乙原 恋 『夢と色でできている』(淫妹系・世話好き、小悪魔、健気)

作品情報

タイトル:夢と色でできている
ブランド:feng(フォン) 作品ページ
ジャンル:恋愛ができない残念な仲間たちの青春ADV
発売日:2019年2月22日
販売価格:通常版9,250円(税別)、抱き枕カバー付限定版18,500円(税別)

あらすじ

公式サイトのストーリー参照。

システム

クリックで読み進めていき、選択肢でシナリオが分岐する、一般的なエロゲ。
画面サイズは1920*1080のワイド画面。
画面サイズが大きすぎるという人用に、1600*900、1280*720、1024*576というサイズも選べるようになっています。

システムは基本的なものはそろっていますが、エフェクトを切る機能がないので、急いで読みたい時は無駄に待たされたりして、ちょっとストレス溜まります。スキップが微妙に遅いうえにシーンジャンプ機能がないので、共通ルートの繰り返しプレイは待ち時間がかなり多く、ちょっと面倒でした。
初期設定だと右クリックがシステム画面になっていますが、これは設定でウインドウを消すに変更できます。

共通ルートのプレイ時間は3時間ぐらい、個別ルートは2、3時間ぐらい。総プレイ時間は15時間ぐらいでした。

裸立ち絵、立ち絵鑑賞モード無し。

修正ファイルあり。プレイ前に当てましょう。

妹について

名前 年齢
乙原 恋 (おんばら れん) 兄の1つ下、高◯1年生
一人称 兄呼称
わたし 兄さん、お兄ちゃん
身長 体重 スリーサイズ
153cm 不明 82(D)/55/82
CV 原画 シナリオ
藤咲ウサ karory なかひろ、和泉真夜(Hシーン)
備考
特に無し

主人公の妹。
神門(かみど)学園1年生。
保健委員。

子供の頃は気弱でおどおどした性格だったが、今では人並みに。
学校では成績優秀、容姿端麗、品行方正で通っているが、家ではわりと無防備で、よく兄にくっついてくる。

家事や料理は得意で、毎日兄にお弁当を作っている。
兄のお世話は好きで仲も良いが、兄に対してはわりと毒舌なところも。
趣味は時代劇。

作中に実の妹という表現がありますし、目の色が同じで特に疑う要素もないので実妹は確定。

恋のCG枚数は19枚。
内訳はイベントCG6枚に、HCG13枚。
ソファで兄にくっつくCGとベッドで兄にくっつくCGがお気に入り。

「きっとわたし、兄さんのせいで一生、恋愛なんかできないだろうなあ」


「に、兄さんっ、わたしはエッチな妹だよっ、エッチなこと大好きだよっ、だから毎日エッチしてもいいんだよっ」


「わたしは……兄さんのことが好き……兄さんの妹として生まれたおかげで、兄さんに恋することができたんだよ……」

兄について

主人公。
神門(かみど)学園2年生。

家族構成は義理の母親(従姉)である橙花さんと妹の3人家族。
本当の両親は、兄妹が小さい頃に事故で亡くなっている。
ザコンの気があるらしく、よく妹にツッコまれている。

妹と違い学校の成績は平凡。
子供の頃は年相応の男の子だったが、過去に何かあったらしく、最初の頃はちょっと冷めた感じ。
シナリオが進むにつれ段々と主人公らしくなっていきますが、妙にテンションの上げ下げが激しく、周りを困惑させることも。

本人は否定しているが、かなりのシスコン。

(恋はまだまだ幼い妹。兄の俺が傷つけていいわけがない)


(妹を守ることが、兄としての務め。それに揺るぎはない。だからもし、妹といけない関係になることが、妹を守ることにつながるのならば。俺は喜び勇んで恋とチュッチュしよう!)


「俺たちは、結ばれたとしても兄妹なんだ。兄妹のまま、結ばれることができるってことなんだよ。だって俺は、恋の兄をやめたいわけじゃない。恋の兄のまま、俺は恋を好きになったんだから……」

シナリオ

共通ルートは姫色が転校してくるところから始まり、防衛部を設立してバラバラになった昔の仲間を集める過程で様々な事件を解決し、姫色とカラーベルを交換するところまで。恋の出番はそれなりにありますが、日常描写がメインで特に見どころはありません。

恋シナリオはルートロックが掛かっていて、恋以外のヒロインのシナリオを全員クリアしないと入れないようになっています。

(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)





恋ルートの序盤から中盤は、兄妹がお互いを意識し結ばれるまでが丁寧に描写されます。ギャグ描写も多いですが、妹が兄に迫って、兄が何とか理性でそれに耐えようとする描写は面白かったです。風邪を引いた恋の身体を、兄がタオルで拭くシーンは特にお気に入り。

兄妹恋愛についての描写や考え方は素晴らしいの一言。よくあるテンプレだけじゃなく、ライターさん独自の考え方もあって新鮮でした。背徳感こそ薄めですが、兄妹で恋愛することに関しては、ちゃんと真面目に考えられています。

後半は今までの伏線についての決着が付くのですが、思いっきりネタバレになるので割愛。
ラストの展開はベタですが、なかなか感動します。





(ネタバレここまで)

他ルートの恋

どのヒロインのルートでも普通に祝福してくれるのですが、ヒロインとイチャつく兄に対し意地悪や嫌がらせ(ギャグ調ですが)をしてきます。表面上はふざけていますが、恋の内心を思うとなかなか切ないものがありますね。

親バレ、周りバレ

ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
親バレは義理の母親である橙花さんにバレますが、祝福してくれます。周りバレは二人の関係を仲間に知られますが、こちらも祝福してくれます。二人の関係に反対する人はいません。

禁忌、背徳描写

あまり無いです。
兄妹ということで多少は悩むのですが、それほど深刻になることはありませんし、特に反対する人も出てこないです。

音楽について

www.youtube.com
オープニングテーマの「夢と色でできている」は良曲なので必聴。
クリアした後に歌詞を見直すと、実は本編の内容とかなりリンクしているのに気づきますね。

2019年3月12日追記


気に入ったのでCDも買っちゃいました。
フルバージョンは冒頭がちょっと違いますね。
Grand End(エクストラストーリー)で流れるバージョンは2番の歌詞だったことに、CDを聴いて初めて気付きました……。

まとめ

キャラの掛け合いが非常に楽しい作品です。
シリアスなシーンにまでいきなりギャグをぶっ込んで雰囲気をぶち壊すのはやり過ぎなところもありますが、この掛け合いの楽しさのおかげで退屈せずに読めます。

伏線の張り方や回収の仕方も上手く、最後まで続きが気になるようにできていますが、何か問題が起こってもあっさり解決することがほとんどなので、個人的にはもう少し逆境や絶望感みたいなのが欲しかったです。そういうのを苦労して乗り越えてこそキャラに感情移入するし、解決にカタルシスを感じられると思うんですけど、最近はそういうの流行らないんですかねぇ……。

サブキャラも魅力的で、シナリオへの絡ませ方も上手いです。
男キャラの涼介も出番こそ少ないですが、良い味だしてました。(黄良兄妹の描写はもうちょっと欲しかったですが)

兄妹描写はなかひろさんだけあってさすがですね。
兄は普段はふざけてますが非常に妹想いですし、妹に対する気遣いなどもできて有能。妹も毒舌吐いたり、拗ねたり、暴走してあわあわしたり、頑張って兄を誘惑しようとしたり、甘えてきたりと、感情豊かなところが可愛いです。

恋はTrueヒロイン扱いですし、妹好きにとっては、非常に満足できる内容の作品だと思います。

兄専用淫妹、素晴らしい……
お気に入り度(10点満点) 10

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