名瀬 ゆかな 『妹のセイイキ』(ツンデレ系・しっかり者、アホの子、巨乳)

作品情報

タイトル:妹のセイイキ
ブランド:feng 作品ページ 
ジャンル:アドベンチャー
発売日:2015年8月28日
販売価格:通常版1,998円(税込)、抱き枕カバー付豪華特典版10,800円(税込)

低価格ソフト。
セイイキシリーズの第2弾らしいですが、僕は第1弾と第3弾は未プレイです。

あらすじ

公式サイトのストーリー参照。

システム

ゲーム内容はオーソドックスなテキストADV。
画面サイズは1920*1080のワイドサイズ。(大きい!!)
ウインドウサイズは自由に変えられます。


機能は必要なものは一通りそろっているので、プレイには支障無し。
テキスト読み上げ機能もあるので、オートを使えばクリックせずに進めることも可能です。

このゲームは低価格ソフトとは思えないほど立ち絵が豊富で、制服、下着、パジャマ、着物だけでなく裸立ち絵まであります。表情やポーズも豊かで、見ていて飽きないですね。あと異様に背景が綺麗です。

CG枚数は30枚。
その内SD画像が8枚に、妹以外のキャラのが2枚あるので、ゆかなのCGは実質20枚。
キスCGを含めたイベントCGが7枚で、HCGは13枚です。
低価格ソフトにしては多い方だと思います。

主題歌とEDテーマもあるのですが、主題歌の『ホントノトコロ』はお気に入りです。
ノリの良いメロディも好きですが、歌詞もちゃんとゆかなの心情を表しているのが良いですね。最初は「下手くそな歌だなぁ」と思ってたんですが(失礼)、タイトル画面で流れるのを聞いているうちにハマりました。
公式サイトでショートバージョンをダウンロードして、仕事の行き帰りに車の中で聴きまくってます。

修正ファイル最新バージョン「1.01」があります。

ver1.00→1.01の変更点
■以下の修正・調整をいたしました。
・冬華の音声が一部再生されない不具合の修正
・誤字の修正
・一部立ち絵の調整

妹について

名前 年齢
名瀬 ゆかな(なせ ゆかな) 兄の2つ下、中○3年生
一人称 兄呼称
あたし お兄ちゃん
身長 体重 スリーサイズ
161cm 不明 バストは89か90? その他は不明
CV 原画 シナリオ
秋野花 涼香 なかひろ
備考
特に無し

西船学院3年生。
受験生で、兄とは別の学校に通っている。
学校の成績は優秀。家事も得意でスタイルも良いと、スペックはかなり高め。
ただし、水が苦手でカナヅチ。

お兄ちゃんのことが大好きだけど、お兄ちゃんの前ではついついキツく当たってしまうという、素直になれないツンデレタイプ。
まぁ、ツンデレといってもツンな部分は少なめで、特に付き合ってからは終始デレデレです。

可愛い見た目とは裏腹に、言動は結構残念。
兄とのやり取りはギャグが多いです。
シナリオがなかひろさんだけあって、星メモの千波とノリが似ていますね。

あと、凄く大きいです。(何が大きいかは察してください)
中○3年生とは思えない、そのけしらからんもので、Hシーンやそれ以外でも色々と頑張ってくれます。

作中で実の妹や血の繋がった妹という表現はありませんが、義妹を匂わせるような表現は一切無いので、ゆかなは実妹という認識で問題ないと思います。

アキバ系のくせに、妹童貞を卒業してくれないお兄ちゃんなんて、大嫌いなんだからね!)


「お兄ちゃんの、初めて……妹のあたしに、ちょうだい?」


「えへへ……お兄ちゃんのセーエキは妹専用」

兄について

本八(もとはち)学園2年生。

家族構成は両親と姉と妹の5人家族。
両親は仕事の関係で海外に行っていて、不在。
姉は一緒に住んでいて、立ち絵もあります。

学校の成績は普通。スペックに関しては特筆するところはありません。
性格はやや真面目な感じの普通のエロゲ主人公ですが、姉や妹に対してはボケとツッコミを器用にこなします。

妹に対しては、普段はからかったり、ツンなところもありますが、妹に何かあったらすぐに心配して助けようとしますし、非常に大事にしています。妹に男の影を見つけると独占欲を発揮するなど、シスコン度も高い。
スペック自体は普通ですが、兄としては非常に優秀で良兄です。
ゆかなとのキスCGで顔がチラっと見えますが、それなりに整った顔立ちです。

「おまえは俺の自慢の妹だよ。俺以外の誰かがおまえをバカなんて言ったら、俺はそいつを絶対に許さないだろうな」


「妹を心配するのは普通のことだ。おまえのことは、俺が守ってやるから」


「兄妹性活バンザイ!」

姉について

名瀬兄妹にはやえかという姉がいます。
一緒に住んでいて立ち絵もあり、登場頻度もそれなりに多いのですが、家族想いですし、わりと空気を読んでくれる人なので、特に邪魔に感じたりはしませんでした。
普段は真面目ですが、酔っ払い時にはまったく役に立たないので兄妹に粗大ゴミ呼ばわりされることも。
ちなみに、今作に姉とのHシーンはありません。
姉好きな人は第3弾の『学校のセイイキ』をどうぞ。

シナリオ

低価格ソフトですし、ヒロインは妹1人なので共通ルートは無し。
プレイ時間は4、5時間程度。
僕は、温泉旅行のシーンに行くまでに、大体1時間半かかりました。

物語の季節は冬。
アキバでの妹とのデート? からスタート。
ゆかなが寝ている兄に夜這いをかけてキスしたり、風邪を引いたゆかなのお尻に兄が座薬を入れたりといった妹との日常? を過ごしているうちにクリスマスが近づいてきます。冬華から福引きで当たった温泉旅行のチケットを譲ってもらい、クリスマスは兄妹2人で温泉旅行に行くことに。

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)






温泉旅行でゆかなの告白シーンがあるのですが、

「たとえあたしが、お兄ちゃんに拒絶されて傷つくんだとしても、お兄ちゃんは本心を言って欲しい」
「あたしに優しくするためだけに、あたしの気持ちを受け入れるなんてことは、絶対にして欲しくない」
「お兄ちゃん。今のあたしはもう、そこまで弱くないよ。少しは強くなったんだよ」
「昔みたいに、お兄ちゃんに頼ってばかりなのは、もうやめにしたい」
「あたしだって、お兄ちゃんのことを支えたい。だから、もっともっと強くなりたいって思うんだよ」
(中略)
「あたしはお兄ちゃんに寄りかかるんじゃなくて、ひとりでだって立てるようになりたい……」
「そうすることで初めて、お兄ちゃんの隣を歩くことができる。胸を張って歩けると思うんだよ」

ここは良かったですね。
僕は、兄が一方的に妹を守ったり可愛がったりという関係よりも、兄妹がお互いを支え合う、対等な関係の方が好きなので。

ちなみに、この後にゆかなの気持ちに応えるか応えないかという選択肢があるのですが、応えないを選ぶと、あくまで兄妹として一緒に過ごすことを選び、あっさりとエンド。
この選択肢付ける意味があったんですかね?

旅行が終わった後は、ゆかなと何回かHしてエンド……と思いきやここからが意外に長かったです。

兄妹の一線を越えた後、兄がゆかなに今の二人の関係をどう捉えているのかを問うシーンがあるのですが、

「あたしは……お兄ちゃんとは、恋人同士になりたいわけじゃないんだよ」
「お兄ちゃんを陽平さんって名前で呼ぶの、すごく違和感あるし。お兄ちゃんはやっぱり、お兄ちゃんだもん。それは絶対、変えたくないって思う」
「だってあたしは、お兄ちゃんがあたしのお兄ちゃんだったから、お兄ちゃんのことが好きになったんだもん」

「ゆかな……」
「だけどね、お兄ちゃんがお兄ちゃんのままで、あたしも妹のままだったとしても、キスもエッチもしたいって思う」
「これって、変なのかな……?」

兄妹>恋人。
(『Happy Wardrobe』の頃と違って)ライターさんわかってる感ありますね。安心して読めます。

中盤はゆかなとのイチャラブとHがメインですが、物語の終盤はシリアス展開多め。
ゆかなの水恐怖症の克服、距離ができていた両親との和解などありますが、どれもわりとあっさり解決するので、やや拍子抜け。
「この展開必要か?」と感じるぐらいでした。


そして、両親との和解後に出てくる3択。
訓練されたお兄ちゃんなら、すぐに答えがわかりますね?

1を選ぶと普通の兄妹に戻り、冬華との物語『学校のセイイキ』に繋がる? という展開。
2を選ぶと兄妹という関係を捨てて恋人になろうと兄が提案し、ゆかなは違和感を覚えながらも兄の言う通りにするという展開。
名前もお兄ちゃん呼びから陽平さんになるのですが、「兄妹でHしたり好きになるのはダメだけど、恋人という関係なら問題ないよね、幸せ!」みたいなクソ展開にはならず、明確にバッドエンドという雰囲気な終わり方です。

ということで、正解はもちろん3です。

「なあ、ゆかな。俺は、おまえの兄をやめたいわけじゃない。恋仲になったとしても。ゆかなは俺の妹だ」
「たとえ恋人の関係になったって、兄妹の関係まで否定したくはないもんな」
「もしも否定してしまったら、兄妹として積み重ねてきた想い出を、すべて捨てることになるもんな……」
(中略)
「だからさ。俺はおまえの兄のまま、恋人に負けないくらいの関係を築きたい」
「俺はおまえと、恋人以上の兄妹になりたいって思うんだ」

「恋人以上の……兄妹……」
「そうだ。ゆかな、そんな俺についてきてくれるか?」
「恋人以上の兄妹っていう、この新しい関係を創るための道を、一緒に歩いてくれるか?」

「うん……」

良いですね。兄妹恋愛としては、理想的な答えです。

エピローグも綺麗にまとまっていて、後味良い終わり方です。




(ネタバレここまで)

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
イカや店員ちゃん、姉には二人の関係を気づかれますが、みんな祝福して応援してくれます。両親には最後まで隠したままです。

禁忌、背徳描写

それなりにあります。
兄は、兄妹でHすることや、ゆかなを好きになることが世間的には認められないことを理解していますし、それについて悩みもします。ただ、この兄は賢いですし、そのことで変にゆかなを傷つけたりはせず、ちゃんと自分なりの答えを見つけ出しますので、鬱展開が延々と続くみたいなことはありません。
ゆかなも一応世間的には良くないことだと理解していますが、兄が大好きな気持ちを優先して、自分からどんどん兄にアプローチを仕掛けてくるという感じです。

まとめ

予想以上に良かったです。

妹のゆかなは可愛いですし、兄妹描写も過去の思い出を含めちゃんとしています。

妹と手を繋ぐ、妹と腕を組んで歩く、妹に朝起こされる、妹にご飯を作ってもらう、妹と一緒に登校、妹とデート、妹とお風呂など、美味しいシチュもちゃんと押さえています。
キスシーンが多めだったのも個人的に嬉しかったです。

背徳感もそれなりにあり、物語もちゃんとハッピーエンド。
お兄ちゃんが早漏で、Hシーンが弱いのとシリアス展開がやけにあっさり解決して拍子抜けするところ以外は、ほぼ完璧じゃないですかね? これがたったの税込み1998円は安すぎるぐらいです。

非常にバランスの取れた良作、fengの本気という触れ込みは嘘じゃなかった
お気に入り度(10点満点) 9

おまけ

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