製品版の感想
作品情報
タイトル:サイノガミ ~破滅も来るべき事柄も、望めば手中~
ブランド:BLACK Cyc 作品ページ
ジャンル:ネオフォークロアADV
発売日:2018年11月30日(金)発売予定
販売価格:通常版8,800円(税別)、豪華版10,800円(税別)
あらすじ
公式サイトのストーリー参照
体験版の内容
体験版のサイズは840MB。
プレイ時間は3時間ぐらいですが、ミニゲームのクリアに1時間半ぐらいかかったので、そこを除けば実質のプレイ時間は1時間半ぐらいでした。
イントロダクション
最初はイントロダクションからの「黒革の手帳」しか選べません。
「黒革の手帳」を選ぶと、簡単な状況説明と前作『コウミガミ』に出てきた伝承とキャラの説明が読めます。やたらと語り手が「さもありなん」を使うのが気になりました(笑)
「黒革の手帳」を読み終えると、次は「零雅(れいが)への依頼書」が選べるようになります。
こちらでは零雅が登場。
「零雅への依頼書」を読み終えると「地域案内」が選べるように。
こちらでは零雅がイシンの村や沢北町などについて、やけに詳しく教えてくれます。
ソトの村についても資料を元に説明されます。
プロローグ
プロローグを選ぶと最初に、60年前に起こったイシンの村での悲劇が語られます。
それが終わると画面が変わり、画面から各キャラを選んで、それぞれのエピソード(計11本)を読むことが出来るようになります。
1エピソードは3分から10分ぐらいで読め、全員分見るのに1時間ぐらいかかりました。
妹のたまえは、兄の鼎に虐待されるシーン。
兄の鼎は、狂気に至った過去の断片。
零雅は、玲(れい)(前作コウミガミに出てくる妹キャラ)からの手紙で、兄妹の間に紡(つむぐ)という娘がいて、仲睦まじく暮らしていることがわかります。
玲は、夫になった兄のことを今では丞(たすく)と呼び捨てにしているようです。玲は不穏な物語の中で、一服の清涼剤のような存在ですね。
システム
この項目では、零雅とコウミガミの2人がゲームのシステムについて説明してくれます。(この項目だけなぜか音声無し)
画像を見るとわかりますが、ミニゲームの項目の組み合わせがとんでもない数で、コンプリートするのは相当難しそうです。こいつは前作のおみくじを思い出しますね……。説明自体は、5分もあれば読み終わります。
システムについて
画面サイズは1280*720のワイド画面。
システムは必要最低限のものしかありません。
クリックしても音声は継続の項目が無いのは困りました。
サウンドのボリュームのバランスが悪いので調整してみたのですが、設定をデフォルトに戻す機能が無いのも不便に感じました。
コンフィグ設定するとキャラが喋るんですが、妙に種類が豊富です。(このゲーム、ミニゲームといい、力の入れどころを明らかに間違ってるような……)
裸立ち絵有り。
妹について
名前 | 年齢 | |
---|---|---|
たまえ | 不明 | |
一人称 | 兄呼称 | |
不明 | 不明 | |
身長 | 体重 | スリーサイズ |
不明 | 不明 | 不明 |
CV | 原画 | シナリオ |
神泉のぞみ | 吉澤 友章 | 芦澤 夜呼夜 |
備考 | ||
骨格や体型がどう見てもおかしい |
主人公の妹ではなく、作中に登場する鼎(かなえ)の妹。
幼い頃に両親を殺されたことがきっかけで、すべてを諦めて耐え忍ぶような内向きの性格に。
兄からは嫌われており、日常的に虐待を受けている。
双子ですし、設定的にも実妹なのは確実だと思いますが、いまいち魅力が感じられないです。
これなら、鼎のことを気遣って、色々頑張っているマキの方がよっぽど可愛いし、妹っぽいです。
兄について
名前は鼎(かなえ)。
たまえの双子の兄で、主人公ではありません。
一人称はカナ。
自分を姫神と称し女装をしている少年で、傲慢でサディスティックな性格。
ただ、幼馴染のマキに対してはわりと優しく、年相応の弱さや感情も見せる。
妹のことは嫌っていて、兄らしさや愛情はまったく無し。
兄としてはクズ以外の何者でもないですが、鼎の置かれた環境や境遇を考えると致し方ない部分もありますし、キャラとしては魅力的でわりと気に入っています。
Hシーンについて
プロローグのたまえのところに、鼎に虐待されるシーンあり。
セックスはありませんが、虐待されてたまえが失禁するシーンと、鼎がたまえのお尻にモノをこすり付けて射精するシーン有り。
シーンを見る限り、兄も妹も兄妹で子供を作ることを望んでいないので、まだ肉体関係は無いようです。
まとめ
体験版自体は、ただ読むだけの普通の体験版と違い、バラエティに富んでて面白かったです。
シナリオも色々な人の思惑が絡み合っていて、先が気になる感じで、退屈せずに読めました。
テキストはやたら小難しい漢字や言い回しを使う上に、ふりがなも無いので、読むのに結構苦労しますが、そこを除けばテンポが良く読みやすかったです。
キャラは一癖も二癖もある人物が多く、狂気に溢れていたりしますが、マキのような常識人や玲などの癒し系キャラも上手く配置されてあって、総じて魅力的です。
ただ、前作の出来を考えると、シナリオにはあまり期待しないほうが良いかも……。
兄妹モノとしては、微妙というより地雷な感じ。
鼎とたまえの兄妹には愛情らしきものが欠片も感じられず、この2人が結ばれるようなハッピーエンドは、まず無さそうです。
公開されているCGから主人公である框(かまち)とたまえのHも確実にありますしね。そういうのが耐えられない人は避けた方が無難でしょう。
前作にも出てきた玲は可愛いですが、出番は少なそう。
音楽はかなり良いです。
ピアノのしっとりした感じの曲、伝記モノらしい不穏な曲、神秘的な曲、酒場のジャズっぽい曲、OPの激しい曲など、どれもクオリティ高く、これだけのために買ってもいいと思っているぐらいです。
色々と不安な点はありますが、この作品は音楽目当てに買うと決めてるので購入します。
……が、一般的にはとてもお勧め出来るような内容ではないです。
地雷を踏んでも泣かない、音楽に1万円近い価値を見いだせるという奇特な人だけ、突撃してみてください。