新海 天 『9-nine-そらいろそらうたそらのおと』(ウザかわ系・生意気、ハイテンション、ヤキモチ妬き)

作品情報

タイトル:9-nine-そらいろそらうたそらのおと
ブランド:ぱれっと 作品ページ
ジャンル:ADV
発売日:2018年4月27日
販売価格:2,800円(税抜)
複数の特典バージョン有り

低価格ソフト。
前作である『9-nine-ここのつここのかここのいろ』の続編で、シリーズ第2作目。
ヒロインは主人公の妹である新海 天(にいみ そら)。
ちなみに僕は前作は未プレイです。

あらすじ

公式サイトのストーリー参照

システム

クリックで読み進めていき、選択肢でシナリオが分岐する、一般的なエロゲ。
プレイ時間は6時間半ぐらい。

ウインドウサイズは1280*720のワイド。
システム設定は一通りのものは揃っていて特に問題なし。

主人公はボイス有り(オン、オフ可能)。
最初は違和感ありましたが、すぐに慣れました。

立ち絵は台詞の途中で変化したりしますが、頻度は少ないです。
裸立ち絵有り。
ムービー鑑賞モード、立ち絵鑑賞モード有り。
システムボイスは天のみで、2種類有り。

妹について

名前 年齢
新海 天(にいみ そら) 兄の1つ下、高○1年生
一人称 兄呼称
あたし にぃに、馬鹿にぃに、にいやん、クソ兄貴、お兄ちゃん、兄上、兄さん、お兄様、翔様、こいつ
身長 体重 スリーサイズ
156cm 不明 82/58/87
CV 原画 シナリオ
沢澤砂羽 和泉つばす かずきふみ
備考
誕生日7月20日、血液型B型

主人公の妹。
白泉学園1年生で、兄と同じ学園に通っている。

性格はウザかわ系。
テンション高めで、兄とのやり取りはボケとツッコミが激しいので、好みが分かれそう。
兄呼称は非常に多彩。

兄に対しては遠慮がなく、口も結構悪いので、喧嘩友達のような感じ。
一見、社交的で誰とでも仲良くなれそうな雰囲気を持ってますが、兄いわく、実際は臆病で人見知りらしい。

天のCG枚数は21枚。
内訳はイベントCG13枚に、HCG8枚。
天が背中のスティグマを見せるCG、ベッドで天の手を握ってあげるCG、EDのCGがお気に入り。

「うわ~、マジでショック受けてる。お~、よちよち。元気だちてね~」


「おやおや~? 寂しいのかな~? 泊まって欲しいのかな~? も~、にぃにったらシスコン~」


「でもあたしは……お兄ちゃんを怖がったりしないし、責めたりしない。絶対にしない。なにがあっても、誰がどう思っても、お兄ちゃんはあたしにとって、最高の大好きなお兄ちゃんだから」

兄について

主人公。
白泉学園2年生。

家族構成は両親と妹の4人家族だが、兄は事情があってマンションで一人暮らしをしている。

性格は、エロゲでよくあるテンプレ学園モノの主人公。
作中で活躍するシーンがあまりなく、見せ場もヒロインに取られがちなので、無能で頼りないイメージが強い。
ビジュアルが非常にモブっぽく、最初主人公だと気づきませんでした。

妹想いなところはあるし、兄として決して悪くはないんですが、凄く良いというほどでもないです。
優柔不断で煮え切らない態度を取ることが多いので、あまり見てて楽しいタイプの主人公じゃないですね。

「お礼もこれで最後にしろよ。妹助けに行くのは、兄貴なら当たり前だ」


(それになにより、一番許せないのは。俺の大事な妹を、こんなにも怯えさせたことだ……!)


「兄貴だからな。妹を助けるのに、理由なんか必要ない。いつも一緒だ。大丈夫。俺がついてる」

シナリオ

物語は主人公が2年に進級した半月後から開始。
最初に前作のあらすじのようなものがあって、前作未プレイでも何となくは把握できるようになっています。
前作のヒロインである九條 都(くじょう みやこ)が、学校が火の海になるのを鎮火して事態を収束し、主人公と協力して仲間探しを始めるところからスタート、ということのようです。

天がアーティファクトユーザーだとわかって都に紹介したり、都が家に食事を作りに来たり、天が兄の部屋に泊まりに来たり、天と二人で地元の歴史を調べてみたり、敵らしき人物に天が捕まったりという感じで序盤は進んでいきます。

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)





中盤は敵の情報集め。
敵の仲間の一人である春風(はるか)先輩と接触して仲間に引き入れようとしたり、相手の情報を探ったり、ゴーストと対決したりと色々あるのですが、テンポの良かった前半に比べこの辺はどうも引き伸ばし感が強くて、間延びした印象がありました。

終盤は、天に関する記憶関係と「リグ・ヴェーダ」との決着。
選択肢によって分岐し、EDは2種類。
1つは正規ENDで、もう1つはBADEND。

正規ENDの方では、一応事件は解決しますが、この世界は無数の世界に枝分かれしていて(いわゆるパラレルワールド)、今回の話はあくまでその枝分かれの1つに過ぎないので、まだ謎があって先があるような終わり方。
天との関係自体はちゃんと綺麗にまとまって終わっています。






(ネタバレここまで)

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
親バレ、周りバレ共に無し

禁忌、背徳描写

それなりにあります。
兄も天も兄妹で好きになることが世間に認められないことを理解していますし、悩みます。ただ、お互い悩みすぎるというか、ウジウジした展開が続くので、イマイチ感情移入しづらいです。


特典について


今回はソフマップリミテッドエディションを購入しました。

新海天 ドラマCD(ソフマップ限定)


タイトルは「天ちゃんと過ごす、とある一日。」


ジャケット

内容

トラックは1つ。長さは11分47秒。
兄の部屋で退屈そうにしている天が、暇つぶしに兄に遊んでもらおうとするお話。

前半は、本編通りウザかわいい天が兄に絡みまくりますが、兄に無視され続けます。
後半は、根負けした兄が遊んであげることにし、腕相撲やったり、天がガラの悪い妹のふりしたり、泣き真似したり、実家に強制送還されそうになったりして、最後は二人で仲良くお出かけすることになり、めでたし、めでたし。

Hはないですが、あえぎ声が延々流れるような内容よりはよっぽど面白いです。
声だけでも、やっぱり天はウザかわいいなぁ、沢澤砂羽さんの演技凄いなぁと思いました。

まとめ

可もなく不可もなくという表現がピッタリくる出来。
決して悪くはないんですけど、すごく良い出来かと言われると……。

天のハイテンションな性格は個性的で良いし、ちゃんと可愛い部分もあるのですが、どうにも空気を読まないというか、ここは真面目にやって欲しいというシーンでもふざけたりするのがマイナス。
テンションの上下が激しくて、さっきまでふざけてたかと思うと、いきなりしおらしくなったりするので、読んでて感情的についていけない部分がありました。もうちょっとギャップを上手く使ってほしかったですね。
両想いになった後のイチャラブが短いのも残念。

兄妹描写に関しても、どこかで見たようなシーンや台詞回しが多く、新鮮味に欠けました。
兄妹描写が上手い人の描くテキストというのは、読んでて兄妹に対する愛やこだわりが感じられるものなんですが、このライターさんのテキストからはそういった「熱」みたいなものがあまり感じられなかったです。

シリーズモノですが、話自体はキリのいいところで終わっていますし、この作品単体でも楽しめます。
ただ、話の中でちょくちょく前作の出来事とおぼしき話が出てきたり、あからさまに次回作への引きがあったりするので、ちょっとモヤっとするものはありました。

絵と妹のキャラは良かったんですが、テキストが合わなかったのが残念
お気に入り度(10点満点) 9

別のキャラのレビューを読む

おまけ

jitsumai.hatenablog.com

プレイした際のTwitterでの呟きを別記事にまとめました。
良かったら参考にしてみてください。