夏坂 春瑠 『弟を愛してやまない姉あるいはお兄ちゃんが大好きっ子な妹とのタブーなカンケイ』(無邪気系・お兄ちゃん大好き、まっすぐ、元気)

作品情報

タイトル:弟を愛してやまない姉あるいはお兄ちゃんが大好きっ子な妹とのタブーなカンケイ
ブランド:パティスリー 作品ページ
ジャンル:恋愛ADV
発売日:2009年10月23日
販売価格:通常版3,000円(税別)

低価格ソフト。
ブランドは既に消滅。

あらすじ

主人公には、昔から仲の良かった姉と妹がいる。
夏休み、一人暮らしのアパートに2人が泊まりにきたことで変化していく3人の関係を描いた物語。

システム

クリックで読み進めていき、選択肢でシナリオが分岐する、一般的なエロゲ。
プレイ時間は共通ルートが1時間半、個別ルートが1時間ぐらい。

ウインドウサイズは800*600。
システム設定項目は少ないですが、最低限のものは揃っているので特に問題なし。

立ち絵は目パチ、口パクのアニメーションあり。
テキストは基本的に兄の一人称ですが、兄が不在の時は三人称視点や姉妹の視点が入ります。

妹について

名前 年齢
夏坂 春瑠 (なつさか はるる) 兄の3つ下、高○2年生
一人称 兄呼称
アタシ、春瑠ちゃん、ルル(幼少時) お兄ちゃん、おにいちゃん(幼少時)
身長 体重 スリーサイズ
不明 不明 不明
CV 原画 シナリオ
早乙女綾 陽之星照 西村悠
備考
八重歯

主人公の妹。
高○2年生。

口から覗く八重歯がチャームポイント。
胸が小さいことを気にしてますが、ビジュアル的には全然そんなことないので、ちょっと違和感あります。
性格は無邪気で子供っぽい……というかテンション高めでアホっぽい。
『星空のメモリア』の千波ほどじゃありませんが、タイプは似てます。

子供扱いされて拗ねたかと思えば、すぐに機嫌を直して笑ってるなど感情が豊か。
といっても学校の成績は悪くないし、頭が悪いわけではありません。
ただ、人より真っ直ぐで素直なだけです。

兄に対してはお兄ちゃんっ子で、よく懐いている。
兄のことは兄妹以上に好き。
兄だけじゃなく姉のことも大好きで、姉妹仲は良いです。

春瑠の実義は、作中に実妹という表記があるので実妹は確定。

春瑠のCG枚数は17枚。
内訳はイベントCG13枚に、HCG4枚。(ハーレムルートは除く)
イベントCGの大半は姉も写った共通のものがほとんどで、単独となると7枚だけです。
お姫様抱っこ、キス、ウェディングドレスのCGがお気に入り。

「お母さんの電話にメールなんて無視無視っ♪ アタシは夏休みいっぱいここにいるっ!」


「お兄ちゃん、大好き♪」


「私、夏坂春瑠は夏坂秋司を生涯夫とし……幸せや喜びは共に分かち合い、悲しみや苦しみは共に乗り越え……――永遠に愛する事を誓います」

兄について

主人公。
偏差値高めの国立大学に通っている理工学部の2年生。

家族構成は母と姉の深冬(みふゆ)と妹の春瑠の4人家族。
父は既に亡くなっている。
現在は実家を離れてアパートで一人暮らし。
大学に通いながら、ゼミの教授の手伝いのアルバイトをしている。

性格は気配りのできるタイプで、機転も利くなど万事行動にそつがない。
料理もできるし、喧嘩も強いと、優秀すぎるぐらい。
これは姉妹が家族以上の感情を抱いてしまうのも無理はないと思えます。

春瑠のことは妹としてとても可愛がっています。
時にはからかったり、兄としてフォローしたりと実にいい兄してますね。

「ルルは怖いのを我慢したね。でも、もう我慢すること無いから。これからずっと……お兄ちゃんがルルを守るから」


「俺はお前と一緒にいつまでもいたい。どれだけ家族という枠に縛られても……今まで以上に……お前の近くにいたい。そして……家族の枠を二人で越えていきたい」


「春瑠、幸せにするぞ」

シナリオ

シナリオは、一人暮らしの主人公の元に、姉妹が訪れるところから始まります。
その後は三人仲良く海水浴に行ったり、お風呂に入ったり、お祭りに出かけたり。
僕は姉キャラも嫌いじゃないし、3人の関係も良いので、姉が邪魔とはまったく感じませんでした。

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)





冒頭で兄は、母親から家を出ていくように言われます。
理由は姉妹が兄のことを兄としてだけでなく、異性として好意を持っているから。
これだけなら、よくある話なんですが、話が進むと衝撃の事実が明かされます。

実は夏坂の家は財閥として知られた名家で、両親はその家の兄妹であったこと。
両親は家を出て、兄妹で結ばれ、子供たち3人を作ったこと。
醜聞の発覚を恐れた夏坂の家から男たちがやってきて、家族を亡き者にしようとやって来たこと。
兄の身体にある傷はその時の争いが原因でできたこと。
母親が兄に家から出ていくように言ったのは、子供たちの姿に昔の自分たちを重ねていたからだということ。

春瑠ルートでは(姉ルートもですが)過去を乗り越え、春瑠の気持ちと向き合うことになります。
この後の展開は兄妹モノではお決まりの展開なので、あまり書くことはありません。
イチャラブも短いですが、ちゃんとあります。

エピローグは二人だけの結婚式。
神父も参列者もいませんが、二人はとても幸せそうでした。





(ネタバレここまで)

ハーレムストーリー

姉と妹、両方のEDを見るとおまけとしてプレイできます。
IFの世界、片方ではなく、二人を選んだ場合の物語。
Hするだけなので、5分で終わります。

僕はハーレムは嫌いですが、すぐ終わるし、この兄姉妹の場合、本当に仲が良いので、こういうのもありかなと思いました。

姉ルートの春瑠

修羅場は一切なし。
兄と姉が両想いになった場合、素直に祝福して、理解ある良い妹として振る舞っています。
姉ルート自体が近親モノとして非常に良い出来なので、ぜひプレイすることをお勧めします(困ったことに春瑠ルートより出来が良い……)。

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
春瑠と両想いになった後、母親に二人の関係を正直に話し、薄々こうなることがわかっていた母親は、二人の関係を認めてくれます。

禁忌、背徳描写

わりとあります。
兄も春瑠も兄妹で好きになることが、世間では認められないことは理解していますし、そのことが二人の障害になっています。

まとめ

兄姉妹の関係が心地いい作品ですね。
お互いのことが以心伝心でわかっていて、いかにも小さい頃から一緒に育った家族という感じが伝わってきます。
いい年をした兄姉妹が一緒にお風呂に入ったり、夜は一緒に寝たり、頻繁に手を繋いだりはさすがに仲良すぎな気もしますが(笑)

春瑠ルート自体は兄妹モノでお決まりの展開なので、あまり見るべきところはないのですが、ラストだけはとても良いです。

妹より姉ルートの方が出来が良いと思えてしまうのが残念……
お気に入り度(10点満点) 8

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