春日野 穹 『ハルカナソラ』(双子系・甘え、小悪魔)

作品情報

タイトル:ハルカナソラ
ブランド:Sphere 作品ページ
ジャンル:ファンディスク
発売日:2009年9月25日
販売価格:6,800円(税別)

ヨスガノソラ』のファンディスク。
穹、委員長、やひろの3人のショートシナリオがメインです。
そのほかにWEBコンテンツ劇場と壁紙鑑賞があります。

初回特典で「黒ウサぬいぐるみ」と「キャラクターソングCD」、予約特典に穹のピロートークCD「ソイネノソラ」が付いてきました。
W購入キャンペーン特典もあるらしいですが、僕は手に入れてないのでわかりません。

妹について

名前 年齢
春日野 穹(かすがの そら) 兄と同じ
一人称 兄呼称
ハル
身長 体重 スリーサイズ
152cm 不明 不明
CV 原画
白波遥 橋本タカシ
シナリオ 備考
太刀風雪路、朝倉誠理、なつかぜかおる 2月5日生まれ、O型

主人公の双子の妹。

ヨスガノソラ』の最初の頃に比べて精神的にものすごく成長しています。
ハルへの気遣いや家事の手伝いもするようになり、周りの人間ともだいぶ打ち解けるようになりました。
今回はかなりデレ成分が多め。

「……もう一人じゃないから……ハルだけにしないから……」


「ふふふっ、はーいハルっ、あーんして?」


「ハルと一緒にいる時間が一番嬉しいから」

兄について

主人公。
穂見学園1年生。
両親は既に無く、親戚に頼らずに妹の穹と二人暮しをしている。
穹と双子だけあってかなりの美形。

前作の穹シナリオの後半ではかなりのヘタレでしたが、今回はそんなこともなくまともになってます。
十分良兄と言えるレベルに成長しましたが、穹がそれ以上に大人になったために、頼りなく見えることも多いです。

シナリオ

蒼穹の果てに

ボリュームは2時間半ぐらい。
ヨスガノソラ』の穹EDでの下山から北欧への旅行までを描いた物語。
心配をかけた皆との和解や、学校生活、デートなど色々なイベントがあります。

本編での不満のほとんどを解消した良シナリオ。
最初の方はシリアスですが、中盤からは穹とのイチャイチャが多め。
特に穹にクッキーを食べさせてもらうシーンの穹の可愛さはヤバイ。

とにかく丁寧に作られていて、シリアス、萌え、Hシーン、ボリュームのバランスが絶妙でした。
特にハルと穹が「これからの二人について真剣に考えている」のが好印象。そのおかげでEDも希望を感じることが出来て、後味がいいです。

堅物な委員長だって恋をするのです

委員長シナリオ。
時間軸は本編『ヨスガノソラ』と同じ。
ボリュームは2時間ぐらい。
内容は妄想系自爆キャラの委員長が、ひとめぼれしたハルと恋人になるために、あれこれ奮闘するというもので、コメディ色が強いです。

基本的にはヨスガのイベントを委員長視点で見ていくという感じで進むんですが、穹の出番がやけに多いです。というより中盤までは明らかに出番の多さが穹>ハル。
ハル攻略というより春日野兄妹攻略シナリオですね。
ハルと委員長がHしたのを知ってショックを受ける穹は可愛かったです。

ほとんどが委員長視点で進むのに、Hシーンだけハル視点に切り替わったのが残念。
女性視点のHシーンが好きなので期待してたんですけど。

相性が悪い二人?

やひろシナリオ。
時間軸は本編『ヨスガノソラ』と同じ。
他二人のシナリオに比べてボリュームが少なめで、1時間半ぐらい。
内容はハルとやひろのラブストーリー。

やひろ視点とハル視点が半々ぐらい。それ以外はなんというか普通。
これといって大きな障害があるわけでも事件が起こるでもなく、トントン拍子に進む面白味がないシナリオ。やひろの内面が意外に乙女で、本編のイメージと随分変わりました。

穹の出番はほとんど無いです。
ハルとやひろの関係をどう思ってるのかもさっぱりわかりません。

君の歌を聴かせて

ハルと穹が瑛、一葉、初佳とカラオケをする話。
10分ぐらいで終わる短い話ですが、穹のデレ分がちょっとあります。「キャラクターソングCD」を楽しむためのおまけみたいなシナリオです。

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
周りバレというか、身近な人達に二人の関係を告白するシーンがあります。よくある「二人が好き同士なら別にいいんじゃないの?」っていう軽いノリであっさりと認められるんじゃなくて、「最初は戸惑いつつも、それぞれが自分で考えて二人を受け入れていく」というのが良かったです。

禁忌、背徳描写

穹シナリオの序盤にちょっとあるだけです。
本編で十分あったし、今更必要ないでしょう。

ショートシナリオ以外のコンテンツ

WEBコンテンツ劇場

ヨスガノソラ』公式サイトにあるWEBドラマ「コズエノソラ」をゲーム内で再現したもの。
委員長が主役でハルは出てきません。

第3回『私の話を聞いて欲しい!』が穹メイン。
穹の態度はツンツン。

特別編『いいんちょー!発売日だよ!』にも穹の出番がありますが、ちょっとだけ。

壁紙鑑賞

全部で20枚の内、穹単独が10枚。
小沢悠、あかつきまお、武藤此史、秋野すばる、なつめえり、もっつん*、水風天植田亮、こもりけい、CH@R/柊椋

ハル&穹が1枚
深崎暮人

瑛&穹が1枚
さくら小春

全体の6割が穹という穹づくしな内容。
残りは委員長3、瑛2、一葉1、初佳1、瑛&一葉1。
やひろと奈緒は0枚。格差って厳しいですね……。

特典について

黒ウサぬいぐるみ

これをどうしろと?
押すと穹の声でしゃべりますが音質は良くないです。

キャラクターCD

楽曲のレベルは高いし、おまけとしてはかなり豪華な出来だと思います。
聴き所は穹Verの「フタリ」……と言いたいところですが、正直歌はあまり上手くないかと。
歌声に感情が篭もってなくて棒っぽく、Ducaさんに比べるとどうしても見劣りします。
逆に「らっぱ寿司のテーマ」を歌った瑛はやたら上手いですね。

ソイネノソラ

周りに人がいる状態では絶対に聴いてはいけない。
顔がニヤけて変な人に思われる事は間違いなし。
甘え状態の穹が20分以上にわたってデレまくるという危険な内容です。
穹の台詞をちょっとだけ紹介。

「えっ? 胸が……当たって……る?……んっ……うん……当ててるもん」


「……ハル……お兄……ちゃん…………えへっ、冗談だから」


「おやすみの……キス……これで……眠れるよね?


「……えっ? もう一回? んっ、やっ、やだ……」

人を色んな意味でダメにする悪魔のCD。

まとめ

ファンディスクとしては最高に近い出来。
メーカーは穹の人気と需要をちゃんと理解しているようで、穹関係には特に力が入ってます。
本編と違い穹の魅力を十分に引き出していますね。

ただ、穹は相変わらず妹っぽくないです。
ここだけはどうしても不満が残りますね。

しかし、これ以上を望んではバチが当たるというものでしょう。ここまでレベルの高い実妹ゲームはめったに出るものじゃないです。素晴らしい作品を送り出したSphereのスタッフに感謝を込めて敬礼!

僕の知る限りでは最高の双子兄妹
お気に入り度(10点満点) 殿堂入り

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