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建部 瑞 『絶対★妹原理主義!!』(天然クール系・天才武道家、黒髪ロング)

ブランド 脳内彼女
絶対★妹原理主義!! 10月29日発売!

物語とゲーム内容

4人姉妹の兄である主人公が、
妹の瑞に武道の勝負で負けてしまった事がきっかけで
妹たちにHに責められ誘惑されてしまうというお話。


脳内彼女の過去作『絶対★妹至上主義!!』の流れを汲む、
妹たちとのHな日々が中心の抜きゲです。
ちなみに世界観は至上主義と同じようですが、
ストーリーに絡むことはないので至上主義が未プレイでも何の問題もないです。

妹について

建部瑞

建部 瑞(たけべ みずき)。
建部家長女で武道家。
一人称は「私」
兄の呼称は「兄さん」「お兄ちゃん」
CV:篠原ゆみ


武道の達人であった父の才能をしっかり受け継いだ天才武道家。
その実力は兄よりかなり上。
性格はクールで冷静。
子供の頃から武道一筋で生きてきたために常識知らずで、どこか考え方がずれている。
武道で鍛えられた読みが得意で、人の考えがある程度読める。
特に兄に対しての的中率は抜群。


あくまで自分の事を妹としてしか見てくれない兄に不満を持っており、
武道を捨てて女の子として見てもらおうとしている。
そのために兄を誘惑して道場を潰し、メイド喫茶を始めようとする事に。
兄に対して好意は寄せているが、それがどういう種類の好意なのかは自分でも理解していない。

「たとえ兄と妹でも、私と兄さんは男と女。体を重ねて愛し合うことが出来る。私が知ってるのはそれだけ」
「さ、一線超えましょ。兄さんの頭の中わたしが壊してあげる。
妹でもちゃんと射精できる、Hの対象だって認識させてあげる」
「クスクス……兄さんに妹の胸、見られちゃった。どう……妹の裸もっと見ていく?」

兄について

主人公。
建部家長男で学生。
家が古武道の道場なので、子供の頃から武道の修行をしてきて実力もなかなか。
両親が既に亡くなっている現在は建部流の当主だが、
父の死後に建部流は凋落したため門下生は一人もおらず家族のみ。
妹たちとの生活費を稼ぐために、幼なじみのゆかなの家が運営している新聞配達所で
トレーニングを兼ねたアルバイトをしている。


性格は武道家らしく体育会系で真面目。
体を鍛える事が好きで修行にも熱心。
だが、才能では妹の瑞に劣り、実力も全く及ばないのがコンプレックス。


妹たちに対しては過保護で心配性の自覚なきシスコン。
兄として妹たちの為に日々頑張る良き兄……だが妹たちの気持ちには鈍感でその努力も空回り気味。


三ヶ月ぶりに家に帰ってきた瑞に対しては、何を考えているのかわからず困惑気味。
急に女の子らしくなった瑞を意識してしまう自分に困っている。

シナリオ

瑞ルートの長さは3時間半ぐらい。
瑞ルートに入ると瑞の兄への誘惑も激しくなっていきます。
兄妹でHな事をするなんて……と拒否しようとする兄ですが、
どうしても耐え切れずつい流されてしまいます。


そんな時、瑞がメイド喫茶でバイトしている事を知った兄は
メイド喫茶をいかがわしいバイトと決めつけ、頭ごなしに辞めさせようとし、
瑞との間に溝が出来てしまう事に。


お互い仲直りしようとしながら、兄の鈍感さのせいですれ違いを続ける兄妹。
このすれ違いは瑞の危機に兄が駆けつけた事により解決。
この件がきっかけで瑞は兄への気持ちに気づき、兄も瑞を更に強く意識するように。
この辺りの二人の距離感は非常に上手く描写されているうえに、
兄を意識して恥じらう瑞はとても可愛いかったです。


ただ、この先からはかなり微妙な出来になるんですよね。

瑞「別に……私のことを好きじゃなくてもいいの。
妹なんて、恋人が出来るまでの性欲処理道具でいい……、
もし好きな人が出来たら、そのときは迷わず捨ててくれてもいいから」


瑞「今だけでいいから、私を女の子として兄さんの傍にいさせて。
兄さんに本当に好きな人が出来るまででいいから」

こんな感じで瑞は妹である自分をやけに卑下しますし、「女の子、恋人>妹」という台詞がかなり目につきます。


兄の方も似たようなもので、

兄(もし本当に瑞が妹じゃなくて恋人だったら……こんなに悩む必要なんてないのにっ!)
兄(妹を抱けないなら、今だけは妹じゃなくて一人の女の子、恋人って思えば……)
兄(こんなの可愛すぎて! もう……兄とか妹とか……! そんなこと、どうでもよくなってしまいそうだ!)

兄妹であることを否定するかのような台詞を連発したり、瑞への態度もやたら煮え切らなくてイライラします。
これらのおかげでこの兄妹にはかなり冷めてしまいました。


一応ラスト付近は兄と瑞の対決というそれなりに盛り上がるシーンもあるのですが、
一度冷めてしまうと、どうも乗りきれません。


そして肝心のエピローグがまたひどい
兄妹としての将来とはまったく関係のない展開で
トドメは妹について聞かれた時の兄の答えが勝利の女神


もうね、アホかと。馬鹿かと。


ここで「世界で一番大事な人です」とか「最愛の妹です」とか「俺の妻です」とか
二人の関係を世間に伝えていれば、まだこの兄妹を見直したんですけどね。
最後に堂々と二人の関係を周りに宣言した『絶対★妹至上主義!!』の円を見習え!!と言いたい。


瑞BADは瑞との勝負に負けた事で兄が引きこもりになってしまい、
瑞に馬鹿にされ見下されながら性奴隷扱いされるというもの。
奏BADと同じく後味が悪いだけで、面白くも何ともなかったです。

親バレ、周りバレ

他の妹たちに瑞との関係がバレますが、綺は祝福モード。奏は単に呆れるだけ。
茜音は二人の関係を良く思ってませんが、
それは大好きな瑞が兄に汚されたからというのが理由です。
店の女の子にも勘づかれますが、二人の関係を応援してくれますし、
ほとんどの人が二人の関係に反対しません。
唯一幼馴染のゆかなだけが兄妹で愛し合う事に反対し、
そんな関係になってこれからどうするのか?と真面目に考えてくれますが、
大して深刻な展開にはなりません。

禁忌、背徳描写

一応あります。
兄妹で結婚出来ないという事実や
恋人になることで二人の関係が変わってしまうという不安など、
二人ともそれなりに兄妹である事に葛藤したり悩んだりしますし、
兄が妹と関係を持つことに抵抗や葛藤をしながらも
快楽に流されて妹と何度も関係を結んでしまうというのは、背徳感があると言えなくはないです。
ただ、普段は明るいノリですし、
Hシーンはチ○ポだの妹マ○コだの卑語連発でシリアスな雰囲気も台無しになってしまい、
僕には背徳感を感じられませんでした。

エッチ

瑞のHシーン数は13(ひと続きのシーンを2つに分けてるのもあるので実質は10シーン)。
その内本番は6つ(1つはBADEND)。


内容は
自室で下着姿の瑞に手コキされる(共通ルート)
(赤字は本番、カッコでくくってるのはひと続きのシーンです)
男子トイレで瑞のオナニーを見せつけられながらオナニー、
道場で道着姿でベロチューとフェラされる、
自室で普段着で言葉責めされながら足コキされる、
(瑞の部屋でメイド服姿の瑞をクンニする→騎乗位で初体験
お風呂場で裸で腕をたわし洗いしてもらった後に後背位
公園で普段着で立ち側位
メイド喫茶でメイド姿の瑞にパイズリフェラでご奉仕してもらう→後背位
(瑞の部屋で浴衣姿でフェラ→側位
BADENDでクンニと正常位で瑞に奉仕。


尺や描写は長め。
妹を強調したHシーンのテキストはなかなかエロいです。
前半のHシーンは瑞に誘惑されて色々責められます。
中盤から後半にかけては普通のラブラブなH。
個人的には4番目の瑞の容赦ない言葉責めがお気に入りです。


出す場所は外が1回ある以外は全部中。
中に出してはマズイと思いつつも、気持ち良くて我慢出来ず出してしまうというよくあるパターン。
全く意識しないよりはマシかという程度です。

まとめ

『Happy Wardrobe』の実恋子のレビューでも書きましたが恋人>妹という台詞や描写は冷めるんですよ。
瑞にはかなり期待してただけに、まさか1年の間に二度も同じような目に遭う事になるとは思いませんでした。
瑞ルートは途中まではそれなりにいい出来だったんですけどね……。


兄妹である事を否定するような兄妹は嫌い。
お気に入り度(10点満点) 7


『絶対★妹原理主義!!』全体について

これでこの作品の実妹キャラ三人分のレビューを書き終わったので、
最後に『絶対★妹原理主義!!』全体の出来について語ろうと思います。


まず最初に結論から言うと、
『絶対★妹原理主義!!』は期待はずれの非常に残念な出来でした。
同ブランドの『絶対★妹至上主義!!』どころか『シスターまじっく!』にすら及びません。
脳内彼女実妹ゲームは一作ごとに劣化してると感じました。
以下その理由を上げていきます。

妹たちについて

『絶対★妹至上主義!!』の妹たちと比べてみると円を瑞、湊を奏、海音を茜音と対比した場合、
『絶対★妹原理主義!!』の三人の妹の魅力とシナリオはいずれも前者に及びません。
『シスターまじっく!』の菜乃と綺を比べればかろうじて綺のキャラの方が魅力的ではありますが、
シナリオの出来からいくと菜乃>綺です。

中出しについて

『絶対★妹至上主義!!』の円は兄に中出しされたらちゃんと怒りました。
湊は中出しについてはちゃんと妊娠しないように考えているという台詞がありました。
『シスターまじっく!』では兄の魔王としての覚醒を防ぐために妹たちを妊娠させなきゃいけないという
大義名分があり、妹への中出しに正当な理由を持たせていました。


ところが『絶対★妹原理主義!!』の妹たちは平気で兄に中出しをせがみます。
そこに正当な理由や深い考えなどなく、単に兄への好意と快楽を求めての事です。
そもそも建部家は前2作の家と違い、両親が既に亡くなっていて経済的に恵まれてはいない状況です。
そんな状況でまだ学生である兄妹に子供が出来たら一体どうするつもりなんでしょうか?
兄は責任を取るなどと軽々しく口にしてますが、
一介の学生に過ぎない兄が一体どうやって責任を取れるというのでしょうか?
その答えは作品内には一度も出て来ませんでした。
結局のところ口で言ってるだけで何にも考えていないのです。
おまけに『シスターまじっく!』の兄のように妹に手を出してしまって
亡くなった親に申し訳ないという気持ちがありません。
脳内彼女は中出しについてわりと真面目に考えてると思ってただけに、
今作の中出しの扱いには非常にガッカリしました。

背徳感について

これも全然ダメです。
『絶対★妹至上主義!!』の円シナリオと湊シナリオでは
二人の妹は兄を好きになる事について葛藤し悩んでいました。
それに比べ、今作では妹たちが兄を好きになる事についてほとんど悩みません。
おかげで兄妹で愛し合う事についての禁忌を感じる事がまるで出来ませんでした。

複数妹について

脳内彼女に一番期待していたのはこれです。
脳内彼女は妹同士の関係を描くのが抜群に上手かった(過去形)
当然この作品にもそういう描写を期待していましたし、
一応それなりにちゃんと書けてはいたのですが、僕が一番期待してたものが足りなかった
それは兄を巡る妹同士の取り合いです。




(この先『絶対★妹至上主義!!』と『シスターまじっく!』についての軽いネタバレがあります。お気をつけください)




『絶対★妹至上主義!!』の場合、円シナリオで円が兄を本気で好きだと気づいた湊は
「自分の兄への気持ちを押し殺して」「姉として」円と兄の関係を応援します。
湊シナリオで兄と湊の関係を知った円は
「父親に二人の関係を話して」兄と湊の関係を止めさせようとします
『シスターまじっく!』では兄が晴奈を選んだ場合、
「晴菜と菜乃は兄を賭けて魔法で決闘し」、「その結果」菜乃は晴菜と兄の関係を認めます
兄が菜乃を選んだ場合でも「晴菜はすぐには諦めません」
「その後も兄を誘惑して何とか自分に心を向けようとし」、それが菜乃の晴菜に対するコンプレックスを刺激します。


ところが今作の妹たちは兄と他の妹の関係に反対なんてまるでしません。
兄を他の妹に取られてもあっさりと譲り、諦めてしまいます
二人の関係は認めないとか兄は絶対に譲らないとか、そういう描写がほとんどありません。
(奏シナリオで奏が瑞に対して対抗意識を見せたぐらい)
おかげで妹たちの兄への愛情が実に薄っぺらいものに見えてしまいます。

Hシーンについて

あまりにも同じような台詞と責め方が多すぎです。


妹に童貞や早漏とバカにされる。
妹に欲情してる事を指摘されてバカにされる。
妹に責められて喜ぶマゾ扱いされる。
妹がHの時に手加減していて、主人公が我慢出来ると安心した後に本気を出して責めてくる。
可愛い妹の振りをした妹の演技に兄が騙される。
寂しがってる妹の身体を慰めるという名目で手を出してしまう。
妹○○という言葉の多用。


こんな感じで妹たち全員同じようなパターンのうえに
前作にあったシチュまで使い回しているので、Hシーンのマンネリ感が酷いです。

まとめ

個性的で魅力的な妹たち
妹たちとの楽しい生活を描いた日常描写を含め、妹同士の関係や兄妹での恋愛についてわりと真面目に書かれたシナリオ
妹である事を強調したエロいHシーンのテキスト
僕は脳内彼女のそういった部分を高く評価していたのですが、
今作ではそんな脳内彼女の良い部分のほとんどが無くなってしまい、
妹に責められるシチュがメインの単なる抜きゲになってしまいました。


妹たちのキャラは前作までの妹をなぞった劣化○○なキャラばかり、
シナリオは尻切れトンボで兄妹恋愛の禁忌の問題は棚上げ、
Hシーンのシチュは使い回しでマンネリ。
ハッキリ言って『絶対★妹原理主義!!』は手を抜いて作ったとしか思えません。


誤解が無いように言っておきますが、僕は脳内彼女が嫌いだからこんな事を言ってるわけじゃありません
脳内彼女の作る複数妹作品が好きで期待してるからこそ、厳しく書いてるのです。
好きじゃなかったら、わざわざこんな労力を割いてまで合計9人分ものキャラレビューや批評を書いたりしません。


今作は非常に残念な出来ではありましたが、
「恋は一瞬、妹は一生」という名フレーズを生み出せる脳内彼女なら、
いつか『絶対★妹至上主義!!』を超える作品を送り出してくれるはずだと信じております。


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