『あかね色に染まる坂 長瀬湊の恋色』の感想

作品情報

18禁ゲーム『あかね色に染まる坂』に登場する実妹キャラ「長瀬 湊」のアフターストーリーを書いた小説。



文庫版と新書版と2種類あるようですが、僕が入手したのは文庫版です。
ページ数は249ページとボリュームはなかなか。
表紙は涼香先生描き下ろし。挿絵は原作と違う人が描いています。
挿絵は正直微妙なので、期待しない方が良いです……。

帯に「シリーズ累計6万部突破!!」と景気の良いことが書いてありますが、本の発行日を見ると2010年4月23日 第5刷発行となっていて、なかなか売れているようです。

感想

小説は準一視点の三人称。
湊が兄を起こすところという始まりからして、掴みはOK。兄妹描写も良いし、最初から両想いということでイチャラブもたくさんあります。
実の妹表記もちゃんとあるし、至れり尽くせり。

Hシーンも兄が自分の快楽より、妹を気持ちよくさせるのを優先したり、兄妹だから相性が良いという描写があったり、湊は恥ずかしながらも兄を気持ちよくさせるために一生懸命だったり、妹にお仕置きと称して責められる足コキプレイがあったり、妹メイドがご主人様に騎乗位でご奉仕プレイの最中なのに、兄さんって呼んじゃったりと萌え燃えです。

兄も普段はおちゃらけていますが、決める時はちゃんと決めてくれて格好良いです。
湊の妊娠騒動の時は、ちゃんと自分の覚悟を見せて妹を安心させてあげるし、湊との関係について父親を説得する時も、ビシッと自分の意見を述べて父親を論破します。
シスコンぶりも素晴らしく、本当に湊の事を好きで、大事にして、可愛がっているのが全編通して伝わってきますね。

湊も相変わらずの可愛さですね。
しっかり者だけど何だかんだで兄には甘いところ、兄の為なら何でもしてくれる健気なところ、恥ずかしながらもHには積極的なところ、兄のためなら父親相手でも容赦ないところ、ここぞという時のお兄ちゃん呼び、結婚してもやっぱり妹でちゃんと兄さんと呼んでくれるところなど、湊の魅力全開です。

原作の登場人物も、メインキャラはミコトちゃん以外は全員登場しますし、恋人になった長瀬兄妹の事を応援してくれる心強い仲間として描かれていて、出番もそれなりにあります。余計な3Pや湊以外のキャラとのHもないので安心。

まとめ

PC版の湊シナリオは微妙な出来でしたが、この小説版は素晴らしい出来です。
ちょっとHシーンが多すぎな気もしますが(本編の半分ぐらいはHシーンだったんじゃないでしょうか?)、目に付く欠点はそれぐらいで、妹とのイチャラブ、萌える兄妹描写、濃厚なHシーン、父親の説得、皆に祝福されての結婚式、妊娠描写有りと妹モノのツボはしっかり押さえてます(どうせなら出産描写まで欲しかったですが、それはさすがに高望みし過ぎでしょう)。

聞くところによると、PSP版の湊シナリオも良い出来らしいので、機会があればプレイしてみたいですね。

PC版の湊シナリオは黒歴史なので抹消小説版こそ正史!!

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