉森さんの負担も減ってゲーム開発も少しは楽になり、開発期間も短くなると思うのですが。

まとめ

詩乃鈴に関しては期待以上でした
プレイ前は凛子超えを期待しつつも、いくら何でも凛子以上は無理だろうと思っていたのですが、
僕の予想など軽く超えてくれましたね。
特に家モードの詩乃鈴の可愛さはヤバイ。
もう、詩乃鈴が出てくるだけで顔がニヤけるぐらいです。


凛子を超えたかどうかについてですが、この二人に関してはタイプが全然違いますし、
どっちが上とか言うのは野暮だと思うのであえて決めません。
僕の中では二人とも素晴らしい妹キャラである事には変わりありませんしね。


詩乃鈴以外の部分では色々と不満も書いてきましたが(特に兄と由緒関係)、
これはQ−Xに期待してるからこそ出てきたものです。
『幻月のパンドオラ』は実妹ゲームとしては最高に近い出来だと思いますし、
恐らくこれ以上の作品はQ−Xの次回作が出るまで出てこないでしょう。
(僕はQ−Xの実妹ゲームを超えられるのはQ−Xだけだと思っています)


Q−Xの次の実妹ゲームが何年後になるかはわかりませんが、
次回作のバナーが公開されるまでうちのブログのトップバナーはずっと『幻月のパンドオラ』のままで行きます。
それが詩乃鈴という素晴らしい実妹キャラを生み出したQ−Xに対する、僕の感謝の気持ちです。


詩乃鈴はまさに実妹ゲーム界の横綱(体型的な意味を含(ry))
お気に入り度(10点満点) 殿堂入り


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