『あにいもうと』の感想

あにいもうと

あにいもうと

内容


短編集です。
表題作の『あにいもうと』とその続編である『あにいもうと after』はそのうちの二編。(上記の目次のキャラが妹です)

これ以外の作品は兄妹モノじゃないので割愛。

感想

理央が妹。
13歳の女子中学生。
一人称は「私」
兄呼称は「お兄ちゃん」「おにいちゃん」


話をざっくり説明すると、ブラコンの妹が、結婚する兄を諦める話です。
兄は妹の事は普通に妹としてしか思ってないですし、妹の気持ちにもムカつくぐらい鈍感です。

兄の婚約者に兄を取られたくないあまりに、家出して反抗してみたり、反発して兄の婚約者に暴言吐いたりするのですが、この辺の妹の心理描写が、いかにも思春期の女の子という感じで結構リアル。
困ったことに、兄の婚約者がめちゃくちゃ良い人なのでね、兄を取られたくない以外に、明確に結婚に反対する理由がないのが切ないです。


「もし新しいきょうだいができても弟か妹しかできない、お兄ちゃんはぜったいにできない」という妹視点の発想は、なかなか新鮮でした。

結局妹は、二人の仲を認めて結婚式にもちゃんと参加するんですが、兄にかわいい格好を褒められてツンデレな態度を取る妹は可愛かったです。

あにいもうと after』は兄の結婚式後の続編。
高校生になった妹が、子供が産まれた兄に「これで叔母さんだなー」って言われてショックを受けるところは、結婚した兄妹を持つ人には、わかりみありすぎて辛い……。
妹が、兄と奥さんの間に生まれた子供をちゃんと可愛がっているところは、救われますね。

まとめ

兄妹恋愛的にはバッドエンドですが、兄妹として見るとハッピーエンドという、なかなか評価に困る作品。
これが長編だったら嫌ですが、短編ならまぁ、たまにはこういうのもありかなぁと思いました。

あえて、人にお勧めするほどではないですが、読後感は悪くなかったです。