作品情報
『シスター・プリンセス』の原作者である公野櫻子先生による描き下ろし小説。全12巻からなる『キャラクターコレクション』のうちの1冊で、白雪視点の独白形式によるエピソードが7編掲載されています。
白雪について
名前 | 推定年齢 | 一人称 | 兄呼称 |
---|---|---|---|
白雪 | 12~14歳 | 姫 | にいさま(あに兄(あに)ごく初期のみ) |
身長 | 誕生日 | 星座 | CV |
140cm | 2月11日 | 水瓶座 | 横手久美子 |
料理が大好きで、兄のために美味しい料理を作ってあげるのが生き甲斐の妹。
頭のリボンと常に着けているエプロンが特徴で、語尾にですのを付けるのが口癖。
ところ構わず兄で妄想する癖あり。
感想
1 やさしく教えて!
前半は白雪の子供の頃の回想。
後半は夜食を作って、兄に届けるお話。
んもう姫ね、将来は絶対に、にいさまのお嫁さんになるって決めてるんですのぉ!!
白雪は兄のお嫁さんになると決めています。
白雪の年齢(数学を勉強しているので、中学生以上は確定)でこれを疑いなく信じているのは、いろんな意味で凄い。
だからね、代わりに姫が考えてあげるの。いっつもにいさまが元気ピンピンでいられますようにって……♡ 血をさらさらにする酸っぱいお料理とか、精力を付けるための……うふふっ、姫だって、にいさまのこと、ちゃあんと考えているのですからっ♡
元気ピンピンとか精力を付けるためとか、白雪の台詞って微妙にエロいんですよね。
「にいさま……今頃どうしてるかしら?」
気が付いた時には、姫の机の上に広げられている数学のノートには、計算の代わりに「にいさまにいさまにいさまにいさま……」って、……にいさまのお名前が100回くらい書いてありました……うふふっ♡
うふふっ♡ ……って、いや、ちょっと怖いんですけど。
「じゃあ、夜食のお礼に勉強みてあげるよ」って……きゃ――♡
さっすが姫のにいさま、とってもとってもやさしいんですの。お勉強もきっとやさしくみてくれて……きゃあっ! にいさまの愛のレッスン♡ 姫……緊張しちゃう……♡
普通に勉強教えてもらうだけのはずですが……妄想たくましいですね。
2 デートはびしょぬれ
“お兄ちゃんの日”に兄とピクニックに出かけるお話。
まったく空気が読めない白雪に振り回される兄がちょっと可哀想。
せっかくの休日に、うっかりボートから落ちた白雪を助けるために、池に飛び込む羽目になるとは……
だから姫もすっかり嬉しくなって、まだびしょびしょの服のまま姫、にいさまに抱きついちゃった――だって、2人ともだからきっといいんですの♡ ――。
ちっとも良くないよ! お兄ちゃんが気の毒過ぎるよ!!
3 シュークリーム勝負!
調理実習で、クラスメイトのミナコちゃんにどっちが美味しいシュークリームを作れるか勝負を挑まれてしまう白雪のお話。
「にいさま……これ、調理実習で初めて作ったシュークリームなの……姫の気持ちです♡ 丸ごと一口で、食・べ・て……♡」
なぁんて……きゃっ♡
相変わらず妄想たくましい白雪。
勝負に負けてしまったと思い込み(正確には引き分け)、ショックで教室を飛び出し、家に帰ってしまった白雪の前に現れる兄。
「よう、白雪! 今日は調理実習でシュークリームを作るって言ってたろ? 白雪のシュークリームは世界一だからなっ!」
空気を読めないのは兄もでしたか……似たもの兄妹ですね。
「にいさま……誰がなんて言ったって……やっぱり姫のシュークリームは、にいさまと姫の……世界一……なんですの!!」
4 ママになれるかな?
作りすぎたお菓子を保育園の子供に配っていたら、男の子に白雪が告白されてしまうお話。
「だからお姉さんのお菓子……みんなが持ってるのがイヤだったんだ! ねぇ……お願いだから、今度はボクだけのためにお菓子を作ってきてよ……」
「あ……ごめんなさい……それだけはできないんですの……」
だって……姫がお菓子を焼くのはにいさまのため……。他のどんな人のためでも、にいさま以外の人のためだけに、お菓子を作るなんて……たとえそれが、こんなに小さな子供のあなたでも……姫、そんなことできないし……やっぱり、したくないですもの。
告白される白雪。
――……お話をしました。姫とにいさまのこと……。だって……チビッコ扱いされたなんて思ってほしくないし、姫のこと、好きって言ってくれる人にはちゃんとにいさまのことわかってほしいって思ったし……。だから、姫がどれだけにいさまのことを好きかっていうことや、にいさまがいたから……こうしてお菓子を焼くようになったっていうこと……そして、将来は絶対ににいさまのお嫁さんになるって決めてることも……ぜーんぶ教えてあげちゃった……うふふっ♡ カズくんは……目をまん丸くして……それでもおしまいまで真面目に聞いてくれました。そしてね……。
「なんだい、そんなやつ! オレ……絶対そいつよりいい男になってやるよ!!」
子供扱いせず、真摯に対応する白雪……ではありますが、好きな相手から惚気を聞かされるカズくんが可哀想(笑)
そうしたら、それを見ていたカズくんがね……。
いきなりにいさまの前に走り出ると……ファイティングポーズを決めて
「おい、お前! お姉ちゃんのこと大事にしなかったら……ボクが……ボクが許さないからなっ! ……ウワァ――ン!」って……言うなり……あっという間に走っていっちゃったんですの。
カズくん完全終了のお知らせ。
わりと良い子だったんですけどねぇ……空気読めない白雪を好きになってしまったのが彼の不幸でした。
あと、この話、タイトルの意味がよくわからないんですが……ママ要素なんてありましたっけ?
5 マダムの訓(おし)え
リピュアの白雪のキャラクターズパートの元になったお話。
にいさまに元気いっぱいの精の付くお料理を考えるのってとってもとっても楽しいのよ……ウフフッ♡
決して深い意味は無い……はず。
「これならあなたのお兄さんもきっと喜んでくれますわね。あなたの愛がお兄さんに通じるように、ワタシ祈ってます♡ もしも法律が変わって……あなたがたのウェディングが挙げられる日が来たら、ワタシがウェディングケーキを作ってあげますわ!」
白雪の愛を応援するマダム。
2017年現在、法律はまだ変わっていませんねぇ……。
マダムが白雪にウェディングケーキを作ってあげられる日は果たして来るんでしょうか?
姫……絶対に後悔なんかしないように……にいさまの胸に飛び込んじゃう! だから……姫もクッキーも……お腹いっぱい……食べちゃってね♡
クッキーを食べてはわかりますが、姫もって……。
白雪は、はたして意味をわかって言ってるんでしょうか?
6 こんな格好でいいかしら?
白雪の子供の頃のエピソードで、白雪がいつも頭にリボンを着けている理由がわかるお話です。
あ、……それに、きっと姫がこんな風に女の子らしくなったら、にいさまもドッキドキで、姫のこと……んもう、にいさまったら……むふん♡
やっぱり妄想たくましい白雪。
一体何を想像したのやら……。
もしも今、にいさまがここにいて……こんな姫を見たら……どう思うかしら? ……猫ちゃんの姫の方が好きだよって……言うのかな? それとも……こっちの方がいいって言うかしら? 姫……にいさまにやさしく言ってほしい……「どっちの白雪も好きだよ」って……。そして……姫のオデコにかかった前髪を手で分けて……そうっと……チュ……なぁんて…………きゃあ――♡
白雪の妄想は止まりません。
この妄想はなかなか乙女チックで可愛いですね。
もう、姫ったら……これってやっぱり、恋煩い……なのかしら? きゃっ♡
すみません、咲耶の感想で
ハッキリ恋という表現を使うのは咲耶だけです。
って書きましたが、白雪も使っていました。訂正します。
そして……その夜はのぼせた頭のまま、にいさまのことを想って……ベッドへ入りました。にいさま……姫は、にいさまのことを思いながらこんなに、熱くなっています♡ にいさま……。
ここ、何度読んでも兄を想ってオ○ニーしているようにしか見えないんですが(笑)
7 スノウホワイト
白雪姫になった夢を見た白雪のお話。
うーん……姫、にいさまに目覚めのキスをしてもらえるんなら、それがたとえ夢の中でも……ぜんっぜんかまわないんですの♡ にいさま……姫達、ついにこうして結ばれるんですの……。
白雪って、結構兄にガチラブですよね。
もう……逃げられないんですの♡ アップルパイだけじゃなくて、早く……姫のことも……食・べ・て・ね♡
あー、白雪は食べての意味、ちゃんとわかってるのか? と思ってましたが、これはちゃんとわかってますね。
まとめ
妄想たくましい白雪の兄ラブ日記(笑)
こうして見ると、白雪って可憐並にガチですね。
空気が読めず、微妙に電波入っているところも、よく似てます。
ただ、可憐と決定的に違うのは、兄のお嫁さんになることを信じて疑ってないことですね。
兄妹では結婚出来ないという事実を知らないのか、意図的なのかはわかりませんが、完全に無視しています。あと、ついでに兄の意思も完全に無視しています(笑)
ここだけは可憐どころか、咲耶よりも強いですね。
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