『将太の寿司』の感想

作品情報

あの傑作マンガ「将太の寿司」が【極!合本シリーズ】に登場!関口将太は一流の寿司職人を目指し、東京の名店・鳳寿司で働く18歳。まだ寿司は握らせてもらえない。ある日、中退した高校の同級生、藤原美智子が店の常連である父とともにやってきた。ほのかな恋心を寄せる将太。しかし美智子は、高校卒業とともに結婚するという。彼女に最高の寿司をプレゼントするため、猛特訓の末、究極の「型」をマスターする将太。将太の寿司職人としての人生が始まった。

上記はamazonの作品紹介より転載。
ja.wikipedia.org
昔、週間少年マガジンで連載されていた寿司漫画です。

関口兄妹について

関口 将太(せきぐち しょうた)


主人公。
北海道にある実家の巴寿司が、笹寿司の妨害のせいで苦境に陥っており、それを救うために東京の鳳寿司で日本一の寿司職人を目指して修行に励む、真面目な好青年。
どんな逆境にもめげずに立ち向かい、努力と才能で道を切り開いていく。



母親は兄妹が子供の頃に病気で亡くなっており、母親の代わりに小さい美晴の面倒を見るなど、妹想い。

関口 美晴(せきぐち みはる)


将太の妹。




東京へ寿司修行に行った兄の帰りを待ち、父親とともに実家の巴寿しを支える健気な妹です。

兄とは仲が良いですが、それはあくまで家族愛で、恋愛感情のようなものは一切なし。

兄の方もそれは同じで、兄には渡辺さんという想い人がいて、続編では結婚もして子供もいるので、兄妹モノとしてはあまり見るところはないです。

小畑兄妹について

小畑 慎吾 (おばた しんご)


将太と一緒に鳳寿司で見習い寿司職人として働いている先輩。


優しい性格で、仕事には真摯に取り組んでいるが、才能ある将太に比べると凡人で、ドジをして店に迷惑を掛けたりも。


しかし、将太の頑張りに感化され、寿司職人として次第に成長していく。

小畑 佳子 (おばた よしこ? けいこ?)



慎吾の妹。
回想シーンでチラッと出てくるだけなので、詳細は不明。

出番もこれぐらいしかないですし、作者に名前を間違えられるぐらいの端役。一応妹がいるから紹介しただけで、特に語るようなこともないです。

清水兄妹について

清水 哲也 (しみず てつや)


将太の参加する「新人寿司職人コンクール東京大会」で出会った寿司職人。
マグロの扱いに関しては名人と言われるほどの凄腕で、「マグロ哲」と呼ばれている。


最初は金に汚い、いかにもな悪役という感じだったのですが、



病気の妹がいて、手術のためにお金が必要だったという事情があり、実は妹想いの良いお兄ちゃんだったことが判明。


このお兄ちゃんの妹想いは筋金入りで、妹のためなら寿司職人の夢も捨てようとしたり、


妹の命が助かるなら自分の身体なんて八ツ裂きになってもかまわないと言い切ったり、


大事なコンクールの最中でも、妹が危篤と知るや即座に駆けつけようとし、失格も厭わないという素晴らしさ。


紆余曲折あって自分の店を持つことになるのですが、寿司屋の名前は妹の名前です(笑)。

清水 初美(しみず はつみ)


哲也の妹。
病気で入院しており、兄が自分のために苦労していることを引け目に感じている優しい性格。



他の妹たちと違い、ハッキリとお兄ちゃんが好きと言っているのはポイント高い(恋愛的な意味ではありませんが)。


兄妹の絆を感じるような子供の頃のエピソードもあります。


病気が治った後は元気になり、コンクールを戦う兄のために食事を作ったり、

酢の味見につきあって兄のサポートをしたり、

観客に兄をバカにされて怒るシーンも。




この兄妹はスキンシップも多めで、距離感もやたら近いです。


良い兄妹ですね。


ちなみに、続編のWorld Stageでは兄の息子の健一郎(名前は、初美が病気だったことから健康に育って欲しいという意味が込められていると思われます)が登場するのですが、母親は不明。
妹の初美はなぜか登場しないのですが、母親が初美の可能性もワンチャンある?

感想

兄妹モノとしては、清水兄妹ぐらいしか見所はありませんが、この作品は漫画としても、ものすごく面白いです。
特に将太の、寿司に対する真摯な姿勢や超人的な努力、どんな時でも諦めない心などは、読んでて非常に心を打ちます。


メインの合間にある人情話がまた良い話揃いで、佐吉さんの話や、


武生(たけふ)親子の話、


富寿しの親方の話などは、マジで感動しました。

結構量があるので、全部読むのは大変ですが、Kindle Unlimitedで全部読めますので、興味がある方は一度読んでみてください。
お勧めの作品です。