藤野 瑠璃 『メアメアメア -SisterPlus-』(お兄ちゃん大好き系・ボクっ娘、ヤキモチ妬き、世話焼き)

作品情報

タイトル:メアメアメア -SisterPlus-
ブランド:mana 作品ページ
ジャンル:サキュバス育成ADV
発売日:2010年3月26日
販売価格:3,800円(税別)

2008年の12月19日に発売された『メアメアメア』に妹の瑠璃のシーンをプラスした廉価版。
僕は前作の『メアメアメア』は未プレイです。

あらすじ

公式サイトのSTORY参照。

システム

オーソドックスなADV形式のエロゲです。
システム項目は充実していて、右クリックでウインドウが消せない意外は特に問題無し。

妹について

名前 年齢
藤野 瑠璃(ふじの るり) 不明
一人称 兄呼称
ボク 兄ィ(あにぃ)、お兄ちゃん
身長 体重 スリーサイズ
160cm 43kg B82/W57/H83
CV 原画 シナリオ
越智悠 丸ちゃん。 巳無月、素浪人、弘森魚
備考
特になし

主人公の実妹
学生。
陸上部所属。

性格は明るく元気なしっかりもので、兄にべったりのお兄ちゃんっ子。
本当は兄と一緒の学校に通いたかったが、兄の学校のレベルが高すぎて学力が足りず、仕方なく兄とは別の学校に通うことに。
料理が得意で、週一回実家から一人暮らしの兄の世話をしにやってきている。

独占欲が強くヤキモチ妬きで、突然現れて兄と仲良くし始めたイルとは、兄を巡って争いが絶えない。

「いーだッ。ボクと兄ィは強い絆で結ばれているんだもん。他人なんかが割って入れる隙ないんだからね」


「勝手なこと言わないでよ! 兄ィはボクだけの兄ィなんだから!」


「え、えへへ…兄ィが可愛いって言ってくれた…」

兄について

主人公。
学生で学校の成績は優秀。

家族構成は両親と妹の瑠璃の4人家族。
実家からは遠い学校に通う為に、家族と離れてアパートで一人暮らしをしている。

性格は多少ぶっきらぼうだけど、根は優しい。
ゲーム開始以前はわりとモテてたようで、エッチは手慣れている。

瑠璃に対しては困った妹という感じ。
兄べったりな妹を心配して兄離れをさせようとしているが、上手くいっていない。

妹に振り回されてるところはありますが、無茶をする妹を兄としてたしなめたりと、それなりにいい兄です。

シナリオ

シナリオは第○話という形式で区切られていて、共通ルートはイル、瑠璃、メルとの共同生活を送りながら、イルとのHに励むという感じ。
ハッキリ言って日常描写はつまらないです。(瑠璃が出てくるところ以外)
兄にはほとんど非がないのに皆から理不尽な暴力を振るわれたり、ヒロイン達が兄の説明もロクに聞かずに一方的に怒りだしたりするような展開が多くて、何だかなぁ……と思うことも多かったです。

妹の瑠璃は兄とは違う学校に通っているので、出番は登下校時と家にいる時だけです。
出番が少ないってわけじゃないですが、特別多くもありません。
兄を巡ってイルと喧嘩したり、じゃんけんに勝って兄と一緒のベッドで眠ったり、メルと意気投合して仲良くなったり、寝ぼけて瑠璃の胸を触ってしまい怒られたりといったイベントはありますが、残念ながら共通ルートでは瑠璃にこれと言った見せ場はなく、メインはあくまでイルです。兄は毎日イルとHばかりしてて妹目当ての人には辛いですが、ここは我慢するしかありません。

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけください)





瑠璃ルートに入るとメルが親友の瑠璃を後押しして、兄妹をくっつけようと画策し始めます。
ここからはいよいよ瑠璃のターン。
これまではイルに押され気味だった瑠璃ですが、本気を出して兄に迫ってきます。
お風呂に入ってる途中で停電になり、裸で兄に抱きつく瑠璃。

「兄ィ、ボクのこと好き?」
「じゃあ…したくなったりする? その…ボクで」
「妹の特権だもん。兄ィが意識しなくても、こうやって…くっつけるもん。だから…このままキスしたっていいよね?」

ここで兄があっさりと情欲に流されたりせず、兄としてしっかり妹のことを考えて踏みとどまろうとするのが良かったです。その後、酒に酔った瑠璃に迫られて結ばれるのはどうかと思いますが、兄の方は酔ってたわけじゃないし、ある意味リアルな気もするので、こういうのもありかと。

この後の展開はネタバレ無しで読んだ方が面白いので詳細は伏せますが、種が明かされて最後の瑠璃とのHシーンに入る流れはキスシーン(CG付き)を上手く使っていてお気に入り。

エピローグでも兄とイルの肉体関係は切れず、これからも三人で仲良くやっていくというのが個人的には気に入りませんが、イルはサキュバスと人間という種族や寿命の違いを考慮して、瑠璃に対しちゃんと一歩引いた立場を取りますし、ギリギリ許容範囲です。
兄妹で結ばれて将来はどうするのかという問題も先送りで、特に真面目に考えたりはしませんが、ゲームの内容や雰囲気的にも、これでいいと思います。



(ネタバレここまで)

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
仲間内にはバレますが、誰も二人の関係に反対なんてしません。両親は母親が電話の会話でちょっと登場するだけで、存在感は皆無です。

禁忌、背徳描写

ほとんど無いです。
瑠璃は例え兄妹でも好きなら問題ないと考えていますし、サキュバス二人は人間の倫理など関係ないというスタンスです。
兄だけは「兄として妹に手を出すなんて……」と抵抗を示しますが、それはあくまで倫理や常識に対する抵抗感であって、禁忌や背徳に対する後ろめたさではありません。

まとめ

Sister Plusというサブタイトル通り、妹の瑠璃を優遇している制作者の姿勢が好印象な作品でした。
瑠璃EDのスタッフロールは瑠璃専用で、専用の歌までついているという特別仕様ですし、システムボイスも初期設定が瑠璃になっているなど、細かいところに制作者の瑠璃(妹)に対する愛を感じます。
シナリオの長さは共通4時間、瑠璃ルート1時間半程度と短めですが、値段(定価3800円)からすれば十分な内容です。

とにかくこの作品は瑠璃の可愛さが全て。
瑠璃が気に入れば良作、気に入らなければ凡作でしょう。
イルは瑠璃と並んでメインヒロインですが、七菜とメルの扱いは本当におまけ。
この二人目当てで買ったら間違いなく後悔しますので、お気をつけください。

ボクっ娘な妹が可愛く甘えてくる、なんて素晴らしいシチュエーションだろう!
お気に入り度(10点満点) 9

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