『ランス10』の感想

『ランス10』をクリアしたので感想を書いてみます。

その前に、まずは軽く思い出話を。
僕はランスシリーズは1996年に発売された『鬼畜王ランス』が初プレイで、この作品で一気にランス世界にハマりました。
鬼畜王ランス』の発売当時は、まだエロゲを始めたばかりの頃だったのでエロゲについても詳しくなく、僕が評判を聞いて買おうと思った時には既に初回版はどこも売り切れで、年が明けてからようやく名古屋の大須のエロゲショップで、通常版のCDケースに入ったやつを買った覚えがあります。

手に入れた後は、早速プレイを始めたのですが、とにかく難易度が高くボリュームも凄かったので、攻略サイトやエロゲの雑誌の攻略を見ながら必死にプレイしました。
CGコンプや全EDを見るだけでなく、キャラの幸、不幸リストも全部埋めるぐらいまでやり込みましたね。
鬼畜王ランス』という作品は、キャラ、シナリオ、世界観、ゲーム性、CGとどれを取っても素晴らしく、エロゲってこんなに面白いのかと当時の僕は非常に感動しました。

クリア後は、それまでのシリーズが気になって、『ALICEの館4・5・6』に収録されていた『Rance -光を求めて-』『Rance II -反逆の少女たち-』『Rance III -リーザス陥落-』をプレイし、『Rance IV -教団の遺産-』『ランス4.1 -お薬工場を救え!-』『ランス4.2 -エンジェル組-』も購入してプレイしました。

その後もシリーズが発売されるごとにプレイしましたが、以降の作品は、それなりに面白いことは面白いのですが、どうしても『鬼畜王ランス』に比べると、物足りなさを感じることが多かったですね。

特に『ランス・クエスト』『ランス・クエスト マグナム』『Rance IX -ヘルマン革命-』あたりの出来は本当に微妙で、昔のスタッフもどんどん退社してしまうし、「アリスはもう終わったな」というのが正直な気持ちでした。

そういうわけで、『ランス10』についても発売前は期待よりも不安の方が大きく「今のアリスに『鬼畜王ランス』を超えるような作品は作れないだろうなぁ」と内心思ってました。

……が、実際に『ランス10』をプレイし始めると、これが本当に面白い。

今までのシリーズに登場した人物が大量に登場し、戦闘で使える。
戦闘はキャラやスキルが豊富で、戦略性が高い。
特にボス戦は色々と制限があって、ちゃんと考えないと勝てない絶妙なバランス。
短いとはいえ、食券でそれぞれのキャラのイベントが用意されている。
魔人も総登場し、それぞれ見せ場もちゃんとある。

1部はEDやイベントも豊富で、実績を埋めるために、夢中になって何周もプレイしましたね。

そして、第2部。
ネタバレなので伏せますが、これまでのシリーズをしっかりとまとめて終わらせた素晴らしい出来で、文句なしのハッピーエンド。
特に2部のラストは感動的で、あのランスがとうとうシィルに本音を言ったシーンは、長年見たかったものが見られたという喜びでいっぱいになりましたね。
最後に過去作のダイジェストを流すエンディングロールとも相まって、本当に良い終わり方でした。

もちろん細かい不満はあります。
ボリュームに比べて、Hシーンが少ない。
アップデートで既読フラグが破壊される。
攻略の順番がある程度固定されていて、自由度が意外に少ない。
アフターで戦えるボスが弱く、統合部隊に強いカードを揃える意味があまり無い。
セーブデータの管理がやりづらい。

……など。

でも、これらの不満を差し引いても『ランス10』が素晴らしい完成度であることは間違いないわけで、30年近く続いたシリーズを締めくくるにふさわしい大作だったと思います。

……そんな素晴らしい作品である『ランス10』ですが、実妹ゲームとしてみると全然ダメです。マジでクソ。
そもそも、1999年にソフ倫で近親相姦描写が禁止されて以降のアリスソフトは、近親相姦にやたら否定的なんですよね。
それまでは『夢幻泡影』や『アトラク=ナクア』などで実兄妹を登場させて、近親相姦描写もちゃんとあったんですが、1999年以降は、2004年に近親相姦描写が解禁された後も、頑ななまでに実妹キャラを攻略させないようになってしまいました。

当然ランスシリーズも同様で、『ランス・クエスト』に登場するグマ兄妹の描き方なんかは悪意しか感じなかったですね……そこまで兄妹が嫌いかと。
鬼畜王ランス』ではステッセルとシーラが実の父娘で、ステッセルは自分と血の繋がった娘であるシーラにしか性的に興奮せず、シーラを薬漬けにしてお父様と呼ばせながら犯すというなかなかヤバイ設定があったりしたんですが、『ランス9』では、その設定も消え(実の父娘なのはそのまま)、ステッセルとシーラのHシーンも無しにされるなど、近親的には本当に期待出来ないメーカーになってしまいました。 (2018年7月14日追記 すみません。コメント欄で教えてもらったんですが、ステッセルとシーラの父娘相姦のシーンはシーラのバッドエンドでありました。データを見る限り、僕も確かに以前見たはずなのですが、忘れていたようです。不確かな記憶と思い込みで、事実と異なる事を書いてしまい、申し訳ありませんでした)

『ランス10』でも、ランスを筆頭に、複数の登場人物が近親相姦を否定する言動を何度もするのが、とにかく不快。
(ナギやザンスなど、一部肯定的なキャラもいることはいますが)
第2部では、とある事情で兄妹キャラが何人か登場するのですが、兄妹描写に関してはどれも微妙。
せいぜいダークランスが、わりと良い兄してたかなぁぐらいですね。
スシヌのLV300カードのキャラ情報で、わざわざザンスとの将来を否定する文章を入れてるのを見た時は、そこまでして妄想の余地すら潰したいのかと、ドン引きしました。

まぁ、『ランス10』は別に兄妹モノというわけじゃないですし、これらはイチャモンに近いものがありますが、過剰なまでに近親相姦を否定的に描いているのは事実。
実妹キャラ好きとして、ここだけは非常に残念でした。