ソシャゲ・ブラゲにはまっている人たちへ

最初に

この記事には人を不快にする表現が多数含まれています。不快な思いをしたくないという人は読まないでください。この警告を無視して、気分を悪くされても、責任は持てませんので悪しからず。

ソシャゲやブラゲについて

この記事を書いている2016年現在、ソーシャルゲーム(以下、ソシャゲ)、ブラウザゲーム(以下、ブラゲ)が非常に流行っています。

ソシャゲとして有名なのは、『パズル&ドラゴンズ』パズドラ)、アイドルマスター シンデレラガールズ(デレマス)。
ブラゲで有名なのは艦隊これくしょん(艦これ)、『千年戦争アイギスアイギス)、『かんぱに☆ガールズ』(かんぱに)あたりでしょうか? このブログを見ているような人なら、どれか一つぐらいはどこかで聞いたことがあるでしょう。

僕はスマホを持っていないので、デレマスは未プレイですが、それ以外のゲームは一通り遊んだことがあります。(パズドラKindleでプレイ)

プレイした感想ですが、確かに面白い。
ちょっとした短時間にプレイできますし、操作も簡単。
最初のうちはプレイヤーのレベルもガンガン上がりますし、レベルが上がればスタミナも全回復します。(スタミナとはゲームでさまざまな行動をするのに必要なもので、時間の経過によって(3分や1時間に1ポイントなど)回復する。大抵のゲームはスタミナの存在によって、家庭用ゲームのように一気にゲームを進めることができないようになっている)

そして、プレイすればするほど、たくさんお金や資源、キャラ(主に可愛い女の子)などが集まります。集めたそれらを使って難しいステージをクリアし、詰まったらそのキャラを強くして更に難しいステージをクリアして報酬(レアキャラや貴重なアイテム)を手に入れる。それらが楽しくて、ついつい時間を忘れてプレイしています。
しかもこれらは基本的には無料。スマホやPCがあれば、簡単にプレイできます。

さきほど基本的には無料でプレイできると書きましたが、お金を払ってガチャを回すことで、強いキャラを手に入れたり、ゲームを楽に進めるための回復アイテムなどを手に入れることができます。

ガチャを引くために必要なアイテム(魔法石、神聖結晶など)は、記念イベントやゲームの不具合のお詫びとして無料で配られたりもしているのですが、大抵の場合、それだけでは足りず、貴重なレアキャラや装備(とても可愛かったり、強かったりする)などは、課金してガチャを回さないと手に入らないようになっています。

ソシャゲやブラゲというのはこの辺りのバランスが絶妙で、ついプレイヤーが課金したくなるように、システムが組まれています。

通常のガチャは500円必要だが、初回に限り100円で回せる

10回まとめてガチャを回せば1回分無料で回せる

戦闘で傷ついたキャラを回復させるための施設は最初2つぐらいしか使えないようになっているが、課金することでその枠を4つまで増やし、ゲームを快適にプレイすることができる。

キャラやアイテムには所持制限数があるが(最初は50や100しか持てない)、課金することでその枠を増やすことができる。

……など。

さて、ここまで読んでソシャゲやブラゲについて大まかにでも理解できたでしょうか? 基本的には無料でプレイできますが、プレイしていくと課金したくなるような仕組みになっています。誰が作ったのかは知りませんが、実によくできたシステムです。


悪魔の発明と言っていい。


例えばログインボーナスの存在。
大体どのゲームも毎日ログインすることで、何らかのアイテムが貰えます。(艦これのような例外もありますが)またデイリー任務というものがあって、簡単なそれを毎日こなすことで、キャラを強くするのに必要なお金やアイテムが貰えます。

これらの存在によって、毎日そのゲームをプレイしないともったいないという気分にプレイヤーはさせられ、短時間(1日15分や30分)とはいえ、毎日それだけの時間をゲームに奪われることになります。

次にイベントの存在。
大抵のソシャゲやブラゲは定期的(1週間から1ヶ月ごとぐらい)にゲーム内でイベントが開催され、育てたキャラを使ってクリアすることで、イベント報酬が貰えるようになっています。ゲームによって異なりますが、このイベントを完全にクリアするには、かなり強いキャラを複数育てる必要があります。

イベントでは期間限定のレアキャラやレアアイテムが登場し、今じゃないと手に入らないというユーザーの射幸心を巧みに煽ってくるため、それに乗せられてガチャにウン万、ウン十万という額の課金をしてしまう廃課金プレイヤーが現れ、まとめサイトの格好のネタにされるということが、定期的に繰り返されています。

廃課金プレイヤーの一例
matome.naver.jp

こういう人たちは傍から見るとバカみたいに見えるでしょうが、ソシャゲ界隈では、この手の人たちの見栄や虚栄心を煽ったり、神と祭りあげたりして、課金を促したりする風潮があるため、それに乗せられる人が後を絶ちません。(現実で言えば、キャバクラで女の子に乗せられてドンペリを頼むみたいなものでしょうか?)

そして、ソシャゲやブラゲの最大の問題点は運営がサービスを終了したら、手元には何も残らないことです。

プレイしている人はもちろんわかってると思いますが、ゲーム内で集めたお金、アイテム、育てたキャラというのはサーバーに残された単なるデータに過ぎませんし、実生活では何の役にも立ちません。

そういった何の役にも立たないものに、現実の時間やお金を費やすことに、一体どれほどの意味があるのでしょうか? プレイしている人は、そういう事実を頭ではわかっていても、実際はなるべく考えないようにしているのではないでしょうか?

ハッキリ言いますが、それは単なる現実逃避です。現実から目を背けて、目の前の楽しいことに溺れているだけです。

永遠に続くサービスなどありえません。いつかはゲームをやめる時が来ます。その時に、今まで費やした時間やお金を思い返し、後悔する自分の姿から目を背けるのはやめましょう。

……さて、ここまで読んだ人の中には、僕の言ってることに「いや、それは違う」と反論をしたくなる人もいるでしょう。
それらの質問を想定し、答えていきます。
かなり厳しいことを言いますので、心してください。

課金するかしないかはプレイヤーが決めること、あくまで自己責任だ

一見筋が通った意見に見えますが、前述の通りこの手のゲームは巧みにプレイヤーが課金したくなるような仕組みになっています。意志や判断力の弱い人が手を出すと課金の罠にハマってしまい、とんでもない額を支払う羽目になります。

そういうシステムを作りユーザーの射幸心を煽って課金を促し、数多のプレイヤーから多額のお金を絞りとっておきながら、いけしゃあしゃあと自己責任としてユーザーに責任を押し付ける。

こんな詐術に騙されてはいけません。

ネットでは、運営会社ではなくユーザーがこの手のことを言ったりしているのをたまに見かけますが、そんなことを言う人はソシャゲ関係者の情報操作に乗せられています。見てて恥ずかしいし、そういう風に認知する人が増えるのは社会にとって害悪なので、そういう発言は控えた方が良いと思います。

廃課金するようなやつらは、プレイヤーのほんの一部の人間だけ、自分は無課金、微課金プレイヤーだから問題ない

これも、一見筋が通っているように見えますね。
月数百円、数千円支払うだけなら大した額ではないように思えます。
例えば月500円課金したとしても、1年で6000円、2年で12000円。
確かに、娯楽としてこの程度の出費なら問題ないかもしれません。

しかし、これが月1000円ならその倍、1年で12000円、2年で24000円です。
月5000円となれば1年で6万円、2年で12万円、ここまで来るとさすがに馬鹿にできない金額です。

しかし、本当に問題なのはゲームをプレイすることによって、お金だけでなく時間も失うことです。

たとえば、1日朝と夜、15分プレイしたとしましょう。(スタミナが自動で回復するというシステムの関係上、半日に一回はプレイしないと、スタミナがあふれてもったいないという仕組みになっているゲームが多い)
月30日に換算すると15分*30日で450分。7時間半です。
これを年に換算すると12倍の90時間です。

しかし、実際に毎日15分だけプレイするという人は少ないでしょう。
イベントなどがあれば、プレイ時間は更に増えるはずです。

1日30分に換算すれば1年で180時間(7.5日)。1時間となれば360時間(15日)、1日1時間プレイすれば、1年365日のうち15日をゲームに費やしているという計算になります。

これを「なんだ、大したことないじゃん」と思う人は感覚が相当マヒしています。人生の貴重な時間をポチポチクリックしたり、タップするだけのソシャゲやブラゲに消費することの愚かさと重大さを理解できていません。

無課金なら確かにお金は使わないので、課金者よりもお得にプレイしているように錯覚してるのかもしれませんが、それでも時間は確実に浪費しています。

そのことに気づいていますか?

人が自分のお金や時間をどう使おうと自分の勝手で、他人にどうこう言われる筋合いはない

確かにその通りです。
しかし、本当にあなたは自分の意思でそうしているのでしょうか? ゲームの運営会社に踊らされて、貴重な時間やお金を奪われていないとハッキリ言い切れるでしょうか?

ソシャゲやブラゲの運営は実に頭が良い。
どうすればプレイヤーがプレイを続けるか、どうすれば課金したくなるか、人間の欲望というものを実に熟知しています。大抵の人間は、簡単にそれに流されてしまうでしょう。

自分がそうでないと、自信を持って言えますか?

ゲームがサービス終了してデータは残らなくても思い出は残る、費やした時間やお金は決して無駄にならない

詭弁です。
僕にはソシャゲやブラゲに大量の時間とお金を費やしてしまった自分を正当化、納得させるための言い訳にしか聞こえません。

本やCDなどなら手元に残るものですし、例え売ったり、失くしたとしても自分の中に知識や記憶として残るでしょう。スポーツや将棋などのゲームは、道具と相手がいれば、一生楽しむことができます。同じゲームでも、家庭用ゲームは手元にソフトとゲーム機本体があれば、何度でもプレイできます。

しかし、ソシャゲやブラゲは運営がサービス終了したらそれでおしまいです。
苦労して手に入れたデータは、全て無に帰します。プレイすらできません。

それでも、費やした時間やお金は無駄にならないと言えますか? 本当に後悔しませんか?

自分のプレイしているゲームは神運営、自分は十分楽しませてもらっているし、お布施のつもりで課金している

アホですか?
あなたは運営にとって、実にいい鴨ですね。

どんなに良い運営に見えても、会社である以上、目的はあくまでプレイヤーからいかにお金を出させて収益を挙げるかです。
ユーザーのサポートを大事にするのも、気前よく無料でアイテムを配るのも、面白いイベントを作るのも、可愛いキャラを作るのも、すべてはユーザーにお金を出させるため。

あなたは運営会社の戦略や戦術に乗せられているに過ぎません。

ソシャゲやブラゲの運営だって商売、金儲けは別に悪いことじゃない

拝金主義の塊みたいな意見ですね。
その商売によって、被害を受けるプレイヤーのことをどう考えているのでしょうか?

このまま悪質な商売を続けていると、どんどん被害は広がるし、取り返しのつかないことになる人も増える一方だと思いますが、それについてはどう思いますか?

自己責任という言い分は通用しませんよ?

……こんなところでしょうか?
まだ何か反論があるようなら、コメント欄にどうぞ。

ソシャゲやブラゲがゲーム業界、エロゲ業界を衰退させた

さて、これまでは運営会社とユーザーの関係に絞って書いてきましたが、ソシャゲやブラゲの問題点はこれだけではありません。

以下の記事は、2014年の国内のゲーム業界の市場規模をまとめたものですが、
www.itmedia.co.jp

家庭用ゲームは、ハード・ソフト合計で前年比11%減の4039億円に落ち込んだが、オンラインプラットフォーム(スマホタブレット向けゲームアプリ、フィーチャーフォン、PCオンラインゲーム)は13%増の7886億円に拡大した。

ユーザーがポチポチクリックしたり、タップするだけのゲームが市場の半分以上を占め、多くのクリエイターが集まって真剣に作ったであろう家庭用ゲームの規模を遥かに上回っているゲーム業界の現状をどう思いますか?

これを「面白いゲームが作れないクリエイターが悪い」とか「今の家庭用ゲームは昔に比べてつまらん」といって、家庭用ゲーム会社やクリエイターの責任にするのは簡単ですが、本当にそれでいいのでしょうか?

無料でプレイできて、楽で簡単なゲームに流されるユーザーにも問題があると僕は思うのですが、いかがでしょうか? これも時代の流れかもしれませんが、子供の頃ファミコンスーパーファミコンにハマった世代としては、あまりに寂しいゲーム業界の現状だと思います。

もう一つ僕が憂いているのが、エロゲ業界の衰退です。

biz-journal.jp
エロゲ業界が衰退した原因が、ソシャゲやブラゲだけにあるとは思いません。上記の記事のように、複数の要因が重なったものでしょう。

ただ、僕の周りの人を見てもソシャゲやブラゲにハマって、エロゲをプレイする人やレビューを書く人が減ったのは事実です。ブログを更新しなくなった人もたくさん見てきました。(さすがに個人の例を挙げたりはしませんが)

今までエロゲに使っていたお金と時間をソシャゲやブラゲにつぎ込む人が増えた結果、エロゲの衰退が加速した。
僕は、そう考えています。

最後に

ソシャゲやブラゲにハマってブログやサイトの更新が停止したり、Twitterのツイートがその手のものばかりになった人を見ても、今までは余計なことは言わず黙って様子を見てきましたが、見て見ぬふりを続けてきた自分に今は後悔しています。もっと早く指摘するべきだったと。

どうかお願いです。
今ならまだ間に合います。
これ以上、ソシャゲやブラゲに貴重な自分の人生やお金、時間を浪費するのはやめてください。

せっかくの才能や人材が、これ以上ソシャゲやブラゲのせいで腐っていくのは、もう見ていられません。

僕がブログでこういった記事を書いても、ソシャゲやブラゲ全盛の今の流れを変えることはできないでしょう。僕にそんな力はありませんから。
でも、身の周りにいる人たちの目を覚まさせることぐらいはできるかもしれません。

この記事内ではかなりキツイことも書きましたし、読んで不快な思いをした人もいるでしょう。
そのことについては、申し訳ないと思っています。

しかし、あれぐらいハッキリ言わないと、人の目って覚めないものじゃないでしょうか?
周りや表現に気を使った無難な言葉で、人の思いと言うのは伝わるものでしょうか?

残念ですが、僕の周りにソシャゲやブラゲについて悪く言う人は皆無です。

誰も言わないなら、僕が言うしかない。

そういった思いで、かなりの時間をかけてこの記事を書きました。

現在自分のしていることが自分にとって本当に良いことなのか、よく考えてみてください。
日々に流されて、思考停止しないでください。
現実をしっかり見つめてください。

その結果、ソシャゲやブラゲを続けることを選ぶなら、僕はもう何も言いません。

最後になりますが、この記事を読んだことで、ソシャゲやブラゲにハマっている人が一人でも、プレイを止めることができれば幸いです。長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。