オリジナル同人誌『守護って♥摩耶子様』『針の先』『かけがえのある僕たちへ』の感想

『守護って♥摩耶子様』作品情報

kikutsuba.booth.pm

2022/6/5 北ティアにて頒布済


『守護って♥摩耶子様』A5コピー/本文20P/200円


兄妹の先祖が妹の方に守護霊となって取り憑き兄妹間を掻き回す話。4コマ。
非公式です。いつもの話の流れとは全く関係ないセルフ二次創作です。
摩耶子様の性格と言動が他のキャラよりなんかちょっとアレなのでアレです。品が無いです。
摩耶子様の初台詞からして、性格のアレさ加減が伝わるところがお気に入りです。
追記:タイトル「守護って」の読みは「まもって」です

上記はサンプルページより転載。

サークル「みかのはら」が頒布した兄妹モノの同人誌です。
BOOTHで購入しました。
作者は逸見(いつみ)さん。

感想


同人誌のタイトルは『まもって守護月天!』のパロディなのかな?

今回は珍しくキャラ表なし。

御柳兄妹については、以前の記事を参照してください。


柳家のご先祖さまである摩耶子様が、なぜかことりちゃんの守護霊となって取り憑き、周りを引っ掻き回すというのが、今回の主な内容。


非公式本ということで、キャラの性格はいつもと結構変わっています。
普段は感情が死んでるような兄が、摩耶子様に煽られて感情むき出しにしているのは新鮮ですね。


このシリーズにしては珍しく、下ネタ多め。


ドタバタコメディかと思いきや、不穏描写もちょっとだけあり。

さすがにここをアップするのはどうかと思ったので画像は省略しますが(出来ればちゃんと買って自分の目で確かめて欲しい)、ラストの方では兄妹のちょっとしたイチャイチャもあります。

『針の先』作品情報

kikutsuba.booth.pm

2022/9/4 エリシアンにて初頒布予定


『針の先』A5オンデマ/本文42P/500円


通称美弥ちゃん本4。美弥ちゃんのストーリーの総括という感じです。
予定になかった話なので大分ライトな口当たり。まあこれにて美弥ちゃんの話は一旦区切りがつきます。
既刊『ふたりぼっちのゆめのなか』『How sweet the sound』『天誅』そして『ワンダーフォーゲル』が美弥ちゃん&樫木親子のストーリーなので、これらを踏まえた本ではありますが、読んでなくてもまあいけるいける。
兄さまがま~~じで一コマも出てきていないので兄妹分はないです。兄さまの出番は次の本を待っててね。
はるちゃんは正義。

上記はサンプルページより転載。

感想


表紙。
特殊加工がしてあるらしく、光の加減によって色合いが変わります。


キャラ表。
今回は美弥ちゃんがメインです。
ことりちゃんの出番は少しだけありますが、兄の出番は一切なし。
ことりちゃんの『人形』が『人*』と伏せられているのは次巻の伏線?


ことりちゃんのことをかなり理解している美弥ちゃんパパ。
といっても、あくまでもパパの主観なので、これが必ずしも正しいとは限りませんが……。


ことりちゃんが前回の美弥ちゃんパパの言葉で傷ついていると感じる美弥ちゃん。
美弥ちゃんは決して鈍い人間ではないと思うのですが、肝心なことはわかってなさそうなところがあります。


美弥ちゃんの願い。
美弥ちゃんの言葉や願いは、果たしてことりちゃんに届いているのか?
この時点では何とも言えませんが、届いているといいなぁ。

作者さんによると、タイトルの『針の先』はダブルミーニングになっているらしいです。
表の意味は表紙の美弥ちゃんが持っている「コンパス(方位磁針)の針の先」で、「美弥ちゃんの進路や未来の比喩表現」でしょう。

もう一つの意味は、(裁縫に使う方の)針の先というのは尖っており、触れれば傷つくわけで、これは「ことりちゃん(針の先)のことを知ろうとした美弥ちゃんについての比喩表現」のことかと最初は思いましたが、裏表紙を見ると針があやめの花(あやめは御柳家の象徴で、おそらくことりちゃんの暗喩)に刺さっているので、「針の先は(ことりちゃんを傷つける)美弥ちゃんや美弥パパのこと」なのかなぁと僕は思いました。

『かけがえのある僕たちへ』作品情報

kikutsuba.booth.pm

2022/9/23 夜会~第三幕~にて初頒布予定


『かけがえのある僕たちへ』A5オンデマ/本文60P/500円


通称伊知くん本2。伊知くん(+綾瀬)のストーリーの締めとなります。
初期に想定していた兄妹の話はこれに+αで一区切りという感じでした。
まああと1冊以上必要でしょう、つまりもっと描かなきゃいけないものがたくさんあるでしょう、ということで伊知くん本として独立させる羽目に。
既刊『迂闊だよ! 伊知くん』『Stage of the ground』『ガーデニアシンドローム』『ロンリープラネット・マーダー』、ついでに『ワンダーフォーゲル』『針の先』を先にご覧いただいているとよりお楽しみいただけるかと思います。既刊が多くてすまない…。
収束に近づいているのをひしひしと感じますね。

上記はサンプルページより転載。

感想


やたら格好良い伊知くんが表紙です。


キャラ表。
今回は伊知くんがメインですが、ことりちゃんや御柳兄も出てきます。
ことりちゃんのキャラ紹介の『人形』部分が『**』表示になってますが……これについては後述。


『人形』モードのことりちゃん。
ことりちゃんについては、『ガーデニアシンドローム』の記事で僕が考察した内容とちょっと違ったなぁ……ことりちゃんが自分のことをどうでもいいと思っているというのは気づかなかった。

……というか、前回の美弥ちゃんと今回の伊知くんのことりちゃんに対する理解度の差はなんなんだ。
「憧れは理解から最も遠い感情だよ」と某隊長さんが言っていましたが、そういうことなんですかね?
将来的には美弥ちゃんも、ちゃんとことりちゃんのことを理解できるのかもしれませんが。


伊知くんの「お願い」を聞けないことりちゃん。
なんだかんだ言って、ことりちゃんも結構なブラコンですね。


『あるものねだり』の感想で僕が感じた疑問に対するアンサー。
ことりちゃんは感情のわからない兄の感覚を代弁する役割を担ってたんですね。
なんで、そんな役割を引き受けてるのかまではわかりませんが。


兄のことがわからないということりちゃん。
だいたいあの兄のせい。


伊知くんが妹に余計なことを吹き込んだと思い、ブチキレる兄。
妹のことになるとすぐにキレるこの兄は、立派なシスコンですな(笑)。


伊知くんの「好き」という言葉に反応する兄。
この男、ことりちゃんに対する気持ちにまったく気づいていないし、理解してないのかと思ってましたが(非公式本は除く)、薄々気づいてはいたんですね。
ちょっと……いや、かなり意外でした。

おまけ


紙の本を通販したら、イベントで配布された無料ペーパーが付いてきました。
4ページの小冊子で2ページの漫画と宣伝、兄妹の描き下ろしイラストなどが掲載されています。

他にもBOOSTしたらおまけペーパー(2ページ)が付いてきました(画像は無し)。
内容は御柳兄妹や作品の登場キャラの読書事情についての裏話みたいなのと兄妹の描き下ろしイラスト。

あとがき

『守護って♥摩耶子様』は非公式本ということで、兄妹要素わりとあり。
値段も安めですし、みやなぎ兄妹好きならお勧め。

『針の先』は美弥ちゃんがことりちゃんを理解しようとするお話(出来てるかどうかはともかくとして(笑))。
既刊を読んでいないとわからないところが結構出てくると思いますので、単品でこの本を購入するのはお勧めしません。

『かけがえのある僕たちへ』は伊知くんの成長物語ですが、『人形』だったことりちゃんが『**』になるお話でもあります。
次回の大団円本の布石になる(と思われる)重要なお話ですが、これも既刊を読んでないとかなり理解しづらいかも。
最低でも『ガーデニアシンドローム』だけは、読んでおいた方がいいと思います。

「数が多すぎて、どれを買えばいいのかわかんねぇよ!」という人への個人的お勧め

kikutsuba.booth.pm

兄妹のイチャイチャが読みたい

『ノンストップ・フォア・ザ・ユートピア』『お嫁さんごっこ』『雨のあいだ』、『守護って♥摩耶子様』

とりあえず話を理解するのに重要なとこだけは押さえておきたい

『ふたりぼっちのゆめのなか』→『How sweet the sound』→『ガーデニアシンドローム』→『ワンダーフォーゲル』→『かけがえのある僕たちへ』(順番厳守)

百合が読みたい(うちのブログの読者にそんなやついるのか(笑))

ロンリープラネット・マーダー』

とりあえず安いPDF版で気になるやつがあったら、いくつか試しに買って読んでみて、気に入ったらそれ以外のものも買うというのがいいんじゃないかと思います。
『あるものねだり』『幻の上で生きている』『針の先』はいきなり読むには敷居が高いので、最初は避けた方が無難かと。

あれこれ考えるのが面倒くさいという人は、頒布順に読むというのもあり。

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