『おにいちゃんと呼ばないで』の感想

作品情報

とうの昔に出て行ったハズの自由奔放な母親がある日突然現れて、置き去りにしていったのは自分より12歳年下の妹だった…!いきなり同居を余儀なくされた兄(24歳)と妹(12歳)。他人から家族へ…!?思春期女子中学生の名手、桐原小鳥が贈るハートフルコメディー4コマ!

上記はAmazonの内容紹介より転載。
まんがタイムジャンボで連載されていた一般の4コマ漫画。
全2巻。


妹について


主人公の妹。
名前は飴ノ森 心(あめのもり こころ)。
中学1年生の12歳。(初登場時は小学6年生)

一人称は「私」
兄呼称は「悟さん」「おにいちゃん」

兄とは家庭の事情で、生まれてから12年間離れて暮らしていた。
炊事、洗濯、掃除などの家事は一通り出来るしっかりものだが、天然でドジなところもある。

DNA鑑定で両親が同じ確率が99.2%という表現があり、それを否定するような展開もないので実妹は確定。

兄について


主人公。
名前は飴ノ森 悟(あめのもり さとり)。
会社員の24歳。

家族構成は両親と妹の4人家族。
元々は実家のマンションで家政婦の静乃さん(お婆さん)と2人で暮らしていたが、物語開始時に離れて暮らしていた母親が心を兄に預けてエジプトに発掘調査に行ってしまい、妹を含めた3人暮らしに。
父親は仕事で忙しく、ほとんど家に居ない。

最初はいきなり現れた妹に戸惑い気味でそっけなかったが、一緒に暮らしていくうちに段々と面倒見が良くなる。
不器用だが照れ屋で優しいツンデレお兄ちゃん。

感想

突然出来た妹というのは、兄妹描写がイマイチだったりすることが多いのですが、この作品の場合は問題無し。最初のうちはお互いぎこちなく、兄呼称も「悟(さとり)さん」で兄妹っぽくないですが、話が進むうちに兄妹らしくなっていきます。


実は子供の頃に会っていたという描写もありますし、兄がお菓子の研究開発の仕事についたのも妹がきっかけだったというエピソードもあり、兄妹モノのツボはちゃんと押さえています。


この作品には、他にも妹尾(せのお)兄妹という年の離れた兄妹が出てきて、妹の茉由ちゃんの方は心のクラスメート。お兄ちゃんが大好きだけど素直になれない、ツンデレタイプのブラコンです。


兄の方は王子様風のイケメンですが、やたら心配性で鈍感なのが玉に瑕。
妹尾兄妹は出番も少ないですし、物語にも深く関わってきたりはしません。(恋愛要素なども一切なし)
余計な要素がないのはいいのですが、ちょっと空気過ぎて面白みには欠けますね。

1巻では飴ノ森兄妹の話が中心でしたが、2巻になるとそれに加えて、二人の両親の問題も出てきます。ややシリアスな展開もありますが、基本的に悪人のいない優しい世界ですし、最終的にはちゃんと和解して仲良くなるので、鬱展開などはありません。

まとめ

兄妹恋愛要素はまったくないですが、兄妹モノ、家族モノとしては良いです。
ただ、全2巻はやっぱり短いですし、ようやく妹がおにいちゃんと呼べるようになったところで終わってしまうのは物足りないですね。






妹はめちゃくちゃ可愛いだけに、それが上手く活かせてない感じがして、もったいない作品です。
兄妹として仲良くする描写がもっと見たかった……。

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