あらすじ
「どこかに逃げ出したい」という逃避行願望を持った主人公が、ヒロインたちと出会い、その願望を叶えようとする物語。
システム
クリックで読み進めていき、選択肢でシナリオが分岐する、一般的なエロゲ。
ウインドウサイズは1280*720のワイド。
システムは『ひよこストライク!』とほとんど一緒です。
システム設定は最低限のものしかありませんが、プレイには特に支障なし。
選択ナビが全く機能してないのと、キャラやシーンによってボイスの音量がバラバラで、聞こえづらいところが有るのが気になりました。
修正パッチver.1.30有り。
パッチ当てないとCGモードや回想モードが使えません。
必ず当てましょう。
ちなみにCGモードは差分が登録されず、見られるのは1枚だけです。こんな手抜きなCGモードは初めて見ました。
妹について
名前 | 年齢 | |
---|---|---|
北条 実里果(ほうじょう みりか) | 兄の1つ下、高○1年生? | |
一人称 | 兄呼称 | |
あたし | 兄さん、にぃさん、お兄ちゃん、彰人 | |
身長 | 体重 | スリーサイズ |
不明 | 不明 | 不明 |
CV | 原画 | シナリオ |
藤崎さや香 | やすゆき | 小林公示、川本信也 |
備考 | ||
特に無し |
主人公の妹。
私立紅稜学園1年生。
事あるごとに兄にお説教をしてくる面倒くさい性格。
結構なヤキモチ妬きで、他の女の子と仲良くしてるとすぐ怒り出す。
情緒不安定なところがあって、わりと泣き虫。
公式サイトで実妹とありますし、作中でも実の妹という表現があるので実妹は確定。
実里果と母親は目と髪の色が同じです。
実里果のCG枚数は15枚。
内訳はイベントCG7枚に、HCG5枚、SDCG3枚。
教室のキスCGとEDのネクタイとキスのCGがお気に入り。
「そうよ。あたしは兄さんに対してコンプレックスがあるもの。これってつまり、ブラコンでしょ?」
「もう私なんか放って置いて帰ってよっ。妹なんてうざいだけでいらないでしょ……!」
「心音さんやさと美に兄さんを取られたくない……。あたしの方が、ずっとずっと先に……ずっとずっと一緒だったのに……。そんなの……黙って見ているなんて……絶対に無理っ」
兄について
主人公。
私立紅稜学園2年生。
家族構成は両親と妹の4人家族。
父親は出張で不在。
母親は立ち絵と名前にボイスまで有り。
学園での成績は優秀で、生活態度も問題ない優等生。
家族との仲が悪いわけでもなく、友達も普通にいる今の生活に特に不満があるわけではないが、心の中に『逃げ出したい』という願望を持っている。
その理由は自分でもよくわかっていない。
性格は真面目で、言動がいちいち理屈っぽい。
会話の仕方がかなり回りくどいので、ちょっとイライラしました。(『ひよこストライク!』の主人公をさらにくどくした感じ)
公式サイトやイベントCGでビジュアルもありますが、眼鏡を掛けたイケメン。(実里果とは目の色が違うし、容姿はあまり似てませんが、髪色は同じ)
妹のことは嫌いではないが、何かと突っかかってくるので、少し苦手に思っている。
「別に妹を可愛いと思うのは、ごく普通の感情だと思うんだけどな?」
「普段から、実里果を女の子として意識してるよ……。いつも無理やり『妹だから』って言い聞かせているけど……つまり、そうしなきゃマズイって意識している証拠だよな、それ」
「俺は……ちゃんと、問題を解決したい。対峙したい。それで、わずかな可能性でも残っているなら、そこに希望を持ちたい。気持ちよく終わるより、苦しんででも、始めたい。――……だから、一緒に帰ろう」
シナリオ
物語は学校の教室から始まります。
隣の席の珠那覇 恋奈(たまなは れんな)に「……どこかに、逃げ出したいなぁ」という独り言を聞かれた主人公は、彼女から「逃避行ゲーム」を持ち掛けられたり、自宅で妹に説教されたり、襲われている女のコを助けたり、謎の外国人に襲われたり、旅の途中の女のコと知り合ったりという感じで、様々なことに巻き込まれていきます。
共通ルートは3時間ぐらいで、個別ルートはキャラによって差があり、ノルムだけやたら長くて3時間ぐらい、その他のキャラは1時間半から2時間ぐらいです。
実里果のルートは大体1時間半ぐらいですが、体感的にはかなり短く感じました。
(ここからネタバレあります。未プレイの方はお気をつけ下さい)
実里果ルートに入ると、最近、様子がおかしい実里果と一度じっくりと話し合うことに。
兄がどこかに逃げ出したがる理由を、自分が嫌いで、家にいるのが嫌になったからだとずっと思い込んでいた実里果は、兄からそうじゃないと聞かされ、今まで抑えていたタガが外れてしまいます。
昔のように兄に甘えようとする実里果とそんな自分を何とか抑えようとする実里果、そんな板挟みの中で情緒不安定になった実里果は、放課後に教室で寝ている兄にキスしているところを友人のさと美に見られてしまいます。
家に帰って来ない実里果を探しに行った兄は、見つけ出した実里果に好きだと告白されます。
急に妹にそんなことを言われて戸惑う兄ですが、明日になったらお互い忘れることにするから一度だけという実里果に懇願され、セックスすることに。
とりあえず一度家に帰ることにした兄妹ですが、逃げ出した時に雨に濡れた実里果は、風邪を引いてしまいます。
さと美と話したり、風邪を引いた実里果を看病しているうちに、実里果への気持ちに気づいた兄は、自分に正直になることにします。
しかし、二人の関係に気づいたらしい母親が電話で父親に相談しようとしているのに気づいた実里果は再び失踪。
何とか実里果を見つけ出した兄は、実里果とこれからどうするか話し合います。
ここで選択肢が出て、分岐。
逃避行エンド
実里果と二人で逃げ出すエンド。
未来への展望もないまま、ホテルで欲望のままに子作りセックスに耽る二人の姿は救いがないのですが、個人的にはこういうの燃えるし、好きです。
あっさり終わってしまうのだけが残念ですが……。
帰宅エンド
家に戻り、両親に正直に二人の気持ちと関係を伝えることにする兄妹。
その前に、一日だけ恋人として二人で過ごすことに。
尺は短いですが、二人でデートして、ホテルでHしてと、イチャラブが有ります。
帰宅後は、母親に二人の関係を話して認めてもらおうとします。
意気込む兄妹ですが、母親は元々楽観的なのと実里果の気持ちに気づいていたので、ちゃんと責任を取ること、だらしないことはしないこと、父親を含め、周りには悟らせないことを理由に、わりとあっさり認めてくれます。
細かい部分は解決してないような気もしますが、エピローグでは、幸せな兄妹の姿と未来に対する希望が描かれてますので、満足しました。
僕はハッピーエンド至上主義ですので、兄妹が幸せならそれでいいです。
(ネタバレここまで)
他ルートの実里果
ノルムルートで、ノルムを自分の好きな人と家族に紹介するシーンがあるのですが、そこの実里果の反応がなかなか良かったです。
兄に恋人ができるのは良いことなので家族として認めてあげたいけど、内心は複雑で素直には認められないみたいな。
実里果が本気で兄のことを心配していて、兄についてもかなり理解しているのがわかります。
心音ルートではあからさまにヤキモチを妬いてきます。
結局最後まで、心音のことを認めないのもいいですね。(といっても深刻なドロドロしたやり取りはなく、あくまでブラコンの範囲です)
親バレ、周りバレ
ネタバレなので隠します。構わない人は反転して読んでください。
親バレは母親のみで、わりとあっさり認めてくれます。周りバレは実里果の友人のさと美にバレそうになるのですが、何とかごまかし、結局最後までバレないままです。
禁忌、背徳描写
かなりあります。
二人とも、兄妹の恋愛が世間に認められないのは理解していますし、特に妹の実里果はかなり悩みます。
Hシーンも背徳感あって、良いですね。
特典について
Voiceドラマ+Vocal曲(Short Ver.)
初回特典のVoiceドラマとVocal曲(Short Ver.)が収録された音楽CD。
トラックは3つで、トラック1と3はVocal曲である主題歌とED曲のショートバージョンが収録されています。
トラック2はVoiceドラマで長さは18分18秒。
内容は恋奈が主人公への想いを語るもので、実里果の出番は無し。
まとめ
実里果のキャラやシナリオ自体は悪くないのですが、短くてあっさりしているのが難。
もうちょっとじっくりと描いて欲しかったというのが正直なところ。
実里果は最初は説教臭くて、ややウザい感じの妹ですが、個別ルートに入ると可愛くなります。
風邪を引いた実里果に兄がおかゆを食べさせるシーンは、かなり萌えました。
作品全体で見ると、時間がなくて、色々と端折ったんだろうなぁという形跡がチラホラ見られます。
フルプライス作品なのにCGが57枚でSDCGを含めても67枚というのは最たるものでしょう。
シナリオも、起承転結の結の部分が決定的に弱く「えっ? これで終わり?」みたいな終わり方をするものばかりです。
予約特典のパッチも発売直後はちゃんと適用されず、ちゃんと見られるようになったのは発売から2ヶ月後という体たらく。最新パッチを当てても誤字脱字は結構目立ちます。
ハッキリ言って褒められるような内容の作品ではないので、これから購入しようという人は覚悟した方が良いです。
実里果自身は悪くはない妹ですが、あの雛に比べるとさすがに劣る
お気に入り度(10点満点) 9
おまけ
jitsumai.hatenablog.com
プレイした際のTwitterでの呟きを別記事にまとめました。
良かったら参考にしてみてください。