『わんでいず にゃんがー しすたー』がアルファポリスの「第12回漫画大賞 春の陣」でネコ部長賞を受賞

『わんでいず にゃんがー しすたー』がアルファポリスの「第12回漫画大賞 春の陣」でネコ部長賞を受賞

結果発表ページ

選考概要
今回、編集部内で大賞候補作としたのは「スライムと僕」「山川道~八百万神々道行(やおよろずかみがみのみちゆき)~」「177cm彼女」「ひのきのダンジョン」「人生をかけた復讐を終えた、ダークエルフさんは暇を持て余している」「いちはと鬼の眼」「アッシェンプッテルとかぼちゃの魔人」「the End of Blue Days」「【BL】折田の恋物語」「三匹」「桜クロニクル」「宇宙の終わり」「ソルトドールは舞い踊る」「わんでいず にゃんがー しすたー」「ヨータとミコトの平常運転」「桜の君と黒の従者」「君はマイヒーロー★」「愛の形」「静穏のラグナディア」「プロ漫画家を目指すっ!生主黒子ちゃんの日常」の20作品。


どの候補作も、独自の魅力を秘めており、最終選考の会議においては大いに意見が割れた。しかしながら「大賞」としてふさわしい、誰もが推すという突出した評価を得るにはいたらず、大賞は「該当なし」という結論に至った。


続く各賞の選考において、拮抗した中でも高い評価を集めた「177cm彼女」「宇宙の終わり」「スライムと僕」の3作を優秀賞(賞金20万円)に選出。次いで評価が高かった「わんでいず にゃんがー しすたー」を、作風がマッチしていることもあり新設のネコ部長賞(賞金10万円)に選出し、僅差の「ひのきのダンジョン」を編集長賞(賞金10万円)に選出した。今後の高い飛躍を期待して「いちはと鬼の眼」を、時代ものジャンルを盛り上げる先駆けとなることを期待して「三匹」を特別賞(各賞金5万円)に選出した。
また、最終選考に残ったものの、惜しくも受賞に至らなかった作品を奨励賞(5000スコア付与)とした。


「177cm彼女」は、背が高いというコンプレックスを抱えた女の子が主人公のラブコメ作品。主人公の造形や性格は男性読者を惹きつける強い力を秘めていると感じた。読者を意識し、読みやすさを心がけると、その魅力が劇的に高まるだろう。


「宇宙の終わり」は、太陽系を擬人化した作品。あっさりとした絵柄は評価が割れたものの、コマ割による演出が上手く、独特の世界観に読者を引き込む力を持っているとして高い評価を得た。


「スライムと僕」は、少年とスライムの日常物語。基礎が非常に高レベルで安定しており、読ませる力は突出している。ストーリーの方向性を絞り込むと、より多くの読者の心を掴めるだろう。


「わんでいず にゃんがー しすたー」は、シスコン・ブラコンの猫耳兄弟を題材とした日常物語。安定した画力で可愛らしく描かれる仕草と、性格がよく伝わってくる会話が素晴らしい。キャラクターの行動範囲を広げると、作品としての可能性も広がると感じた。

わんでいず にゃんがー しすたー
ミー

編集部より
独特のやわらかいタッチで描かれる豊富な仕草、表情がとても可愛らしく、テンポの良い会話も相まって、非常に多くの読者を引き込める可能性を感じます。ただ、回によっては「兄妹としての愛情」が「兄妹間の慕情」に変わっていて、大きく異なる2つの要素を描いてしまっています。どちらも魅力的な要素ではあるものの、「兄弟愛」を好む読者は「慕情」に抵抗を感じ、「慕情」を好む読者は「兄妹愛」では物足りなく感じる可能性があります。作品の方向性を絞り、心情描写ではなく、場所や物事など日常描写に変化をつけてみると、読者への訴求力を高めやすくなるでしょう。

賞を取るとは凄いですね。
この漫画好きなので、評価されて嬉しいです。

編集部よりのコメントですが、個人的にはこの漫画は兄妹愛か兄妹恋愛か曖昧な部分が良いと思うんですけどねぇ……基本は兄妹愛なんだけど、たまに踏み込んだ描写があってドキドキ、みたいな。
どちらかに固定されてしまうと、作風や今の日常が崩れてしまうというか、曖昧な関係のままで兄妹のほのぼのした日常をずっと見ていたいと個人的には思います。

まぁ、個人的な感想はともかくとして、何はともあれ、おめでとうございます。
今後の活躍にも期待したいですね。

アルファポリスの作品ページpixivに公開されていない同人誌の再録もあります)

jitsumai.hatenablog.com
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