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春日野 穹 『ヨスガノソラ』(依存系・双子の妹、わがまま)

メーカー Sphere

ゲーム内容

不慮の事故で両親を亡くした春日野 悠(かすがの はるか)は、双子の妹、穹(そら)と共に、幼少の頃、夏休みに何度も訪れた祖父の家に引っ越すことに。


その町で出会ったのは、
昔遊んでくれた近所のお姉さん依姫 奈緒(よりひめ なお)、
神社の巫女兼管理人の天女目 瑛(あまつめ あきら)
その友人でお嬢様の渚 一葉(みぎわ かずは)、
一葉の家のメイドである乃木坂 初佳(のぎさか もとか)
クラス委員長の倉永 梢(くらなが こずえ)、
初佳の親友で駄菓子屋の跡取り伊福部 やひろ(いふくべ やひろ)、
そして学園で出来た友人の中里 亮平(なかざと りょうへい)。


引きこもりの妹の面倒を見ながら学園に通っていく内に、悠は少しずつこの町に馴染んでいく……。


田舎の町、奥木染(おくこぞめ)を舞台にした学園モノです。

妹について

春日野穹
名前は穹(そら)。
一人称は「私(わたし)」
兄の呼称は「ハル」
年齢は双子なので兄と同じ。


容姿は、色白でまるで人形の用な美少女。
無口、無気力、引きこもりで極度のネット依存症。
生活の事は兄のハルに任せっきりで何もしようとせず、何かとわがままを言っては困らせている。
ハルに子ども扱いされると不機嫌になる子供っぽいところも。
昔は病弱で入退院を繰り返していたが、今は普通の生活が出来る程度には健康。

「……子供扱いしないで、同い年のくせに」
「ハル……いちいちうるさい」
「嫌……何とかして」

兄について

穂見学園1年生。
両親は既に事故で無くなっているが、親戚に頼らずに妹の穹と田舎で二人暮しを始める。
穹と双子なだけあってかなりの美形。


性格は穏やかで、常識人。
穹のわがままに対してもむやみに怒ったりせず、甲斐甲斐しく面倒を見ている。
穹の事はこの世にたった一人の家族として大切にしている。

シナリオ

共通ルート

電車で穹と共に田舎の祖父の家に向かうところから始まり、穹の面倒を見ながら引越しの片付けをしたり、転入する学園でヒロイン達と出会って親しくなっていくのが共通ルート。
共通ルートはかなり短めです。


共通ルートでの穹の出番は多めです。
序盤の穹の態度は常に不機嫌でわがまま。
かなり理不尽な言動が多いので、人によってはちょっとイラつくかもしれません。


穹ルートは誰かヒロインを一人クリアしないと入れないんですが、最初は奈緒のシナリオがお勧めです。


ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけください。



奈緒シナリオ

奈緒のシナリオではハルと奈緒が仲良くなっていく事に耐え切れなくなった穹が、ハルを挟んで奈緒と対立するシーンがあって、穹が奈緒をこの女呼ばわりしたり、ハルに近づかないでとかなりキツイ言葉を浴びせます。


それまでの穹の奈緒に対する態度やこのシーンだけ見ると、かなり理不尽な穹の言動ですが、その後のバスのシーンを見ると、穹がハルの事をどれだけ大切に思ってるかを理解出来て、急に穹が可愛く見えてきます。
そんな穹の気持ちを知った上で他のヒロインのルートでの穹の態度を見てみると、隠れた穹の気持ちが理解できるようになって面白いです。

穹シナリオ

さて、本命の穹のシナリオですが、当然穹メイン。
序盤からハルと穹の絆を感じさせるような出来事や描写が多く、お祭りや海のイベントなどを通じて、二人の距離が徐々に近づいていく様子も丁寧に描かれてます。


ハルが穹の自分に対する気持ちに気づき、悩んだ末に穹を受け入れて結ばれる流れも自然でした。


その後、穹は今までとはうって変わって、ベタベタとハルに甘えてくるようになってきます。
ハルの方もそんな穹に微妙な違和感を感じつつも穹との関係に溺れていき、そしてある事件が起きます。
ここが穹シナリオのピークでしたね。
この後は、EDまでスッキリしない展開が続きます。

注.

この先は穹シナリオをプレイ済みである事を前提に書いてます。
未プレイの人には意味がわからないと思うし、ネタバレもあるので読み飛ばしてください。


まず、一番納得出来ないのがハルが急にヘタレるところ。


悩んだ末に覚悟が出来たから
穹を受け入れて抱いたんじゃなかったの?


穹を受け入れる前に考えていた

心に決めた
本当に、穹を守る……
僕は、守る。このぬくもりを。
今度こそ間違えないように

っていうこれらは何だったの?


二人の関係がバレた後に
取り返しの付かないことをしてしまったとかもう……だめだ……とか


今更何言ってるの?


お前が兄としてするべきは穹に現状を理解させた上で、これからどうするかを一緒に考える事であって、関係の終わりを告げる事じゃないだろうと。


自分では正しいと思ってたつもりが、実はそうではなかった。
それに気づいたところまではまだ許せます。勘違いや思い込みぐらい誰でもあるでしょう。
でも、その後出した答えが、穹に終わりを告げ関係を戻すって……。
兄として穹のためを思って出した答えであって、一見筋が通ってるように見えますが、実際は穹の気持ちを全然理解せずに、自分の考えを一方的に押し付けただけです。
その結果が穹の心を傷つけ、思いつめた行動に走らせたのですから最悪です。


湖での説得のチャンスでも穹の問いにちゃんと答える事が出来ずに、結局穹を止められず、穹を助けようとすれば溺れ、あげくの果てには穹と一緒に死のうとして逆に助けられる始末。
何なんですか、この展開は?
奈緒との早まった真似はしないという約束は何だったのか?
もうちょっとこう、最後の最後ぐらい格好いい展開があっても罰は当たらないでしょう。


ラストもなんだかキレイに終わらせてますが、実際のところ現実的な問題は何にも解決してません






ネタバレここまで



親バレ、周りバレ

周りバレがあるんですが、これがかなりいいです。
兄妹の一線を越えた二人に対する驚きや嫌悪感がよく出ていて、ゾクゾクしました。
ただ、その後すぐに問題が解決してしまうのが残念。
もっと引っ張って欲しかったです。

禁忌、背徳描写

かなりあります。
ハルが、穹が自分に家族以上の好意を持っている事を知ったときは、兄としてかなり悩みますし、穹とどう向き合えばいいかわからないという戸惑い、妹に対して欲情を抱く自分に対する嫌悪感などはリアリティがありました。
穹のハルに対する重いぐらいの愛情も良かったです。(ちょっとキモウト入ってますね)

エッチ

シーン数はヒロイン達の中で一番多く、
穹の自慰をハルが目撃が1、フェラ1、本番3の計5シーン。


内容は
正常位、フェラ、パイズリ(ナイズリ)、騎乗位。


尺は普通かやや短め。描写の濃さは普通。
連発が一度も無いし、直接的なエロさは薄いんですが
妹の穹の身体に溺れるハルというシチュ的なエロさは感じました。


出す場所は全部中。
二人とも妊娠に対する危険性を感じてる描写は全くありません。

まとめ

惜しい、本当に惜しいです。
途中まではいい感じで来てたのに、終盤がグダグダすぎました。


そもそも穹シナリオって実妹モノなんでしょうか?
結局穹は自分が妹という事を一度も認めませんでしたし、
穹シナリオは守られるだけだった穹が自分の間違いに気づき、
ハルと対等になろうとする成長物語とも読めます。
妹モノというよりは双子モノに近いです。


双子の妹である穹という極上の素材をシナリオが生かしきれてません。


お気に入り度(10点満点) 9

おまけネタ

あんまりなハルのヘタレっぷりに、「妹から対等な関係へ」というところから一歩進めて思いついたネタ


やけに強調される穹の母性――


そして穹の湖での騎乗位Hに、
北欧での「……ハルぐらい、私の膝で休ませてあげるから」という台詞――
この二つは二人の関係の逆転を示しているのではないか?


これらの事実から導かれる結論はただ一つ――


「『ヨスガノソラ』は実妹ゲームじゃない、実姉ゲームだったんだよ!!」





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