ヴァンガード同人誌『雪花』『Scramble addition』『そらいろの呪文』『.exe』の感想

またヴァンガードの先導兄妹の同人誌を買ったので感想を。
今回の4冊は全部同サークルの作品で、どれも一般向けです。

サークル名:かるかる乾電池

『雪花』


サイズとページ:A5 16P
価格:200円

兄のアイチがカードキャピタルのクリスマスパーティに妹のエミを誘うが、エミは思うところがあって行かないという話。

先導兄妹というよりは先導家、兄妹愛というよりは家族愛、そんなほのぼのした感じの内容です。
アイチがエミにプレゼントを渡すシーンと雪だるまの話が良かったですね。ラストにおまけの4コマが2本あるんですけど、アイチにヴァンガードを教わりたがるエミが可愛いかったです。

『Scramble addition』


サイズとページ:B5 16P
価格:300円

これも先導兄妹というより先導家がメインの本ですね。
エミとアイチが、キョウくんを家にご飯を食べに来るように誘う話。

マイペースな先導家の面々に毒気を抜かれるキョウくんという感じで、全体的に優しい雰囲気が漂う本です。兄妹の母親であるシズカさんのラストの台詞が、アイチに対する愛情を感じさせて良かったですね。

『そらいろの呪文』


サイズとページ:A5 28P
価格:300円

アニメの45話から50話ぐらい、色々と変わってしまったアイチに拒絶され落ち込んでいたエミが、三和と櫂くん(とカムイ)に励まされて立ち直り、強くなるという話です。

52話でいつの間にかヴァンガードファイトの腕前が上がっていたエミ。
その理由を作者の解釈で補完して描いてるのですが、これが説得力があって良かったです。
兄と一緒にヴァンガードをしたいというエミの気持ちを、櫂くんとカムイがしっかり察してるところが特にお気に入り。エミ本人は自覚してないけど周りから見ればバレバレっていうのが、エミの天然さを上手く表現してますね(笑)

『.exe(どっと えぐぜ)』


サイズとページ:B5 16P
価格:200円

追記:現在は作者のpixivで作品が丸ごと公開されています。(注)閲覧にはpixivIDが必要。

4冊の中ではこの本が一番のお気に入り。
アイチが何でも出来るエミに軽い劣等感を抱いているところ、妹のエミが生まれてお兄ちゃんになった時のアイチの回想、エミがアイチを名前で呼んでいる理由、アイチにヴァンガードを教えてほしいとお願いするエミ、そしてラストのモノローグ。
わずか16Pのお話の中に、これぞまさに兄妹って感じの描写がてんこ盛りの素晴らしい出来でした。

まとめ

どの本も兄妹恋愛というよりは兄妹愛、家族愛がメインです。

ベタベタしたりせず、あくまで仲の良い兄妹の距離を保っていたり、シリアスで切ない展開が多めなところが僕はいいと思いますが、兄妹の甘いラブラブな展開を期待している人には物足りないかもしれません。

とらのあなメロンブックスなどの同人誌専門店では売ってなく、個人通販でしか手に入らないため、ちょっと入手が手間なのが難点ですが、個人的には満足しました。『そらいろの呪文』と『.exe(どっと えぐぜ)』は特にお勧めです。

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